旅行者の9割が街道沿いにあるにもかかわらず、素通りしてしまうその小さな
領地の領主、猫額公ウルタと彼の家臣の騎士ランス卿は、暇だけど貧乏なので
毎日やることがありません。
無聊を託つ公を見かねたランス卿は、ある日公に狩りの名目で姫の見に出掛けては
どうかと提案します。
噂では公の姪である姫アリアンは、最近学問もせず専ら外で体力作りをしているとか。
公、あれに姫が
猫二匹で見つめる先に
公 姫は何をしておるのだ
騎士 岩場に絡まっている蔦に戦いを挑んでいるようです
や、姫に見つかってしまったようです
公 そうであろう。我らあからさまに物見しておるからの。
高い場所に乗りたがる子
姫 わたしも乗せてー、そっちに上げてー。
姫があのように訴えておる。卿が扶けてやってはどうか。
騎士 また私ですか。いえ、慣れております
高い場所に到達できた子
姫 わーい、上がれたー
騎士 姫、高いところではしゃぐのは危うございます
公 いずれ独りで降りられまい。姫が降りるときにも手を貸してやってくれよ
姫見物に出掛けた後は、またひとりで塔の窓辺に椅子を引き寄せて、ひたすら時間を潰すウルタ公でした。
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