この日、クルシャ君はワクチン接種に出向きました。
病院では、犬が鳴いたり、自分より大きな猫が見つめてきたり
するので、緊張が続きます。
元来が族長なのに、常より緊張しているので、ますます族長っぽく
なるクルシャ君。
いつものように、ステロイド剤を打たれた後で、ワクチン接種
ようやく家に戻って、寛ぎ始めている様子です。
注射器でちくりとされた場所を入念に手入れしているようです。
年に一度の厄日ですよ、クルシャ君。
病院では一声も鳴かず、大人しくしていて、でもちょっと抱きしめたら
震えていましたよね、君。
全然平気でしたよ。震えるなんてありえませんね。
おしり族族長ですよ、族長。
病院から戻って虚勢張る、そういうところが好きです。
台風か過ぎた翌日、何かの足跡のような模様がベランダにありました。
コーキングに皺が出来たんですね。
ウルタールのうる: 巻二十九 (うるたやBOOKS) | |
東寺 真生 | |
うるたや |