窓に差し入る春の光が氷点下の南極の風で凍りつく音。
どうじゃ、月末の午後を越せば余は現れまいと、ほっとしていたであろうが

まさか、そこまでうかうかとはしておりませぬ。
いつでもご来臨を給う準備に怠りはございません。
そうか。だが、そろそろ余も引退しようかと思っておる
短い間であったが、そちには迷惑であったかもしれぬのう

はっ。引退とは?うる神様がうる神様をお辞めになると?
どのようなことか飼主には理解できませぬが。
いろいろとあるのじゃ。毛の無い哺乳類ごときには考えも及ばぬことじゃ
さようでございますか。それでは、銀紙を丸めたボールなど
用意していても無駄でございましたな。うる神様のご意思には
私など計り知れぬところでございますが…。
なんじゃ、真に受けよって!そちは余が在ることなしに生きていけると思っておるのか!
余は講釈などせぬ!何故にこうなったか、自分で考えよ。
とりあえず、そのボールを投げるのじゃ。早う、いたせ!

では、あちらに投げますよ。ほれっ
ダッシュ、きゃふきゃふ
【駆け込み、うる神様】




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