冒頭の写真は鶏鉾の拝観券です。
ありがたいありがたい。
飼主が茅巻買ったり、露店でもって伊根満開を買って立ち飲みしたり、鶏鉾に
上がって「やっぱかっこええなあ」なんて唸っている間、クルシャ君は祭にも
関わらずにいるのがなんだか不憫に思われます。そこで
祇園祭グッズにじゃれる猫
祭で貰って参りました祇園祭グッズで遊ばせてみました。
ほとんどがチケットやパンフレットなどの紙類なので、彼がじゃれるのは唯一
団扇だけ。団扇の骨がかさかさするのが楽しかったみたいです。
まとめ クルシャ君の祇園祭は団扇の骨の立てる音
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クルシャ君の祇園祭も総括できたところで、また出かけましたよ。
細菌ラーメン屋ばかり撮ってますが、注目するのはそこではありません。
祇園祭となりますと、通りに面した店舗が積極的に祭に参加するのです。
このラーメン店の場合、祭に合わせてソーセージを売っていたみたいです。
通常営業に加えて、休みどころを提供したり、こうして格安で飲食物を販売
していて、好ましくもあり誠実そうに思われるわけで、祭が終わったらラーメン
でも食べに行こうかと、また麺類の話。
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老舗の和菓子屋でも自前で何かサービスしてました。
祭ってこういうものなんだな。
暴利を当て込んだ夜店とか、祭前後に値段が何倍も跳ね上がる駐車場とか
ああいうのが当たり前だと思っていたのは何だったんだろうなんて思いつつ、
京都が嫌いなごく一部の方にとっては、こうした奉仕と参加の実践さえ京都
の悪いところに見えてしまうこと、飼主はよく知ってます。即ち、祭に際して
奉仕・参加を怠ったり、便乗的な商売をしようものなら、陰口たたかれる、そう
いうのが京都人だとか。いや、そんならあんたはんも気持ちよく参加なさったら
ええだけのことですやん。なにひねこびたこと言うてはりますの。
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暗い連中は影に集まる。そういうのがある種の投影対象として京都を選ぶのは
過剰な反日イデオロギーの幻想が日本に投影されるのに似てます。飼主は影も
大好きだからよく分かるんですよね。
さて、見飽きたなんてことがなくて、さすがに歴史的な厚みのある細部を維持
し続けている祇園祭だけあって、発見は毎回続くものであります。
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比較的祇園祭の古い形態を残しているという四条傘鉾にやってまいりました。
丁度、稚児舞が演じられるようですよ。
四条傘鉾の稚児舞
動画にできたのは幸いでした。
貴重な資料。鐘と太鼓と筅(ささら)を持った二列の囃子稚児の前に、鬘(かずら)を
着けた稚児が棒を持ってますね。最後の二秒くらいのところで、棒を交わらせながら
片足で跳ねてます。これが烏跳びのヴァリアントです。起源はおそらく宮中儀礼の祭礼
に際して、行列の先頭で魔除け(追儺)を行う祭官の所作からであろうと思われます。
一般に、烏跳びと呼ばれています。烏跳びというと、能にもあります。
より古くは、『抱朴子』に出てくる禹歩に遡り、あるいはもっと古いかも知れないという
マジカルステップですね。七星をかたどりながら、腰を落として歩くというのが禹歩なの
ですが、例の安倍晴明がよく老体を酷使してやらされていたという記録があります。
山伏がたまに違う意味合いで烏跳びを自慢することがあります。
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ガスステーションの敷地で、水風船。
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山野を跋渉して居ると、何かの弾みで四メートルくらい体が浮き上がる感覚があるらしい
のですが、そういうのを山伏が「烏跳びじゃ」と言って験力の一種みたいに語ります。
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基本の烏跳びは動画の通りです。
それにしても、同じ祇園祭でも御輿の追儺として、先頭で行われる烏跳びも
また違うステップになっています。いろいろとあるみたいですが、全部見ていない
ので、まだまだ研究中ですね、
あくまで、追儺と申しまして、道中にある悪いものを払って進むための特別な
歩き方のことなのです。
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祇園祭を見るとジャンガンナートの山車を想い出す、とインド好きの知り合いが言ってました。
Juggernautって英語で言うと、絶望の重戦車とかいう意味ですよね。
諏訪の御柱に近いんじゃないか、と。
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