
環境省「平成26年度容器包装リサイクル法に基づく市町村の分別収集及び再商品化の実績について」より抜粋
環境省は「容器包装リサイクル法」に基づく市町村における平成27年度の分別収集及び再商品化の実績を取りまとめ公表している。
年度別分別収集実績量のグラフを見ていると、プラスチック製容器包装の収集量が一番多いのだが、分別収集を実施している市町村数では紙製容器包装に次いで二番目に少ないのがプラスチック製容器包装(白色トレイ除く)である。
容器包装リサイクル法は、市町村に実施の義務はないので、プラスチック製容器包装を実施しない市町村が多いのみならず、和歌山市のようにこれまでの分別収集を廃止して、焼却処理に変更するところも増えてきているのだ。昨今、ごみ発電ごみ発電ともてはやされ、容リ法に莫大なお金をかけるよりも、売電収入を当て込むのか、、、四日市市も新ごみ処理施設(ガス化溶融炉)稼働にともないプラスチックを可燃ごみに分別変更する自治体も~
平成26年度のプラスチック製容器包装実施自治体は、前年度よりも61市町村減ってしまった。容リ法改正論議のなかでも、プラスチック製容器包装の分別収集、自治体の負担増を軽減するような議論には全くならなかった。これまで取り組んできた自治体も、ますますやめるところがでてくるかもしれないと危機感を持っていたが、平成27年度は、実施自治体数は1,141と、平成26年度の1,071市町村よりも70市町村増えた~
気になっている品目
平成27年度における容器包装廃棄物の分別収集実施市町村数
【紙製容器包装】実施市町村数:684(全市町村に対する実施率39.3%、人口カバー率35.4%)
【ペットボトル】実施市町村数:1,717(全市町村に対する実施率98.6%、人口カバー率99.8%)
【プラスチック製容器包装(白色トレイ除く)】実施市町村数:1,141(全市町村に対する実施率65.5%、人口カバー率75.2%)(平成26年度は実施市町村数1,071、平成25年度1,132)
環境省 2017年3月9日
平成27年度容器包装リサイクル法に基づく市町村の分別収集及び再商品化の実績について
1.分別収集及び再商品化の対象となる容器包装廃棄物
市町村は、容器包装リサイクル法に基づき分別収集計画を定めることとなっており、分別収集計画の対象となる容器包装廃棄物は、以下のうちから市町村が選択できることとなっている。
[1]無色のガラス製容器
[2]茶色のガラス製容器
[3]その他の色のガラス製容器
[4]紙製容器包装([9]及び[10]を除く。以下同じ。)
[5]ペットボトル
[6]ペットボトル以外のプラスチック製容器包装
[7]スチール製容器
[8]アルミ製容器
[9]段ボール製容器
[10]飲料用紙製容器
2.実施状況
(1)分別収集実績について
全市町村に対する分別収集実施市町村の割合は、ガラス製容器、ペットボトル、スチール製容器、アルミ製容器、段ボール製容器の5品目が9割を超えている (図表1及び図表4)。また、全市町村に対する分別収集実施市町村の割合を人口カバー率でみると、ほぼ前年同であった(図表1)。
分別収集量は、無色のガラス製容器、その他の色のガラス製容器、プラスチック製容器包装、アルミ製容器包装、段ボール製容器包装が対前年度比で微増、ペットボトルは前年同であるが、茶色のガラス製容器、紙製容器包装、飲料用紙製容器が微減となっており、スチール製容器については、消費重量の減少に伴い8%の減少となった。(図表1及び図表2)
また、近年は、事業者のリデュース等の取組の進展により、ペットボトル、アルミ缶、段ボール等の収集量が減少傾向となっている。
(2)再商品化実績について
市町村において分別収集され、再商品化計画に基づき再商品化事業者に引き取られた量(再商品化量)は、その他の色のガラス製容器、プラスチック製容器包装、アルミ製容器、段ボール製容器が対前年度比で微増となっている。(図表1及び図表3)
添付資料