岡山の尾崎さんが禁酒会館という会場で、毎月続けているコンサートがあります。
今年で、200回も続けてきたコンサートです。200回ということは、一年間で12回だから、10年で120回。20年で240回。ということは、20年近く続けてきたのですね。
地元で毎月、それもいつもゲストを招いての200回です。
このコンサートを経験してみたくて、そして、続けることで生まれる会場の雰囲気を感じたくて、尾崎さんに「禁酒会館で歌いたい」とお願いしました。
新くんと訪ねた岡山。早く岡山に着いたので、禁酒会館の近くにある岡山県立博物館に行きました。岡山の歴史がわかるんじゃないかなと思ってね。刀を作る人たちが多くいたところで、鉄をつくる技術も早くから大陸から伝わっていたらしい。
そして、農産物も気候のせいか、豊かな地域だったみたいですね。少しだけ岡山を感じながら、禁酒会館へ。
(僕らにはもっとも遠いところにある禁酒会館です。酒が飲めないんだもんね)
木造3階建ての築100年を超える建物。趣きがあります。
この2階がコンサート会場です。会場に着いた頃にはすでに、尾崎さんが音響をセッティングしてあり、いつも天然酵母で作ったパンを持ってきてくれる方がコーヒーの準備をしてくれていました。(このコーヒーとパン、おいしい)
郡上八幡の増田さんが、前日倉敷で創作教室があって、その帰り道に岡山に寄ってくれました。山上さんも広島から仕事の都合をつけてくれて参加してくれました。松山から、流水さんも。
たくさんのつながりが集まってきました。これも禁酒会館のコンサートがなせることかもしれませんね。人が行き交う場所です。
この日に向けて、新くんとなんと!3回も練習してきたのです。いつも地元で歌う時は、ゲストがいたり、地元の歌い手たちとのジョイントの形が多いため、20分から30分ぐらいの持ち時間で歌います。ところが、岡山では1時間半ぐらいの時間を新くんと一緒に作り上げることに。こんなに長く歌う機会はほとんどありません。どうしようか??と、いろんな形を作りながら、練習しながら、しっくりいく構成を探してきたのです。
いい経験でした。禁酒会館のコンサートではこれができるのですね。実験的なことも受け止めてくれる。いつもは歌わない「原発建設を問う住民投票」の歌や話もさせてもらいました。暮らしに近いところを歌おうと、子供たちへの歌も歌いました。歌を作りだして、初めて自分を見つけたこと、生き方が決まったこと。改めて歌ってきたことを振り返ることができました。
初めてのことがいっぱいのコンサートだったため、ちょっと緊張気味でしたが、この日の経験が次の京都、大阪のコンサートで生きましたね。緊張の中での自由さというのか、歌うことで感じる解き放つ気持ち良さ。
3日連続のコンサートというのは、ぼくらにとっては経験がないことなのですね。
連続のコンサートでしか掴めないものがあるのですね。
翌日、尾崎さんに案内してもらって、瀬戸内海が見えるオリーブ畑に行きました。
そこから見た瀬戸内海の表情は新潟の海の表情とまったく違うもので、
同じ海でもいろんな表情があるなと改めて感じた。
うたも同じく、地域の湿度、温度、乾燥ぐあいなどが反映されているんだね。
写真は北川さんの写真をお借りしました。