主を待つ花たち…。
長年、近くに住んでいらした方が、いなくなられた。。
出かけに会うと、「いってらっしゃい～」と、
見送ってくださり、
帰ってくると、「おかえりなさーい」と、
声をかけてくださっていた。
認知症になられた、奥様を看取られ、
お一人で、家に暮らし、長年、世話されてきた、
花や木を、大切にされていた。
昨年、自転車で怪我をされ、
ご高齢を案じた、近隣の市にいる、息子さんの気遣いにより、
近くの施設にと、移られてしまいました。。
留守になった家では、季節ごとに、花が咲き、果実が実をつけています。
主を待つ様に、花は、たくさん、美しく咲いています。。
先日、ご家族から、施設に入り、認知症を発症してしまった為、
今までの家のことや、まわりの人の事を、わからなくなってしまわれた…と、聞いて、
とても切なくなりました。。
奥様を看取られてからの、数年間、
どれほど、お寂しかったかと思うと、言葉をうしないました…。
花は、今年も沢山、去年と同じように咲いています。
雨の中、何かをまっている様に、うなだれたり、雨露が、涙の様にひかりながら、
咲いています。
「私たちのことを、忘れてしまっても、ずっと、花と一緒に、私がおぼえているからね…」
花たちに、そう、言葉をかけながら、すごす、
今年の梅雨時は、いつもより、切なく感じます。
もうすぐ、次の花たちが、咲き始めます。
人生は少し寂しく、
花はやさしいですね…。
花と語りながら、梅雨明けを待っています。。
From 若紫のカトリーヌ
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