MY FAVORITE THINGS
(マイ・フェイヴァリット・シングズ)
~私のお気に入り~
1959年
作詞/オスカー・ハマースタイン二世 Oscar Hummerstein Ⅱ
作曲/リチャード・ロジャース Richard Rodgers
【「サウンド・オブ・ミュージック」原作からミュージカル、そして映画へ】
世界中で今も魅了し続ける映画は数多くありますが、
この映画もその一つでしょう。
ミュージカル映画『サウンド・オブ・ミュージック』
何を隠そう、この私も、小学校4年生の時に観て以来、
この映画の音楽や映像の中の大自然、そして何よりも
音楽の楽しさを教えてくれたジュリー・アンドリュース演じる
マリア先生にすっかり魅了され、今までもう20回は観ている映画です。
いつ観ても、いつも、同じ場面で笑い、ドキドキし、泣き、
感動してしまうのですが(笑)
もともと『The Sound of Music』という原作があり、
(原作とはかなり違っている部分もあるようですが)、
その実話を元にしたものがミュージカルとなり、そしてその後に
映画化され、それまで経営が危なかった20世紀フォックス社も、
見事この映画の成功で立て直したほどの大ヒットになるほどの
作品になりました。
ここからは、原作とミュージカルと映画の混同を避けるために、
映画『サウンド・オブ・ミュージック』のことを中心に
お話させていただきたいと思います。
【簡単な『映画「サウンド・オブ・ミュージック」』のストーリー】
舞台はオーストリアのザルツブルグ。
時代はナチス党政権下のドイツによる、オーストリア合邦及び、
第二次世界大戦前夜。
主人公で修道女見習いのおてんば娘「マリア」は、
「彼女がいると風紀を乱す」と、いつもシスターの頭を悩ます問題児。
でも決して根が悪いわけではない彼女。
院長は、社会勉強の意味も含めて、マリアにしばらく修道院を離れ、
7人の子供がいるトラップ家に住み込みで家庭教師になるよう命ずる。
そこで待ち受けていたのは、前妻亡き後から頑なで厳格な性格の
トラップ大佐と7人の子供たち。
厳格な父は仕事に忙しく、しかも子供になかなか構えなかった。
子供たちは寂しさから、次々とやってくる家庭教師たちに
ことごとくいたずらし、困らせ、何人もの家庭教師を
辞めさせていたのが現状だった。
マリアも早速そのイタズラの洗礼を受けるものの、
音楽を通して次第に子供たちと心を通わせ、
そしてそれは次第に、頑なだったトラップ大佐の心も
とかしていった。
再婚相手が決まっていたトラップ大佐だが、
婚約を解消し、マリアと結婚。
修道院や子供たちに祝福され、幸せの絶頂で新婚旅行から戻る。
しかし、帰ってくるやいなや、その間に力を増した
ナチス政権下のドイツ軍の圧力がかかる。
愛国心のあるトラップ大佐は、
ドイツのオーストリア併合に反対しており、
ドイツ軍からの出頭命令を無視し、
中立国のスイスへ一家で亡命することを決意する。。。。。。
というような内容。
ここでは大事な音楽との関わりをあえて省略しましたが、
もっと知りたい方、まだこの映画をご覧でない方は、
ぜひ一度、映画「サウンド・オブ・ミュージック」をご覧下さい!!
(データ的なことはウィキペディアなどが便利です)
【映画で使われたロジャース&ハマースタインの名曲の数々】
ミュージカル化されるにあたり、当時売れっ子だった
リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン二世
(ロジャース&ハマースタイン)が音楽を手がけることになりました
ミュージカルから映画化されるにあたり、
『I Have Confidence in Me(自信を持って)』、
『Something good(何かいいこと)』の2曲が加えられましたが、
映画に使われている作品は全部で11曲。
その中で、数曲、アレンジが変えられ、再度流れてくる場面もあります。
以下に、映画のストーリーに沿ってその11曲をご紹介します。
1、The Sound of Music(サウンド・オブ・ミュージック)
2、Maria(マリア)
3、I Have Confidence in Me(自信を持って)
4、Sixteen Going in Seventeen(もうすぐ17才)
5、My Favorite Things(私のお気に入り)
6、Do-Re-Mi(ドレミの歌)
7、Lonely Goatherd(ひとりぼっちの羊飼い)
8、Edelweiss(エーデルワイス)
9、So Long, Farewell(さようなら、ごきげんよう)
10、Climb Ev’ry Mountain(すべての山に登れ)
11、Something Good(何かいいこと)
【『私のお気に入り』と、私、若生りえのお気に入り名シーン】
さてさて!!いよいよ本題!!!
実はこの映画の中で、この歌が一番好きなんです
特にあのシーン!!
トラップ大佐への気持ちに気が付いたマリアが修道院へ逃げ帰ると、
修道院長に「ここは避難所ではありませんよ!戻りなさい。」
と諭されて、もう一度トラップ一家の元へ戻る覚悟を決めます
一方、ある日突然自分たちの前から姿を消したマリア先生がいないこと、
また、父親の再婚相手ともうまくいかず、しょんぼりした子供たちが、
「こんな寂しい、悲しい気持ちの時にはこの歌を歌うと元気になるわ。」
と、以前、マリアが教えた、カミナリにおびえた気持ちを和らげた
この歌を思い出し、静かに歌い始めるんです。
しかしその歌声はやはりションボリと寂しげ
それでも歌い続けていると、ちょうどいいタイミングで(笑)
マリア先生が帰ってきて、子供たちの歌声を聴き、
マリア先生もその声に自分の声を乗せ、
徐々に子供たちに近づいてきます。
はい、みなさん!!もう、ここから涙の準備ですよ
すると子供たちもどこからともなく聴こえて来る
マリア先生の声にはっと気が付き、
先生の姿を発見っ!!
お互い歩み寄り、走りより、ハグハグしながら、
サビの部分の、
「When the dog bites, When the bee stings, When I’m feeling sad,
I simply remember my favorite things, And then I don’t feel so bad!!」
のところを歌って再会するんですよねぇ~
うぅ~。思い出しただけで泣けてくるぅ~(笑)
【「私のお気に入り」はクリスマスソング?】
この歌はよくクリスマスにも演奏されることが多いのです
しかも「●●のクリスマスアルバム」などにも良く取り上げられるので、
もともとクリスマスソングとして作られたのかな?
と思われる方もいらっしゃるようです
それもそのはず!!
この歌の訳詩の「一例」をご覧いただけると分かるのですが、
『あたたかい毛糸の手袋、
リボンのかかった茶色い包み紙のプレゼント、
パリッと焼きたてのりんごのシュトルーデル、
クリスマスに響くトナカイのそりの鈴、
子牛のカツレツと一緒に食べるシュペッツレ、
月夜に羽ばたく雁の群れ、
白いドレスに青いサテンベルトの女の子たち、
私の低い鼻とまつげにとまる雪のかけら、銀世界の冬』
と、なんと冬にまつわるものやパーティ気分の言葉の多いこと!
ちなみに「リンゴのシュトルーデル」は、簡単にいうと、
リンゴ煮を薄いパイで巻いたもので、
日本では春巻きの皮などで代用して
パリッとカリッという音が聞こえてきそうな、
アッツアツが美味しそうなドイツの伝統菓子
子牛のカツレツと一緒に食べる『ヌードル(麺)』と
そのまま直訳するのはなんかイヤだったので(笑)、
こちらもドイツの伝統料理で麺類はあるのか調べましたら、
『ケーゼ・シュペッツレ』という写真にいくつか出会いました
『ケーゼ』は『チーズ』のことのようで、
『シュペッツレ』は『ドイツの伝統的な麺料理』
と書いてありました。
中には「すいとん」と似ていると表現されていましたが、
写真のその美味しそうな『ケーゼシュペッツレ』を前に、
よ・・・よだれが(笑)
私の和訳では、『若生りえのお気に入り』という観点と、
食べたい欲望のバリバリの私情を交えて(笑)
「ここでのヌードル=麺類は、シュペッツレに決定!!」
となり、こう訳させていただきました
やっぱり、この私が訳すのに、
食べ物へのこだわりをなくしたらダメでしょう(笑)
あと渡り鳥の『雁の群れ』は越冬の為に飛来する『冬鳥』ですし、
白いドレスに青いサテンベルトの女の子はパーティを連想させますし。
歌詞を読んでいくと、本当に楽しい気分になりますね!!
歌詞の持つ、そんなイメージが強いためか、
クリスマス・ソングとして、ジャンルを越えた
多くのアーティストに取り上げられています。
どんなアーティストが取り上げているかは、
後述をご参照くださいね
【京都に行きたくなる?超有名なCMソング】
また、この曲と言えば、日本では外せないCMが!!
そうです。JR東海のCMですね?
毎回、満開の桜や紅葉の美しい京都の観光名所を舞台に、
この音楽が色々なアレンジで流れてきます。
もう、1993年からJR東海の京都観光キャンペーンソングとして
ずっと使われていますよね?
この音楽が流れてくると、もう条件反射で、
京都に行きたくなる方も多いのではないでしょうか
ちなみに、
『そうだ、京都、行こう。』
が正しいキャッチコピーなんだそうです(笑)
私ずっと『そうだ、京都へ、行こう。』とかかな?
と思っていました
では、この歌とジャズの関わりをお話しましょう!!
【私のお気に入りとジャズ】
このミュージカル映画は、もう
ジュリー・アンドリュースの歌声の魅力が沢山詰まっていて、
この映画を語るのに、彼女の存在なしではもはや語れません
この映画の人気で、今でも、本家のミュージカルも、
我が日本でも長く、何度も取り上げられ、愛されていますね!!
しかし、なぜか、この映画の中でも「私のお気に入り」は、
特にジャズミュージシャンにもしばしば取り上げられます
そのきっかけを作ったのはこの人、
『ジョン・コルトレーン』です
ジャズの世界ではマイルス・デイヴィスと並んで超有名な
サックス奏者です
レコード会社を移籍し、自身の新たな音楽を追求するために
それまで一緒にやってきたマイルスのバンドを離れた彼は、
ソプラノ・サックスでの表現に力を入れるようになります。
そんな時期に取り上げられたなかでも、この
「マイ・フェイヴァリット・シングス」のカバーは有名になり、
以降、ずっと彼の定番曲となりました
【誰を聴く?ジャズメン、そしてジャズシンガーへ】
コルトレーンの影響で、他のジャズシンガーたちも
この曲を取り上げるようになりました。
サックス、クラリネット、フルートと、木管楽器を自在に操る
「エリック・ドルフィ」は、コルトレーンと一緒に演奏していますし、
ジョージ・シェアリング、ケニー・バレル、JJジョンソン、
デイヴ・ヴァレンタイン、ハリー・アレン、ケニーG、
そうそう!!
ブラジル音楽のセルジオ・メンデスなんかも取り上げています!!
でもこうみると、やはり
『サックス奏者』に取り上げられる率は高いですね!!!
歌では、サラ・ヴォーン、ダイアン・シュア、アル・ジャロウ、
フォー・フレッシュメン、などなどなどなど!!
そうそう!!シュープリームズ(シュープリームス)の
ダイアン・ロスのバージョンも人気です!!
みなさんは、この歌の「私のお気に入り」はどれでしょう???
ではでは、そんなこれからのクリスマスシーズンにもピッタリな、
『My Favorite Things ~私のお気に入り~』
ですっ!!
どうぞっ!!!
《英語歌詞》
Raindrops on roses and whiskers and kittens,
Bright copper kettles and warm woolen mittens,
Brown paper packages tied up with strings
These are a few of my favorite things
Cream colored ponies and crisp apple strudels,
Doorbells and sleighbells and schnitzel with noodles,
Wild geese that fly with the moon on their wings
These are a few of my favorite things
Girls in white dresses with blue satin sashes,
Snowflakes that stay on my nose and eyelashes,
Silver white winters that melt into springs,
These are a few of my favorite things
When the dog bites,
When the bee stings,
When I’m feeling sad
I simply remember my favorite things
And then I don’t feel so bad
《日本語和訳歌詞》
バラに光る雨粒に
仔猫ちゃんのおひげ
ピッカピカの銅のやかんに
あたたかい毛糸の手袋
リボンのかかった茶色い包みのプレゼント
これはみんな、私のお気に入り
まだまだあるわ!
クリーム色の子馬たちに
パリッと焼きたての林檎のシュトルーデル
玄関にぶら下る呼び鈴に
クリスマスに響くトナカイのそりの鈴
仔牛のカツレツと
一緒に食べるシュペッツレ
月夜に羽ばたく雁の群れの影絵
これもみんな、私のお気に入り
まだまだ、もっとあるわ!
白いドレスに
青いサテンベルトの女の子
私の低い鼻とまつげにとまる雪のかけらも
銀世界の冬も
その雪がとけて春が来るのも
みんな、みんな、私のお気に入り!!
だから!!
犬にかまれたり
ハチにさされたり
とっても悲しい気分のときも
おまじないをとなえる様に
私は大好きなものを一つ一つ思い出すの
そうすれば
どんなイヤな気分だって吹き飛ぶわ!!
(マイ・フェイヴァリット・シングズ)
~私のお気に入り~
1959年
作詞/オスカー・ハマースタイン二世 Oscar Hummerstein Ⅱ
作曲/リチャード・ロジャース Richard Rodgers
【「サウンド・オブ・ミュージック」原作からミュージカル、そして映画へ】
世界中で今も魅了し続ける映画は数多くありますが、
この映画もその一つでしょう。
ミュージカル映画『サウンド・オブ・ミュージック』
何を隠そう、この私も、小学校4年生の時に観て以来、
この映画の音楽や映像の中の大自然、そして何よりも
音楽の楽しさを教えてくれたジュリー・アンドリュース演じる
マリア先生にすっかり魅了され、今までもう20回は観ている映画です。
いつ観ても、いつも、同じ場面で笑い、ドキドキし、泣き、
感動してしまうのですが(笑)
もともと『The Sound of Music』という原作があり、
(原作とはかなり違っている部分もあるようですが)、
その実話を元にしたものがミュージカルとなり、そしてその後に
映画化され、それまで経営が危なかった20世紀フォックス社も、
見事この映画の成功で立て直したほどの大ヒットになるほどの
作品になりました。
ここからは、原作とミュージカルと映画の混同を避けるために、
映画『サウンド・オブ・ミュージック』のことを中心に
お話させていただきたいと思います。
【簡単な『映画「サウンド・オブ・ミュージック」』のストーリー】
舞台はオーストリアのザルツブルグ。
時代はナチス党政権下のドイツによる、オーストリア合邦及び、
第二次世界大戦前夜。
主人公で修道女見習いのおてんば娘「マリア」は、
「彼女がいると風紀を乱す」と、いつもシスターの頭を悩ます問題児。
でも決して根が悪いわけではない彼女。
院長は、社会勉強の意味も含めて、マリアにしばらく修道院を離れ、
7人の子供がいるトラップ家に住み込みで家庭教師になるよう命ずる。
そこで待ち受けていたのは、前妻亡き後から頑なで厳格な性格の
トラップ大佐と7人の子供たち。
厳格な父は仕事に忙しく、しかも子供になかなか構えなかった。
子供たちは寂しさから、次々とやってくる家庭教師たちに
ことごとくいたずらし、困らせ、何人もの家庭教師を
辞めさせていたのが現状だった。
マリアも早速そのイタズラの洗礼を受けるものの、
音楽を通して次第に子供たちと心を通わせ、
そしてそれは次第に、頑なだったトラップ大佐の心も
とかしていった。
再婚相手が決まっていたトラップ大佐だが、
婚約を解消し、マリアと結婚。
修道院や子供たちに祝福され、幸せの絶頂で新婚旅行から戻る。
しかし、帰ってくるやいなや、その間に力を増した
ナチス政権下のドイツ軍の圧力がかかる。
愛国心のあるトラップ大佐は、
ドイツのオーストリア併合に反対しており、
ドイツ軍からの出頭命令を無視し、
中立国のスイスへ一家で亡命することを決意する。。。。。。
というような内容。
ここでは大事な音楽との関わりをあえて省略しましたが、
もっと知りたい方、まだこの映画をご覧でない方は、
ぜひ一度、映画「サウンド・オブ・ミュージック」をご覧下さい!!
(データ的なことはウィキペディアなどが便利です)
【映画で使われたロジャース&ハマースタインの名曲の数々】
ミュージカル化されるにあたり、当時売れっ子だった
リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン二世
(ロジャース&ハマースタイン)が音楽を手がけることになりました
ミュージカルから映画化されるにあたり、
『I Have Confidence in Me(自信を持って)』、
『Something good(何かいいこと)』の2曲が加えられましたが、
映画に使われている作品は全部で11曲。
その中で、数曲、アレンジが変えられ、再度流れてくる場面もあります。
以下に、映画のストーリーに沿ってその11曲をご紹介します。
1、The Sound of Music(サウンド・オブ・ミュージック)
2、Maria(マリア)
3、I Have Confidence in Me(自信を持って)
4、Sixteen Going in Seventeen(もうすぐ17才)
5、My Favorite Things(私のお気に入り)
6、Do-Re-Mi(ドレミの歌)
7、Lonely Goatherd(ひとりぼっちの羊飼い)
8、Edelweiss(エーデルワイス)
9、So Long, Farewell(さようなら、ごきげんよう)
10、Climb Ev’ry Mountain(すべての山に登れ)
11、Something Good(何かいいこと)
【『私のお気に入り』と、私、若生りえのお気に入り名シーン】
さてさて!!いよいよ本題!!!
実はこの映画の中で、この歌が一番好きなんです
特にあのシーン!!
トラップ大佐への気持ちに気が付いたマリアが修道院へ逃げ帰ると、
修道院長に「ここは避難所ではありませんよ!戻りなさい。」
と諭されて、もう一度トラップ一家の元へ戻る覚悟を決めます
一方、ある日突然自分たちの前から姿を消したマリア先生がいないこと、
また、父親の再婚相手ともうまくいかず、しょんぼりした子供たちが、
「こんな寂しい、悲しい気持ちの時にはこの歌を歌うと元気になるわ。」
と、以前、マリアが教えた、カミナリにおびえた気持ちを和らげた
この歌を思い出し、静かに歌い始めるんです。
しかしその歌声はやはりションボリと寂しげ
それでも歌い続けていると、ちょうどいいタイミングで(笑)
マリア先生が帰ってきて、子供たちの歌声を聴き、
マリア先生もその声に自分の声を乗せ、
徐々に子供たちに近づいてきます。
はい、みなさん!!もう、ここから涙の準備ですよ
すると子供たちもどこからともなく聴こえて来る
マリア先生の声にはっと気が付き、
先生の姿を発見っ!!
お互い歩み寄り、走りより、ハグハグしながら、
サビの部分の、
「When the dog bites, When the bee stings, When I’m feeling sad,
I simply remember my favorite things, And then I don’t feel so bad!!」
のところを歌って再会するんですよねぇ~
うぅ~。思い出しただけで泣けてくるぅ~(笑)
【「私のお気に入り」はクリスマスソング?】
この歌はよくクリスマスにも演奏されることが多いのです
しかも「●●のクリスマスアルバム」などにも良く取り上げられるので、
もともとクリスマスソングとして作られたのかな?
と思われる方もいらっしゃるようです
それもそのはず!!
この歌の訳詩の「一例」をご覧いただけると分かるのですが、
『あたたかい毛糸の手袋、
リボンのかかった茶色い包み紙のプレゼント、
パリッと焼きたてのりんごのシュトルーデル、
クリスマスに響くトナカイのそりの鈴、
子牛のカツレツと一緒に食べるシュペッツレ、
月夜に羽ばたく雁の群れ、
白いドレスに青いサテンベルトの女の子たち、
私の低い鼻とまつげにとまる雪のかけら、銀世界の冬』
と、なんと冬にまつわるものやパーティ気分の言葉の多いこと!
ちなみに「リンゴのシュトルーデル」は、簡単にいうと、
リンゴ煮を薄いパイで巻いたもので、
日本では春巻きの皮などで代用して
パリッとカリッという音が聞こえてきそうな、
アッツアツが美味しそうなドイツの伝統菓子
子牛のカツレツと一緒に食べる『ヌードル(麺)』と
そのまま直訳するのはなんかイヤだったので(笑)、
こちらもドイツの伝統料理で麺類はあるのか調べましたら、
『ケーゼ・シュペッツレ』という写真にいくつか出会いました
『ケーゼ』は『チーズ』のことのようで、
『シュペッツレ』は『ドイツの伝統的な麺料理』
と書いてありました。
中には「すいとん」と似ていると表現されていましたが、
写真のその美味しそうな『ケーゼシュペッツレ』を前に、
よ・・・よだれが(笑)
私の和訳では、『若生りえのお気に入り』という観点と、
食べたい欲望のバリバリの私情を交えて(笑)
「ここでのヌードル=麺類は、シュペッツレに決定!!」
となり、こう訳させていただきました
やっぱり、この私が訳すのに、
食べ物へのこだわりをなくしたらダメでしょう(笑)
あと渡り鳥の『雁の群れ』は越冬の為に飛来する『冬鳥』ですし、
白いドレスに青いサテンベルトの女の子はパーティを連想させますし。
歌詞を読んでいくと、本当に楽しい気分になりますね!!
歌詞の持つ、そんなイメージが強いためか、
クリスマス・ソングとして、ジャンルを越えた
多くのアーティストに取り上げられています。
どんなアーティストが取り上げているかは、
後述をご参照くださいね
【京都に行きたくなる?超有名なCMソング】
また、この曲と言えば、日本では外せないCMが!!
そうです。JR東海のCMですね?
毎回、満開の桜や紅葉の美しい京都の観光名所を舞台に、
この音楽が色々なアレンジで流れてきます。
もう、1993年からJR東海の京都観光キャンペーンソングとして
ずっと使われていますよね?
この音楽が流れてくると、もう条件反射で、
京都に行きたくなる方も多いのではないでしょうか
ちなみに、
『そうだ、京都、行こう。』
が正しいキャッチコピーなんだそうです(笑)
私ずっと『そうだ、京都へ、行こう。』とかかな?
と思っていました
では、この歌とジャズの関わりをお話しましょう!!
【私のお気に入りとジャズ】
このミュージカル映画は、もう
ジュリー・アンドリュースの歌声の魅力が沢山詰まっていて、
この映画を語るのに、彼女の存在なしではもはや語れません
この映画の人気で、今でも、本家のミュージカルも、
我が日本でも長く、何度も取り上げられ、愛されていますね!!
しかし、なぜか、この映画の中でも「私のお気に入り」は、
特にジャズミュージシャンにもしばしば取り上げられます
そのきっかけを作ったのはこの人、
『ジョン・コルトレーン』です
ジャズの世界ではマイルス・デイヴィスと並んで超有名な
サックス奏者です
レコード会社を移籍し、自身の新たな音楽を追求するために
それまで一緒にやってきたマイルスのバンドを離れた彼は、
ソプラノ・サックスでの表現に力を入れるようになります。
そんな時期に取り上げられたなかでも、この
「マイ・フェイヴァリット・シングス」のカバーは有名になり、
以降、ずっと彼の定番曲となりました
【誰を聴く?ジャズメン、そしてジャズシンガーへ】
コルトレーンの影響で、他のジャズシンガーたちも
この曲を取り上げるようになりました。
サックス、クラリネット、フルートと、木管楽器を自在に操る
「エリック・ドルフィ」は、コルトレーンと一緒に演奏していますし、
ジョージ・シェアリング、ケニー・バレル、JJジョンソン、
デイヴ・ヴァレンタイン、ハリー・アレン、ケニーG、
そうそう!!
ブラジル音楽のセルジオ・メンデスなんかも取り上げています!!
でもこうみると、やはり
『サックス奏者』に取り上げられる率は高いですね!!!
歌では、サラ・ヴォーン、ダイアン・シュア、アル・ジャロウ、
フォー・フレッシュメン、などなどなどなど!!
そうそう!!シュープリームズ(シュープリームス)の
ダイアン・ロスのバージョンも人気です!!
みなさんは、この歌の「私のお気に入り」はどれでしょう???
ではでは、そんなこれからのクリスマスシーズンにもピッタリな、
『My Favorite Things ~私のお気に入り~』
ですっ!!
どうぞっ!!!
《英語歌詞》
Raindrops on roses and whiskers and kittens,
Bright copper kettles and warm woolen mittens,
Brown paper packages tied up with strings
These are a few of my favorite things
Cream colored ponies and crisp apple strudels,
Doorbells and sleighbells and schnitzel with noodles,
Wild geese that fly with the moon on their wings
These are a few of my favorite things
Girls in white dresses with blue satin sashes,
Snowflakes that stay on my nose and eyelashes,
Silver white winters that melt into springs,
These are a few of my favorite things
When the dog bites,
When the bee stings,
When I’m feeling sad
I simply remember my favorite things
And then I don’t feel so bad
《日本語和訳歌詞》
バラに光る雨粒に
仔猫ちゃんのおひげ
ピッカピカの銅のやかんに
あたたかい毛糸の手袋
リボンのかかった茶色い包みのプレゼント
これはみんな、私のお気に入り
まだまだあるわ!
クリーム色の子馬たちに
パリッと焼きたての林檎のシュトルーデル
玄関にぶら下る呼び鈴に
クリスマスに響くトナカイのそりの鈴
仔牛のカツレツと
一緒に食べるシュペッツレ
月夜に羽ばたく雁の群れの影絵
これもみんな、私のお気に入り
まだまだ、もっとあるわ!
白いドレスに
青いサテンベルトの女の子
私の低い鼻とまつげにとまる雪のかけらも
銀世界の冬も
その雪がとけて春が来るのも
みんな、みんな、私のお気に入り!!
だから!!
犬にかまれたり
ハチにさされたり
とっても悲しい気分のときも
おまじないをとなえる様に
私は大好きなものを一つ一つ思い出すの
そうすれば
どんなイヤな気分だって吹き飛ぶわ!!