「彼らが日本に来た目的は「チーム力の強化」である。チームを優勝に導く「助っ人」として、彼らは遠路はるばる日本までやってきたのだ」。(注1)
これは、プロ野球界で長年外国人選手のスカウトを行ってきた中島国章氏の言葉だ。中島氏は、1973年にヤクルトスワローズ(当時)で外国人スカウトを務めて以来、数多くの日本のプロ野球で活躍出来そうな外国人選手を連れてきて、見事に成功させている伝説の外国人選手スカウトだ。
中島氏は長年の経験から、優勝するチームの特徴として外国人選手の活躍を挙げている。日本人離れしたパワーとスピードを持ち、日本で活躍したいと思う外国人選手が多いチームは優勝する一方、低迷するチームは、そのような外国人がいないため成績が上がらないと指摘している。現に、現在のプロ野球で優勝争いをしている上位チームでは、外国人選手が活躍しているのだ。
この理論を当てはめるのは無理やりかもしれないが、明日(9/10)から行われるディズニー・オン・クラシック(以降オンクラ)の全国ツアーも同じことが言えると思う。
今年の秋の全国公演ツアーでは、3年ぶりに外国人シンガーと指揮者、そして日本人のオーケストラの編成で演奏される。2020年と21年の秋と春のツアーは、新型コロナ感染拡大防止による入国規制に伴い外国人シンガーではなく、二期会所属の日本人シンガーが歌を唄っていた。
自分は、日本人シンガーになってからしかオンクラを観たことが無いため、外国人がディズニーソングを唄うとどんな感じの公演になるかは想像つかない。(8月に行われた「ディズニー・ワールド・ビート」で、外国人の唄うディズニーソングは聞いている)。
外国人選手の活躍がチームを優勝に導くとすれば、外国人シンガーたちの3年ぶりのパフォーマンスが、今回の全国ツアーの盛り上がりを担っていると思う。
3年ぶりに来日する外国人シンガーたちが唄うコンサートは、ここ2年間行われていた日本人シンガーたちのコンサートとはどのように異なったものにしてくれるのか?それを考える上で大事になってくるのが、外国人シンガーたちの特徴だ。
〈『外国人シンガーが持っている魅力について』に続く〉
〈引用文献〉
注1) 中島国章,『プロ野球 最強の助っ人論』,2015年,株式会社講談社,p11,L4
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます