一人ディズニー見聞録

ディズニーを切り口に世の中の出来事を紹介しています。ディズニーソングのコンサートレポートも書いています。

寅年のディズニー作品

2022-01-04 19:00:54 | キャラクター

「ティガーにラジャー……トラがいっぱい!」。これは、2021年に発売された『ディズニーファン12月号』内の「気になる疑問をリサーチしてみた!パークで〇〇やってみ隊!」のテーマだ。今月号は、2022年の干支である「寅」をパーク内で探す、という内容で『くまのプーさん』のティガー、『アラジン』のラジャー(ジャスミンのペット)が紹介されている。

その記事を読んだとき、「たしかに、ディズニー作品には多くのトラが出てるな」と改めて気づいた。ティガーにラジャー、『ジャングル・ブック』のシア・カーン、『ピーターパン』のタイガー・リリー…じゃなくて、『ズートピア』のトラ警官やなど、トラはディズニー映画には犬や猫の次ぐらいに出ている気がする。

よく『ディズニーファン』では、犬や猫など特定の動物をテーマに、彼らが登場する映画を紹介している。しかし、ふと思った。「寅年に公開されたディズニー映画って何だっけ?」「今年アニバーサリーを迎える作品」はよく取り上げられるが、干支の年ごとに作品を紹介することはあまり聞いたことない。それもそのはず、干支は中国などの漢字文化圏の国に用いられていて、欧米では知られていないからね。

そこで、寅年に公開された作品を独自調査してみた。今回は、ディズニーとピクサーの長編作品が調査対象とするので、1937年(この年は丑年)の『白雪姫』から2022年公開予定の『バズ・ライトイヤー』までとする。さらに、劇場未公開でビデオ販売のみの作品も調査対象とする。結果は次の通りだ。

<寅年に公開された作品年表>
1938年(昭和13年) 未公開

1950年(昭和25年) 『シンデレラ』

1962年(昭和37年) 未公開

1974年(昭和49年) 未公開

1986年(昭和61年) 『オリビアちゃんの大冒険』

1998年(平成10年) 『ムーラン』『バグズ・ライフ』『美女と野獣 ベルのファンタジーランド』(※)『ポカホンタスⅡ/イングランドへの旅立ち』(※)

2010年(平成22年) 『塔の上のラプンツェル』『トイ・ストーリー3』

2022年(令和4年) 『私ときどきレッサーパンダ』『バズ・ライトイヤー』
(※)ビデオ販売のみ

初めて調べてみたが、年表を見ただけで色々なことが分かる。全部を書くわけにはいかないので、特に気になったものを3つ取り上げる。1つ目は、ディズニー作品が公開されていない年が3回ある。ここ20年、毎年のようにディズニー、ピクサー作品が公開されているため、公開されていない年があることに違和感を感じてしまう。これには深い訳があると思うが、それはまたいつか話すとしよう。

2つ目は、1950年に『シンデレラ』、1998年に『ムーラン』、2010年に『塔の上のラプンツェル』と、寅年には大人気のディズニープリンセスが公開されていることだ。後で調べたが、各プリンセスの第1作目が1番多く公開されているのが、実は寅年なのだ。さらに、1998年には『美女と野獣』と『ポカホンタス』の続編も公開されており、プリンセスの当たり年とも言える。これは何かの偶然なのか、それともプリンセスはトラのように強くてたくましく生きてほしい、という願いがあるのか(多分違う)。

そして3つ目は、寅年なのにトラが登場する作品がないのだ。当たり前の話だが、干支を用いるのはアジアの漢字文化圏の国だけであって、ディズニー社のあるアメリカでは干支は知られていない。だから、寅年に無理くりトラを入れることは無かった。ただ日本人のファンとしては、寅年だかどれかの作品にはトラが出てきて欲しかった。

2022年に年男、年女の方は今年、寅年に公開されたディズニー作品を観ると、もしかすると運気が上がるかもしれない。自分にとっての縁起が良い年の作品を観ることで、きっとご利益を得られるはずだ。


ディズニー・オン・クラシック ジルベスター・コンサート 2021/2022 第2部

2022-01-02 16:28:05 | コンサート

(第1部からの続き)

第1部終了後、スクリーンに巨大な時計が表示され、午後11時35分を示していた。1部の最後に私たち観客は、12月31日の午後11時15分にタイムワープをしていたため、その時間から進んだ時刻がスクリーン上の時計に表されていた。

20分の休憩を終え、新年までの残り時間が5分になると出演者がステージに揃い、司会のささきフランチェスコさんが5分後に行われる新年のカウントダウンについて説明。今年は新型コロナウイルスの影響で、客席から声を出さずに心の中でカウントするように伝えられた。特別な年ならではの演出だが、この生活様式に慣れてくると受け入れられるものだ。

フランチェスコさんが壇上で軽快にMCトークをしていると、新年まで残り20秒前になったため慌ててカウントダウン体制に入った。そして10カウント数えた直後、第2部1曲目の東京ディズニーランド「ディズニー・ファンティリュ―ジョン!」より『フェアリー・ガーデン』が始まり、同時にクラッカーが鳴り響き、2022年が幕を開けた。新年を祝うにはピッタリのリズムにメロディで、会場全体が祝福ムードに包まれた。

続く2曲目は、2組のスペシャルゲストが登場。最初の1組目は、斎藤守也さんと圭土さんの兄弟ピアノデュオのレ・フレール。1台のピアノを2人でで弾く4手連弾のプレイスタイルで人気を博す兄弟デュオは、『アラジン』より「フレンド・ライク・ミー」、『パイレーツ・オブ・カリビアン』より「彼こそが海賊」を演奏。スクリーンには2人の手の動きが映し出され、交錯するんじゃないかとハラハラドキドキしたが、演奏は完璧だった。そして3曲目には、THE ORCHESTRA JAPANと一緒にレ・フレールの代表曲のディズニーメドレー『クラブ イクスピアリ』が披露された。新しい形のディズニーメドレーは、会場を大いに沸かせた。

レ・フレールが終えた後に登場したのは、『モアナと伝説の海』でヒロイン・モアナ役の日本語版声優を務め、主題歌『どこまでも ~How Far I'll Go~』を歌った歌手・俳優の屋比久知奈(やびくともな)さんだ。ディズニー映画をきっかけに歌手やミュージカル俳優として活動する屋比久さんは、自身が影響を受けた『リトル・マーメイド』の『パート・オブ・ユア・ワールド』と『ポカホンタス』の『カラー・オブ・ザ・ウィンド』を英語で披露。原曲を聞いているかのような歌声に感動した後、彼女の代表曲『モアナ~』の『どこまでも~』を日本語で披露。屋比久さんが歌う姿は、劇中のモアナにそっくりで、実際にモアナが目の前で歌っているように見えた。

第2部最後の曲は、映画『リメンバー・ミー』から『リメンバー・ミー』、『ウン・ポコ・ロコ』、『音楽はいつまでも』など13曲が披露された。『リメンバー・ミー』は前公演「ディズニー・オン・クラシック~まほうの夜の音楽会 2021」から引き続き登場。音楽でつながる家族の絆を描いた作品であるため、どの曲も感動に溢れており、涙が止まらなかった。感動を提供し続けてきた今コンサートのラストにはふさわしい曲だった。

全曲終了後アンコールが行われ、スペシャルゲストを含めた出演者が再びに舞台に集結。すると、司会のフランチェスコさんがタイムワープしていたことを教えてくれた後、再び元の時間に帰ってきた(「スター・ツアーズ」の演出を用いて)。そして「ディズニー・オン・クラシック」恒例の『ピノキオ』より『星に願いを』が合唱された。残念ながら、新型コロナの影響で声は出さずに心の中で歌うように伝えられたが、心の中で歌っても感動し、感極まった。

午後4時40分頃。魔法の時間は終わりを迎えた。あっという間であったが、この時間は美しく感動的なものだった。新型コロナにより先行きが不透明になった現代において、感染症対策を徹底したことで行えた「ディズニー・オン・クラシック ジルベスター・コンサート 2021/2022」。2022年で20周年を迎えるこのコンサートは、年末の新たな風物詩になると同時に、先行きの見えない現代における希望の光となるだろう。


<曲目>
<第1部>
Ⅰ 『ディズニー ミュージックパレード・ゲームテーマソング』
Ⅱ 東京ディズニーランド「ワンマンズ・ドリームⅡ―ザ・マジック・リブズ・オン」より『ワン・マンズ・ドリーム』
Ⅲ アルティメット・プリンセス・セレブレーション 日本語版テーマソング『Starting Now ~新しい私へ』
Ⅳ 『組曲:スター・ウォーズ』
  「メインタイトル」、「帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)」、「運命の戦い」、「レイア姫のテーマ」、「王座の間/エンド・タイトル」

<第2部>
Ⅰ 東京ディズニーランド「ディズニー・ファンティリュ―ジョン!」より『フェアリー・ガーデン』
Ⅱ スペシャルゲスト

レ・フレール
『フレンド・ライク・ミー』/『アラジン』、
『彼こそが海賊』/『パイレーツ・オブ・カリビアン』
『クラブ イクスピアリ』(ディズニーメドレー)

屋比久知奈
『パート・オブ・ユア・ワールド』/『リトル・マーメイド』
『カラー・オブ・ザ・ウィンド』/『ポカホンタス』
『どこまでも ~How Far I'll Go~』/『モアナと伝説の海』

Ⅲ 『リメンバー・ミー』より
「将来は靴職人?」、「リメンバー・ミー(エルネスト・デラクルス・バージョン)」、「運命のギター」。「マリーゴールドの橋を渡って」、「ウン・ポコ・ロコ」、「デラクルスとフィエスタ」、「ぼくたちファミリア」、「リメンバー・ミー(ララバイ・バージョン)」、「フリーダのファンファーレ」、「哀しきジョローナ」、「大きな鐘が落ちる時」、「リメンバー・ミー(リユニオン)」、「音楽はいつまでも」

<アンコール>
『星に願いを』/『ピノキオ』


ディズニー・オン・クラシック ジルベスター・コンサート 2021/2022 第1部

2022-01-01 16:42:04 | コンサート

年末の音楽の風物詩とは何か。紅白歌合戦?、ジャニーズ・カウントダウン・コンサート?確かにそれらも風物詩だが、「ディズニー・オン・クラシック」の年末コンサート「ディズニー・オン・クラシック ジルベスター・コンサート」を忘れてはいけない。今年は2019年以来、2年ぶりに開催され、多くのディズニーファンを喜ばせた。

2021年12月31日(金)に舞浜アンフィシアターで行われた2年ぶりの年末コンサートには、多くの人が来場し、コロナ渦であることを忘れるような賑わいだった。座席のほとんどは満席で、多くの人がこの日を楽しみにしていた。

「~ジルベスター・コンサート」は2部構成からなり、開演時刻の午後2時に第1部が始まった。1部のオープニングは、『ディズニー ミュージックパレード・ゲームテーマソング』。ディズニーの数々の名曲をフィーチャーする音楽ゲームのテーマソングは、前公演「ディズニー・オン・クラシック~まほうの夜の音楽会 2021」のオープニングで披露され、今回のコンサートでもオープニングを飾った。スクリーンには同ゲームのPVが映し出され、そこに登場する魔法の機関車は、私たち観客をディズニー・ソングの世界に連れていってくれるように思えた。コンサートのオープニング曲にはふさわしい曲だ。

続く2曲目は、東京ディズニーランド「ワンマンズ・ドリームⅡ―ザ・マジック・リブズ・オン」より『ワン・マンズ・ドリーム』。2004年~2019年に東京ディズニーランドで上演された大人気ミュージカルショーのオープニング曲は、私たちに夢や希望を与えてくれる歌詞やメロディが詰まっていた。「ワン・マンズ・ドリームⅡ」は、東京ディズニーランドへ頻繁に行っていた小学生の頃によく観たショーのため大変思い入れが強く、二期会の人たちの歌声とTHE ORCHESTRA JAPANの演奏に思わず感極まり、泣いてしまった。

3曲目は、アルティメット・プリンセス・セレブレーション 日本語版テーマソング『Starting Now ~新しい私へ』。ディズニーが、2021年から2022年夏にかけて開催するディズニープリンセスをテーマにした世界的な祭典の日本語版テーマソングは、前公演から引き続き登場。スクリーンには歴代のディズニープリンセスたちが活躍する姿が映し出されており、男性である私も彼女たちと二期会の女性歌手たちが歌う唄に勇気と優しさをもらった。

3曲連続で演奏後、司会のささきフランチェスコさんが登場。時刻は午後3時過ぎであったが、午後11時15分までタイムワープをして新年を迎える準備をするように、フランチェスコさんはアナウンスした。会場が若干の失笑にもめげずMCを務め、さらに出演者の協力も得て無事にタイムワープを果たした。

ワープ直後、第1部最後の曲『組曲:スター・ウォーズ』が演奏された。大ヒットSF映画『スター・ウォーズ』シリーズの劇中歌をメドレー方式で、「メインタイトル」、「帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)」、「運命の戦い」、「レイア姫のテーマ」、「王座の間/エンド・タイトル」の順で演奏された。『スター・ウォーズ』シリーズの曲は、雄大で聞く者を圧倒し、感動させる力があるが、その曲を生のフルオーケストラで聞くと、その衝撃は計り知れないものとなる。1年、そしてコンサート前半を締めくくるにはピッタリの演目だった。(第2部に続く)