鳥取市寺町139 「こおひいの店 わたせ」 【2042】
城下町鳥取の風情が心持ち残る寺社の街”寺町”の、ちょうどNHK鳥取放送局から山の手に約100㍍進んだ左手にひっそりと佇む、昔ながらの鄙びた喫茶店で午後の一服を。
独特の画風のイラストや店ロゴをふと眺めていると、4.50代以上の因幡人であればピンと来るはず。
ボンヤリとランプシェードに照らされた店内は、遠い昔から続く日本家屋の様式を取り入れつつも、高度(経済)成長期の面影がうっすらと見え隠れする。
壁面一杯に飾られた「わたせのぶあき」氏の遺作の数々。 此処はわたせ氏の奥様が営む、ギャラリーを兼ねたサロン的喫茶店。
そのため俗なものは排除され、静かに椅子に腰かけ苦み走った昔ながらの珈琲を待ち、一服を楽しみつつ奥様と、絵画や鳥取の文化についてとりとめのない話をする。
*珈琲 450円
木版画風の筆づかいや独創的ともいえる色づかいを眺めていると、なんとも言えず心なごみ郷愁を覚えるのは、生残氏が大切にしていた”郷里への想い”と通ずるはず。
行政も大きな箱ものやハードばかりに目を向けるのではなく、こうした鳥取に根差す唯一無二の芸術家や文化人の足跡を大切にし、世に発信することこそが重要なのではないか。
何時まで経ってもこのままでは、鳥取に真の文化は育たない。
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