絶滅危惧種・ミズアオイ日記 vol.2
【開花から種子採取まで】
お待たせしました! 9月9日・ミズアオイ日記 vol.1 以降の経過を、以下お伝えします。 なお過去ログは、カテゴリー・植物からも閲覧できます。
9月9日、待望の一番花のあと、競うかのように花序が次々にあがり、下部から順序良く咲いてゆき、我が世の春を謳歌するミズアオイ。
その蜜を求めクマバチやヤマトシジミ、アブが飛来すると、ハンターのカマキリが葉影からじっと身構え、僅かなエリアでも食物連鎖ドラマが、静かに繰り広げられています(9月18日)
但し花の命は短く夕方にはしぼみ、花序すべての受粉が完了すると、茎が水面に届くよう傾き、やがて果実をつけます。
10月になると熟した果実が茎から離れ、バラバラと落ちるので、空のプランターを脇に置き、数を記録しつつ採取してゆきます(10月22日)
採取した果実は、別に用意した水を張ったバケツに入れ、裂果して中の種子が底に沈むのを待ちます。
裂果したのこりの殻。 定期的に取り除き、種子のみバケツから取り出す作業を、12月下旬まで行います。
役目を終えたミズアオイ(11月19日) 4月の播種から7ヶ月、ミズアオイの一生が終わりました。
採取した種子。 十分に乾燥させたあと、冷蔵庫の野菜室で冷蔵保存し永い眠りにつきます。 もちろんいくらかは来春播種しますし、依頼があれば行政の許可を得て種子提供します。
【最終データ】
株数・16株
果実数・1731個
種子体積.117ml
わずか100粒から、その数百倍の種子が今回確保でき、なんとか重責を全うすることができました。 この経験を活かし来年度以降は、一定量の種子を確保できるよう努めます。