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とうふ屋うかい(東京都港区)

都心のど真ん中で豊かな緑と江戸風情に浸りつつ、祝いの膳をいただく。   まさに至高のひととき。


東京都港区芝公園4-4-13
         「東京 芝  とうふ屋うかい」   【2029】



梅花もほころび、一休みしていた季節のうつろいが動き出す2月。 
寒さがやわらぐ時節に誘われるかのように、花の都”東京”へ、再び上京しました。



先ず訪れたのは東京タワー🗼の裾に広がる、約2000坪の敷地に居を構える、豆腐創作料理で有名な「とうふ屋 うかい」さんです。



長屋門を潜り敷地内に進むと、目の前に築200年を越える威風堂々とした母屋が「ようこそ」と、お出迎えしてくれます。



漆塗りの色合いが、独特の艶やかさを放つ玄関土間部分。 
スタッフの方によると東北地方の商家を移築したものだそうで、重厚さから鑑みるに、当時の煌びやかな繁栄ぶりを窺い知ることができます。



桃の節句が近いこともあり、座敷にはしゃなりと、雛飾りが飾ってありました。



母屋から数寄屋造りの個室に向かう途中に設けられた、造り酒屋の展示スペース。   手前がもろみを絞るときに使う”酒槽”で、奥が絞った酒を貯蔵する”酒樽”    もちろん提供を受けた酒蔵の日本酒も、会席でいただくことができるんですよ。



石畳の回廊を渡りはなれへと向かうにつれ、ワクワクドキドキと胸が高鳴るのを覚えます。



園内に池を配す、いわゆる回遊式庭園の手法を取っており、水の流れに沿って幾棟ものはなれが、配置されています。



その中央部(中庭)には木々の梢から、情緒豊かな草庵がのぞめます。



此処は”田楽処”と名付けられ、会席のメインの一つである田楽が、職人により丹念に焼き上げられています。



本日は庭園がゆるりと見渡せつつ、柔らかな陽光が差しこむ小部屋で、ささやかな祝いの席を設けました。



”新筍と貝柱しんじょ”
春の訪れを告げる、新筍としんじょの上にのる蕗の薹をいただくと、身体がスッと浄化されるような感覚に陥ります。   爽やか~♪



”あげ田楽”
田楽処で丁寧に揚げられた逸品で、素朴さの中に潜む深い緻密さを感じることができます。



”本日の湊より”
こちらも春を呼ぶ、サワラとオナガダイのお造りで、特にサワラは皮を炙ってあるため旨味が凝縮され、チョイト一献欲しくなったほどです。  美味い! 😋



”ふろふき大根”
久しぶりに関東の出汁の引き方にふれ、思わず「懐かし~い💛💛」と一言。



”八寸”
左から、蟹ちり酢、菜の花、ごぼう山椒揚、海老すし、あわふ胡麻かけ。  いずれも素材を活かしたなだらかな味わいで、板前の技量の高さが窺えます。



”名物 豆水とうふ”
じんわりと特有の旨味がこみ上げ、且つ繊細さとおおらかさを兼ね備えた豊かな表情に、感心することしきり。   う~ん、さすが!!



”ぶり竜田揚げ”
ブリの旨味がギュギュっと詰まり、これはビールのお供にピッタリかもね!(不謹慎でゴメン!)



”芝の鶏めし、味噌汁、香の物”
〆の鶏めしは穏やかな味わいが秀逸で、粗満腹状態でありながらも、するするといただけましたよ。



”淡雪”
メレンゲの官能的な食感と、チョンとのる柚子餡のコントラストが小気味よく、宴席のフィナーレに相応しい甘味でした。


粋な江戸情緒に浸りながら、かけがえのない非日常のひと時を過ごす。  本当に一生忘れえぬ日となりました。   ありがとう。

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