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ひとつのおさら(京都市中京区)

愛情あふれる手間暇かけて作られたおばんざいが「一つのお皿」に凝縮されています。


京都市中京区花立町274  「ひとつのおさら」  【1723】



地下鉄「丸太町駅」を下車し、出入口⑥から烏丸通に出て夷川通まで下り右に折れ西進し、3筋目の衣棚通との交差点角右に佇む、スマートにリブートされた総二階の京町家が目印の、おばんざい食堂です。



玄関回りは現代風にアレンジされながらも、小屋根には鍾馗(しょうき)さんが、習わし通り守りをしっかり固めていましたよ。  



暖簾を潜り店内に進むと、いかにも京町家らしいしっとりと落ち着いた雰囲気が、おやじの袖をつかみ放しません(写真は中程から玄関方向を写しています)



吹き抜けの火袋から指す日に、照らし出された壁が、80余年の時の流れを静かに囁いていました。



視線を再び土間におろすと、「この木なんの木」でお馴染みの、モンキーポッドの大きな丸木テーブルが一つ鎮座していました。



ベンガラ色が印象的な奥座敷には、これまた一枚板のテーブルに、掘りごたつが設えてあります。



またガラス格子の向こうには、手入れの行き届いた坪庭が、ぼんやりと浮き出ていましたよ。



庭の主幹となす織部石灯籠の竿の部分には、珍しいアルファベットを組み合わせた記号が刻印されており、マリア灯籠などともいわれる歴史ある灯籠だとか。



お品書き。
お昼ごはんは2から3種類と、アイテムはいたってシンプルです。



「今日のお昼ごはん 1,000円」

メインの「国産大豆の絹あつあげ」に、これぞおふくろの味そのものといえるおばんざい3種、お味噌汁、そしてお代わりOKのおくどさんで炊いた艶モチご飯と、作り手の気持ちが伝わってくる温かいお膳です。



絹あつあげには肉味噌がタップリのせられ、脇を固める京菜もシャキシャキしており、三位一体のコントラストが楽しめ、ご飯が進みます!  美味い!


旬の野菜を始めとしたすべての食材に拘りを持ち心を込めて調理する、その安心安全なおばんざいの数々をいただいていると、心も身体も癒されていくさまを覚え、ホット一息つきます。
ご馳走様。  また恋しくなったらいただきに来ます。 お母さん!

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