先月、山田洋次監督の「キネマの神様」を近くのイオンシネマで観た。
主演の志村けんが新型コロナに感染し亡くなってしまい、沢田研二が代役となり、話題となった作品である。
山田監督がテレビで二人のからみの場面(コント)を観ていたことがあったらしく、沢田研二を指名したそうである。
志村けんへのオマージュが感じられる作品で、沢田研二も熱演だった。
その沢田研二が、来年公開予定の映画に主演とのこと。
タイトルは「土を喰らう十二ヶ月」で19年ぶりの単独主演。
原案は作家水上勉氏のエッセイで、長野の山荘でキノコなどを採り、育てた野菜を料理しながら暮らす作家を演じる。
料理研究家の土井善晴が料理を担当する。
ジュリーこと沢田研二は古希を超えた今も、本職の歌手としての活動は「ソロ活動50周年LIVE」で全国公演をしていて衰えをみせていない。
ところで、沢田研二には作詞家としていくつかのヒット曲もある。
一般にはあまり知られていないが、“気骨ある作品”を2曲紹介しておきたい。
どちらもYouTubeで視聴できる。
「我が窮状(わがきゅうじょう)」
作詞:沢田研二作曲:大野克夫(2008年発表)
麗しの国 日本に生まれ 誇りも感じているが
忌まわしい時代に 遡るのは 賢明じゃない
英霊の涙に変えて 授かった宝だ
この窮状 救うために 声なき声を集え
わが窮状 守りきれたら 残す未来輝くよ
麗しの国 日本の核が 歯車を狂わせたんだ
老いたるは無力を気骨に変えて 礎石となろうぜ
諦めは取り返せない 過ちを招くだけ
この窮状 救いたいよ 声に集め歌おう
我が窮状 守れないなら 真の平和ありえない
この窮状 救えるのは静かに通る言葉
我が窮状 守りきりたい 許し合い 信じよう
「一握り人の罪(ひとにぎりびとのつみ)」
作詞:沢田研二 作曲: 大山泰輝(2014年発表)
昔、海辺の小さな寂れかけてた村に
東電が来て原発早く作りたいと
国の肝入り工事はすぐに道路を通し
海岸や丘削って反対意見は軽んじ
機動隊投入
東電側も信じた 受け入れ側も信じた
安全神話鵜呑みに 一握り人の罪
海が命の漁師は 海が死ぬのを恐れた
村はいびつに裂かれた 一握り人の罪
嗚呼無情
いつか原発廃炉に、除染は何年先
東電は未来型エネルギーに無関心か
国もただこまぬくだけ 被災地に僕たちに
復興遅々と進まず 国は荒むよ
僕らに返して国を
原発に壊れた町
原発に疲れた町
神話流布したのは誰
一握り人の罪
原発に怯える町 原発に狂った未来
繰り返すまい明日に 一握り人の罪
嗚呼無情
芸能人が政治的な発言、表現をすることを問題視する向きもあるが、おかしなことはおかしいと言う。
それも含めてエンタテナー、そして人間「沢田研二の魅力」である。
いつも知らなかった事をここで
教えてもらってます。
感謝しています。
沢田研二さんの歌詞は意外でし
た。
政治的な歌は聴かなきゃ意味な
い、知らなきゃ意味ないと痛感。
RCサクセションやブルース・
スプリングスティーンの歌詞も
深くて考えさせてくれました。
コメントありがとうございます。
若い頃のジュリー時代は、チヤホヤされていたようですが、結構それに反発し事件を起こしていた記憶があります。
歳を重ねてから歌が上手くなったと思います。まだ、声も良く出ていますしね。
コロナが収まってくれないと、当方が関わっている「なつメロ」の会の活動が再開できずにおります。
コメントありがとうございます。
忌野清志郎も気骨のあるエンターテイナーでしたね。
表現の仕方は違っても、メッセージ性を持った作品に出会うと感動します。
当方も認知症の母の介護中です。
大変なことも色々とありますが、どうぞお母様を大事になさってください。
そしてブログで気分転換しましょう。