我が家で
子猫を保護する事に
管理物件の入居者から
管理物件の入居者から
駐輪場に子猫がいる
一匹はうずくまったままで
顔も鼻水とかでひどい状態
その子を庇う様に
兄弟猫が寄り添っている
との、連絡がきた
その方はどうして良いのか解らず
保健所に連絡したそうなのだが
2~3時間経っても
その場から離れない様なら
捕獲して連れて来てください
との、対応だったようだ
野良犬や迷い犬ならまだしも
おそらくは野良猫の兄弟と思われる子猫を
保健所が捕獲に来る事はないのだろう
夜勤明けに見掛けてから
雨の中ずっと動かない
自分もあと数時間したら
また仕事に行かないといけないし…
連絡を受けたのは午後3時過ぎ
連絡をしてきた入居者が
かなり気にしているのが
電話越しでも解った
正直
そんな状態の子猫を
そこまで気にかける人物だと
思っていなかったので意外だった
社会人になってかなりの年数がたつが
学生時代に入居したワンルームに
静かに暮らしている男性
覇気も漲るパワーもあまり感じられない
よく言えばおとなしい
極端に言えば生気のない人物で
全ての事柄にあまり興味がないのかも…
と、思っていた
だから
弱っている子猫を発見した事を
自ら連絡してきた事自体
かなり特異な状況だった
管理会社からすれば
敷地内に野良猫と思われる子猫が居ても
見てみぬふりするしかない
事実、物件担当者(柴犬好き)は
猫かぁ~
その話は聞かなかった事にする
との、返答だった
入居者から連絡を受けた以上
何の対応もしない訳にはいかない
しかし
野良猫に無闇に手を出す事も
無責任だと思う
一応、現場確認してきます
そう言って会社を出た時は
保護する事は考えていなかった
会社から徒歩で現場に向かう為には
傘が必要なくらいは雨が降っていた
数分もかからない現場への道中
周囲を注意深く見渡しながら
ずっとのお家がない猫達だったら
兄弟猫がまだ近隣にいるかもしれない
親猫が様子を伺ってるかもしれない
もし、捨てられた猫達だったら
それらしい段ボール箱等がある筈
だとしたら
迷うことなく警察に行く
だが
現場迄の景色は
雨が降って濡れているだけで
いつもと何一つ変わる所はなかった
管理物件の敷地内に入り
駐輪場に視線を向けると
駐輪場を見渡せる場所で
傘をさして車止めに座り込んでいる
男性の背中があった
連絡をしてきた入居者だった
Tシャツに短パン姿
おそらく夜勤から帰ってきて
休むつもりだったのだろう
いつからそこで見守っていたのか
入居者の視線の正面には
身を寄せあってうずくまる二匹の子猫がいた
男性に声をかけ
状況確認をしたところ
先程までもう一匹いたらしい
親らしい猫は一度も現れていないとの事
子猫達と同じ柄の成猫を
近隣で見掛けた事もあるとの事
連絡をしてきた時の話しぶり
そして
現状と日頃の周辺の猫の情報量から
この入居者が
この地域の一部である猫達を
静かに見続けてきたのが解る
2人で会話している間に
寄り添っていた子猫が
フェンスの向こう側に消えていった
様子を見るだけで済ますつもりだった
野良猫に対して
無責任な事は出来ない
駐輪場の軒下で
雨にうたれる事はなくても
苔むした地面にうずくまる一匹
雨の中ずっと見守っていた入居者に
管理会社的には
野良猫はどうする事も出来ないので手は出せない
そう告げる
そして
私 猫好きなんですよね
手頃な大きさの段ボールとかないですかね
入居者が
足早に部屋に向かっていく
午後5時から
愛猫を診てもらっていた病院が開く
自分の馬鹿さに
我ながら呆れるしかなかった