水芭蕉の花が咲くころとなった。尾瀬が好きな人は見に行きたい時期とは思う。だが、もし本当に尾瀬を愛しているのなら行かない方がいい。
人間が行けば尾瀬の環境に負荷をかけ、尾瀬を破壊する手助けになるからだ。いくら気を使っもトイレに行かないわけにはいかず、いくら処理をしたとしても人間の糞尿が尾瀬の環境を変えてしまう。尾瀬にはごく少人数のプロの写真家や撮影者のみが行き、都会の人間はその写真や動画を見て楽しむのようにするのが本当に尾瀬にとって良いことだ。
日本百名山という本が出て、その山が荒れてしまったとの嘆きを聞くことが多い。人間が行けば、結局そこの環境は悪い方へ動く。本当に山を愛する人は遠くから山を眺めているべきである。
サンゴ礁をダイビングで見に行ったときにもし日焼け止めを塗っていれば、その日焼け止めがサンゴを殺すことになる。人間というものは地球にとって迷惑な生き物だ。自然を愛するならできるだけ写真や動画を見て楽しんで、現地には行かないというのが本当に自然を愛する人のあり方であるように思う。