トランプが新しい大統領令をたくさん出している。また、中国・カナダ・メキシコへの関税は本当にやるのか半信半疑だったがどうやら本気らしい。
メキシコ湾をアメリカ湾と呼ぶというのはまあご愛敬といったところか。ただこのことは韓国が日本海を東海と呼びたいという要求の行方には影響は出るだろう。
中国・カナダ・メキシコへの関税ですぐに思い浮かぶのは、中国が例えばベトナムへ製品を輸出して最後の箱詰めをベトナムでやってアメリカへベトナム製として輸出したらどうなるの?という疑問。このようなことが起こるのは良くある話なのでアメリカ政府だってわかってはいるのだろうが、このような製品全てを中国製と認定して特別な関税をかけるのは実務上は意外と困難。
このような原産国の偽装はWTOの原産地規則違反だろうが、そもそも今回のトランプ関税がWTOのルール違反なのだから、アメリカ政府がWTO原産地規則がどうのこうのと言っても理屈にならない。
ただ百歩譲ればこのトランプ関税もある種の経済政策の一種としては理解はできる。(この経済政策は成功しないとは思うが。)全くおかしいと思うのはアメリカ議会襲撃犯の恩赦である。
別にアメリカ議会が神聖なところなどとは言わないが、少なくともアメリカ政府の建物であることが間違いなく、その公共の建物を襲撃破壊してアメリカの公務員である警察官を死傷させたことは明確な犯罪であり、正式な裁判で有罪になった人々が議会襲撃犯である。その動機が何であれその人々を恩赦するということは繰り返すが全く持って異常である。
日本の民主主義も怪しいものではあるが、アメリカの民主主義のほうが実はもっと怪しくなってきているようだ。ひどいね。(2025/2/2)