7/4/2023にCNN報道で王毅氏が”欧米人の大半は日中韓の区別ができないと指摘し、「どんなに髪をブロンドに染めても、鼻の形をとがらせても、欧米人には決してなれない。自分たちのルーツがどこにあるのか知る必要がある」と訴えた。”とのこと。なかなか含蓄のある発言なので取り上げてコメントしたい。
王毅氏のこの発言自体は正しいとは思う。アメリカの白人警官による黒人への人種差別的な対応を見ればわかるように欧米の白人には抜きがたい人種偏見があり、いかに日本が西欧のブロックに所属しようとしても日本人は西欧社会では二級人種であるとみなされることを忘れてはならない。日本人がどのような外形をしているかは日本人自身がよく覚えておかねばならぬ。
日本は欧米との付き合いはこのことを忘れずにほどほどにしてかなければならない。
可能であれば日本人は東洋人としてうまく東洋と連帯していくことが良いことではあるのだが、少なくとも東アジアでは中国はその根本として持っている大国主義・中華思想・冊封体制的メンタリティから抜け出すことができないと思うし、韓国は国の体質として持っている反日的感情から抜け出すことができないと思う。日本はまた東アジアでも連帯していくことはこれもまた不可能のように思う。
王毅氏は上記のごとく言い、日本に対し中国側にも歩み寄るように促すが、現在の中国はウイグル・チベットの宗教弾圧、香港での民主化運動弾圧、曖昧なスパイ防止法の運用、選挙制度の無いこと、南シナ海での国際法無視の振る舞い等をみればどれも陰気なことばかりではないか。
一方欧米では少なくとも建前上は宗教の自由と基本的人権は認められており、トランプ元大統領のような変なアメリカ大統領が出てくることはあれども選挙はあり、欧米の有利さはあれど国際法の体系・国連制度・WTO制度など世界システム運用のための制度を提供している。(保留が多いのだけれど)
結局、日本はあまりに陰気な世界に組するより、自分の姿かたちを振り返りながらも欧米の側でうまくやっていく以外無いように思う。
中国はもっと明るく陽気にやってくれ。(2023/7/7)