2021/10/6時点で韓国「従軍慰安婦」支援団体前代表の寄付金の流用疑惑が多く報道されていて興味深い。疑惑を受けている本人は否定しているようだが、韓国での報道内容を見ると、かなり濃い疑惑のように見受けられる。細かい流用の内容が報道されているが、もし事実であればかなり”恥さらし”な内容のようだ。
「権力は腐敗する、絶対権力は絶対に腐敗する。 」という言葉がある。正しいと思う。韓国「従軍慰安婦」支援団体はその運動の中で韓国政府も制御しがたいほどの権力を身に着けてしまった。その権力を与えたのは韓国国民である。最初から腐敗していたとは言わないが、「従軍慰安婦」支援団体は「絶対権力」をいつしか持つようになり、そして定石通り腐敗してしまったように見える。日本への運動の中で、いつからか「従軍慰安婦」問題の解決を目指しているようには見えなくなっていた。
いわるゆ”徴用工”問題を含めて韓国への日本による植民地支配の清算に、日本が誠心誠意前向きであったかどうかは疑問の残るところではある。法的には解決済みと見るべきであろうとは思うが。ただし、「従軍慰安婦」に関して言えば、日本の対応は”アジア女性基金”よる謝罪と補償および”日韓従軍慰安婦合意”による謝罪と補償で誠心誠意と言える取り組みを行ったと言うべきと考える。
前にも同じことを書いたが、植民地支配の清算を行うのは日本単独では不可能である。西欧諸国による奴隷貿易・奴隷制度・植民地支配への清算取り組みが不十分な中で、日本のみが聖人君子となることは無理な話だ。その中でその内容の特殊性により「従軍慰安婦」に関しては、日本は誠心誠意と言える取り組みを行ったが、それが韓国にて「絶対権力」を生み育ててしまったことはなんとも悲しいことである。
韓国にて裁判が続行されるようだが、この「従軍慰安婦」支援団体前代表が寄付金の流用で有罪が最終的に確定するとは実は思えない。もし、有罪が確定すれば、韓国国民にとって日本に対する”道徳的優位性”を感じることができる最大のよりどころがなくなってしまうからだ。
残念なことではあるが、今回のいろんな報道にて言われているごとく寄付金の流用が具体的に示されてもそれを韓国司法が韓国国民の情緒に反してまでも最終的に有罪とすることはできないと思う。そして、日韓のせめぎあいは永遠に続く。