あなたがいなかった
いつかの春の前に咲いていた
急ぎすぎて咲いてしまった ウグイスカズラ
引き出しからひっぱりだした。
線と線が交差するとき
わたし、何か感じたのでしょう。
そして選んできたのでしょう。
交差した線が二本ではなく
交わったまま時を刻んだり
離れてそれぞれに積み重なる時間。
誰と出逢った事にも後悔はなくて
それが不思議なようでもあるけど
当然だと思える。
何故って?
それは私自身が選んで来たからだね。
近頃 長女の夢を繰り返し見るんだ。
夢の中の彼女は悲しい顔してる。
ある日の夢。
彼女は知らぬ間に髪を切っていて
学校から戻った彼女の髪は
ただのショートヘアではなくて
酷い散切りの髪。
彼女が長い髪に自分で鋏を入れたと
咄嗟に感じた私は
「何故!!そんなこと、したの!!」(辛い気持ちに気づけなかった・・・)
私自身への苛立ちを言葉に変え、彼女にぶつけていた。
夢の中の私は
彼女を抱きしめることすら・・・出来なかったんだ・・・。
確かに16年前
私は彼女を望んだ。
だけれど
彼女は選べなかった。
何処に生まれるかも 母となるひとも。
わたしで 良かったのかな・・・
わたしで 良かったのかな・・・。
多分胸の痛み
悔しさ、歯痒さ
抱えきれないほど抱きながら
精一杯生きてる
私のそばで精一杯 生きてる。
そんな彼女を私時々
(ひょうひょうとしてる、な。)なんて 感じていたけれど
歩く道すがら
笑顔失くしませんように 諦めませんように
幸せ失くしませんように 諦めませんように
生まれたとき 選べなかった彼女が
これから 選んで歩けますように。
追伸、
いつか彼女を 心配してくれてありがとう。
繰り返し見る夢で今
甘えた自分を 見てる気がしてるよ・・・。
あなたの優しさが、感じたことが いつもとどまっていくよ。