きいちが大好きだった、ナウシカやラピュタ。
ナウシカ、ラピュタを観ると、小6、中1位の頃を思い出す。
ラピュタが確か、中1だったと思う。
当時、テアトル銚子で上映され、見に行った記憶がある。
それから間もなく、きいちは入院したと思う。
きいちは元から体が弱く、身体を鍛える為に小学校の頃から剣道をやっていた。
だから、入院しても、その内帰って来るだろうと軽く考えていた。
病院が東京と言うこともあり、見舞いにも行かなかった。
2年生になって、暫くして、帰りの会で担任から、きいちが亡くなったと聞かされた時に、目の前が真っ白になった。
真っ暗じゃなく、真っ白になった。
今でもよく覚えている。カナヅチで頭を殴られた様な衝撃とは、あの時の様な事を言うのだろう。13歳にはそれ程の衝撃だった。
嘘だ! と、叫んで、それからはきいちの家まで駆け出していた。
まだ、棺で眠るきいちの顔を見て、ただただ泣いた。
保育園からずっと、いつも一緒に遊んでいた。
家も同じ町内で近所だった。
俺が悪さをしても、きいちはしなかった。
きいちは真面目だった。
でも、なぜか馬があった。
きいちといると、楽しかった。
後で分かった事だが、きいちは白血病だった。
なぜ、あの時に見舞いに行かなかったのかと、あれからずっとずっと後悔している。
きいちは、病床で、もう直ぐ浅間様だから、浅間様までには退院して、浅間様に行きたい…と言っていたと、聞かされた。
それも叶わなかった。
今でも、時々きいちの夢を見る。
必ず一緒に遊んでいる夢だ。
それは、楽しい夢。
いつか、あっちに行ったら、お見舞いに行かなかった事を謝りたい。
そして、いっぱい話しをして、いっぱい遊びたい。
ナウシカやラピュタを観ると、そんなきいちの事を思い出します。