嫌煙家です。
ところがジッポライターを持っています。
ということで以前はまるで使う機会がなかったのですが、あることをキッカケに使う頻度が増し、過去にも「調子が悪い」、と具合を見たことがあります。
■ジッポライター(zippo)の調子が悪化したので修理してみた
今回、気になった問題のひとつが、オイル切れが早すぎること。
手荒く扱ったことはないので、密閉状態が悪く揮発していることはまず考えられません。検証で、ある状態で匂いを確認したことありますが、やはり揮発を疑うような結果は出ませんでした。
それでwebを調べていたら、鉄則、お約束、ある種最初の儀礼的作業で、買ったらまず初め、中に詰まっている綿を充分にほぐしてやるのがいいそうなのです。(綿のことを、レーヨン・ボールとも言うらしい)
何故か、というとこの綿をよくほぐしてやることで綿の保水(この場合は油ですね)力が上がり、初期状態よりも多くのオイルを保持することができるようなのです。山肌の木の根と同じ理屈ですね。根が複雑に入り組み、土がよく動いているほうが保水力は上がります。北側は脆く南側は強い、というのと一緒です。
ほぐしまくった綿とそこによく絡み合うよう芯(ウィック)を折込みながらインサイド・ユニットにすべてを収めるのは、すごく大変でした。なにせ綿がボワボワですからね。
そんなで落ち着いたかな? と思いましたが、そうそう甘くもありません。なかなか症状は改善しませんでした。
そうこうしていたら、Zippoを使っているひとはみんな知っていると思いますが、ある時期からパタッと100円ショップでオイルが買えなくなりました。流通や値段、世界情勢が影響しているのでしょうね。
ということで、いよいよ純正のオイルを使うことになりました。
その着火状態が冒頭の写真。もう一度、ぺたり。
▲正直、凄い火力です。
なにやら100円ショップのオイルと純正オイルは成分が違い、それが関係しているのだと思います。値段はダンチですが、能力は純正が圧倒的です。これ体験しちゃうと、仮に100円ショップに復活しても戻れません。
ただし、オイル切れが早い、使ってないのにいつの間にか揮発している?(なくなっている)状態は変わらずです。でも、後々、不思議なことが起こります。
次におこなった作業は、芯の位置や長さの微調整です。
炎の長さ、強さ、耐風性などをいろいろ、何度も確認して、切ったり出したり引っ込めたり、位置を変えてみたり、幾度もやりました。
先述したように、オイル自体が変わったので、こちらも調整してやらないとバランス取れない筈なのです。
▲芯の切れっ端。
▲こんな長さでも切って微調整した。
と、ここで手間をいろいろと掛けたり、肌身離さず持つようになったら、ある時から『謎の揮発』が止まりました。びっくりするほどにパタッと。
初っ端書いたように、嫌煙家です。それなので、着火する物に特別、思い入れや愛着はありません。『火』自体はとても好きですが。そういうことをこの子が感じ取っていたのかと思います。
「自分は大事にされていない。特に気にも留められない」、と。
それが、お世話したり帯びるようになって、このジッポライター自体が、こちらの手間暇に応えてくれたのだと思います。
逆に、放置するとそっぽを向く、となかなかに強烈ではありますが……。
と、調子よく使っていたら、さすがに初期のフリント(発火石)が終わったようです。フリント・ホイールが「スカスカ」いうようになり、火花すら飛ばなくなりました。いや〜、お疲れ様。
▲取り出した摩耗しきったフリント。鉛筆もそうですが、最後まで使い切る主義。
▲フリント(発火石)は何かの時に買ってあったので、新品と交換です。長さ、まるで違う……。
▲交換は、底部のスプリング・ネジを外して、フリントごと間に入っている2つの部品を引き抜くだけです。
まあ今回は、追い込み過ぎてフリントだけホイール回したら出て来ちゃいましたが。
▲ちなみに、「緊急時用」に新品のフリントはいつもこのように、フェルト・パッドと綿の間に1個だけ入れてあります。
これなら、出先でフリントにトラブルがあっても、交換できますからね。ライターは、着火できなくてもOILなくても用を成さないので、この両者はとっても大事です。
とまあ、こんな感じでジッポライターとのお付き合いは、その後、今日まで良好な関係を保っています。びっくりするほど揮発が止まったのには、たまげました。
やはり、道具も目を掛けてやらないと駄目ですね。裏切られることも滅多にないでしょうしー。
やかん