昨今プリンターの出番というものがめっきり少なくなってしまいました。日常生活では、ほぼプリンターを必要としません。やり取りもSNSでデジタル、お買い物もスマホかタブレットがあればほぼOKの時代。木を切り倒して紙を使うなんて時代錯誤とおっしゃる方々もいるかもしれません。
それでも、やまぽんちゃんがプリンターを使うのには訳があります。それは写真出力の作品制作です。それ以外は正直、近年出番がめっきり少なくなってしまいました。
デジタルデータもバックアップがすっ飛んだら消滅です。せめて紙で少しは残そうというアナログな考え方もあります。
【個人的こだわり】
「プリンターは顔料インク」
写真展など開く場合、染料インクに比べ照明で写真の見え具合の悪さが少なくなります。また長期保存にもどちらかと言えば強いでしょうか。紙も好きな物を多く選びやすいです。
染料インクの特徴は、紙にインクが滲みこむ、鮮やかな発色、光沢紙で本領発揮のようなところがあります。
顔料インクは、紙の上にインクが付着し、緻密な描写、豊かな諧調性などあげられますが、大判の多くのプリンターが顔料インクであることも多いです。染料インクはA4プリンターに多く機種があります。
こう書くと染料インクが劣るような印象になってしまいますが、用途によって使い分けでしょうか。個人的には長期保存用のプリントには顔料インクのプリンターを使用しています。
「紙選び」
これは悩ましいですね。好みといってしまえばそれまでですが、データの印刷の調子を見るにはエプソンプリンターの場合、クリスピアを使用することが多いです。クリスピアは光沢紙ですが、一般的な贈呈用にはクリスピアです。色調、諧調、濃度、大体データ通りに出てくれます。フォトコンにも向いているかもしれません。
長期保存用アートプリントとしては、バライタを使用することが多いです。紙としては絹目調、微粒面、といったところでしょうか。ただ問題はお値段。A3+/25枚で2万円程度かそれ以上です。ほいほいプリント失敗するわけにはいきません。最近の好みはハーネミューレのフォトラグバライタか、イルフォードのギャラリーゴールドファイバーグロスです。そもそもの始まりはエプソンのUltraSmooth Fine Art PaperやVelvet Fine Art Paper がきっかけです。ただマット紙なんです。バライタがエプソンからあったら楽なんですが。
紙によってその多くはデータ通り出ないことが多くなります。これを個性的と呼ぶのか味わい深いというのかは自由ですがバライタの場合データよりやや濃く表現される傾向のように感じます。
マット派も多いことと思われます。ただ蛍光漂白剤を使用した紙は、いずれも綺麗な白です。使用していない紙は長期保存により向いています。数年前まで漆喰の紙もあったのですが、高価でした。マットなのですが、全般的に緻密な描写に向いていた印象があります。水とか雲のようにぬっぺりとしたものは、いかにも紙っぽく表現される感じです。しかしそれが好きな方々もいらっしゃいます。
紙にこだわると厚めの紙が多く登場します。その紙がプリント出来るプリンターを選択しなければなりません。ここも厄介でしょうか。
近年、アートペーパーの生産終了が増えています。残念です。
「印刷後は」
プリントボックスにPP袋に入れて保存します。額装したいものはオーバーマットします。
長期保存用品はいつの間にか生産終了が近年多く、買えるものは頑張って購入しますが、いずれ消滅するか高額商品になってしまうのでしょうか。A3+の箱で1万円ほどといったら多くの人は購入しないでしょうか。自分は購入していたのですが2019年に購入し、2021年プリントするから購入しようと思ったら同じものがありません!
ポートフォリオもコスモスさんからのカッコいいのがバシッと多くありました。個人的には大四つの紙もあると助かるのですが、現在は使いやすいサイズがA3+かA4かになってしまいました。
【こだわり】
長期保存と言っても、誰が私の作品を死後保管してくれるのでしょうか。きっと廃棄されてしまうでしょう。そんな価値観も分からない親族ですので大変です。でもせめて生きている間はそのままに保管したいのです。
自己満足といってしまえばそれまででしょうか。近年こだわる人が減っているのか、不景気で購入できないのか、プリントに興味がないのか分かりませんがインクジェットプリントで作品制作は減少傾向でしょうか。
グループ展で数枚なら外注で銀塩プリントの方が維持費は低コストなのが正直なところです。プロラボがここまで減ってしまうとは10数年前まで考えられませんでした。
昔のガッコンガッコンうるさくて解像度の悪いプリンターを知っているからこそ、現代のプリンターの良さも理解しているつもりです。少なくともモノクロ作品はインクジェットでないと黒白のニュートラルさがが厳しいでしょうか。もちろん最終的には好みなのですが安定させるのは大変です。
それから、メインのプリンターを交換すると印刷も変わります。良くも悪くもです。作風を安定させるのも維持費がかかります。インクカートリッジの生産維持、プリンターのメンテナンス期間、限界があります。
【まとめ】
何かと費用がかかるインクジェットプリントです。B1などはレンタルもありますし、外注も探せばあるでしょうか。いずれにせよ安くはありません。
先日スマホでポチの写真をA4サイズに伸ばしてみました。一昔前のスマホカメラに比べると綺麗ですが、それでもパキパキです。恐らく気にしなければA3は平気でしょうが作品展などにはやはり本格的カメラが欲しいです。
スマホ&SNSでプリンターの需要は激減してしまったといってもいいでしょうか。写真雑誌も相次いで休刊です。プロもアマチュアも表現の場所が減ってしまいした。現在はSNSに良質な作品が増えたのは事実でしょうか。年賀状も絶滅危惧種です。SNSであけおめの方に出すと不愉快に思われるようで出しません。
ただ私は透過原稿ではなく反射原稿を見たいのです。
結論から申し上げますと紙の重量は凄いです。いつまで保管維持できるかは自分でも分かりません。今回アーカイバル用品を少し購入してしまったのでフレームは先延ばしです。現在では趣味になってしまいました。
写真集は重くて大きくて、本棚もDIYやらです。
昔、アマチュアの方に聞いたのですがファインアートペーパーに何故興味がないのですか?と。すると良いのは分かるんだけど高い!から使えないんだそうです。諧調が出るクリスピア等で十分なんです。これがデジタルカメラ販売台数全盛期の頃の話ですので、フォトコンの場が減ってしまった現在どうなのでしょうか。
アマチュアの写真グループも高齢化です。若者はSNSにアップで終わりです。確かに独特な世界観になるでしょうか。私も相当変わっているかもしれませんが。とにかく、とことんこだわるなら自前でプリントは楽しいです。
P.S.
バライタなど、印刷時埃に注意してください。また気になったことがあればアップします。
それでは、本日もお疲れ様でした。
【オーバーマット用 印刷】
これが、アートな作品かどうかは別にしてモノクロ作品を印刷してみました。
紙はクリスピアです。モニターでは多分こちらの方が綺麗に見えてしまうと思います。余白はせめて15mmほどとり、マットは10mmの余白を更に作れるようにします。見た目は御洒落になります。
バライタへのプリントです。黄ばんで見えてしまうでしょうか?ただ下のアーカイバルボックスも無酸性紙で、蛍光漂白剤を無使用だとこのような白になります。間に挟んだクリスピアの白が不自然に感じられるかもしれませんがモニターでは綺麗に見えてしまいます。
なおプリントの時はグレースケールで出力します。フォルダを開いて閲覧する場合面倒なので通常sRGBにしていますが。sRGBのモノクロプリントを好む方もいらっしゃいますがインクジェットでは通常グレースケールでとなるとAdobeのソフト依存は高くなります。
眼の錯覚で浮き出て見えてしまうかもしれませんが、写真10mm余白のオーバーマットの角です。マットも大胆に余白を大きくとるとアート風により見えます。(写真の余白と10mmあけたマットの拡大写真です)紙はバライタ、マットはピュアホワイト2mmです。
アマチュアの多くは、マットの面積が小さい傾向でしょうか。大きくマットを切る場合、左右均等、上45%、下55%の比率にすると更に御洒落です。
この場合、マットの厚みは2mmで十分です。お好みで3mmもアリでしょうが、ピュアホワイトはお取り寄せが多いです。近年マットも無酸性紙が増えたことは喜ばしいことでしょう。通常扱いで無酸性紙が多いです。
また一部の方は、一度カットしたマットを使いまわしする方もいらっしゃるようですが、その都度切る方が綺麗ですし、作品に合わせて美しく制作することが可能です。マットは画材屋さんで機械があればやってくれますが決して安くはないのも事実でしょうか。
フレームは写真展の場合、アクリルガラスは使わない方が良い場合が大半です。鑑賞者がガラスの映り込みで作品が見ずらくなります。ただ自宅で常時展示の場合、写真が汚れやすいのでアクリルガラスの使用をお薦めします。
フレームのフチは、作品展のお好みで個性を出すのも有効でしょう。ただ作品自体を引き立たせるならシンプルな方が効果的です。個人的には黒の細いフレームを使用することが多いです。(画材屋さんでよく扱ってます)
また大判印刷で断ち落としの場合、アルミに貼り付けもありでして展示方法には様々な手法があります。
取り敢えず、本日はここまで。
お疲れ様でした。
それでも、やまぽんちゃんがプリンターを使うのには訳があります。それは写真出力の作品制作です。それ以外は正直、近年出番がめっきり少なくなってしまいました。
デジタルデータもバックアップがすっ飛んだら消滅です。せめて紙で少しは残そうというアナログな考え方もあります。
【個人的こだわり】
「プリンターは顔料インク」
写真展など開く場合、染料インクに比べ照明で写真の見え具合の悪さが少なくなります。また長期保存にもどちらかと言えば強いでしょうか。紙も好きな物を多く選びやすいです。
染料インクの特徴は、紙にインクが滲みこむ、鮮やかな発色、光沢紙で本領発揮のようなところがあります。
顔料インクは、紙の上にインクが付着し、緻密な描写、豊かな諧調性などあげられますが、大判の多くのプリンターが顔料インクであることも多いです。染料インクはA4プリンターに多く機種があります。
こう書くと染料インクが劣るような印象になってしまいますが、用途によって使い分けでしょうか。個人的には長期保存用のプリントには顔料インクのプリンターを使用しています。
「紙選び」
これは悩ましいですね。好みといってしまえばそれまでですが、データの印刷の調子を見るにはエプソンプリンターの場合、クリスピアを使用することが多いです。クリスピアは光沢紙ですが、一般的な贈呈用にはクリスピアです。色調、諧調、濃度、大体データ通りに出てくれます。フォトコンにも向いているかもしれません。
長期保存用アートプリントとしては、バライタを使用することが多いです。紙としては絹目調、微粒面、といったところでしょうか。ただ問題はお値段。A3+/25枚で2万円程度かそれ以上です。ほいほいプリント失敗するわけにはいきません。最近の好みはハーネミューレのフォトラグバライタか、イルフォードのギャラリーゴールドファイバーグロスです。そもそもの始まりはエプソンのUltraSmooth Fine Art PaperやVelvet Fine Art Paper がきっかけです。ただマット紙なんです。バライタがエプソンからあったら楽なんですが。
紙によってその多くはデータ通り出ないことが多くなります。これを個性的と呼ぶのか味わい深いというのかは自由ですがバライタの場合データよりやや濃く表現される傾向のように感じます。
マット派も多いことと思われます。ただ蛍光漂白剤を使用した紙は、いずれも綺麗な白です。使用していない紙は長期保存により向いています。数年前まで漆喰の紙もあったのですが、高価でした。マットなのですが、全般的に緻密な描写に向いていた印象があります。水とか雲のようにぬっぺりとしたものは、いかにも紙っぽく表現される感じです。しかしそれが好きな方々もいらっしゃいます。
紙にこだわると厚めの紙が多く登場します。その紙がプリント出来るプリンターを選択しなければなりません。ここも厄介でしょうか。
近年、アートペーパーの生産終了が増えています。残念です。
「印刷後は」
プリントボックスにPP袋に入れて保存します。額装したいものはオーバーマットします。
長期保存用品はいつの間にか生産終了が近年多く、買えるものは頑張って購入しますが、いずれ消滅するか高額商品になってしまうのでしょうか。A3+の箱で1万円ほどといったら多くの人は購入しないでしょうか。自分は購入していたのですが2019年に購入し、2021年プリントするから購入しようと思ったら同じものがありません!
ポートフォリオもコスモスさんからのカッコいいのがバシッと多くありました。個人的には大四つの紙もあると助かるのですが、現在は使いやすいサイズがA3+かA4かになってしまいました。
【こだわり】
長期保存と言っても、誰が私の作品を死後保管してくれるのでしょうか。きっと廃棄されてしまうでしょう。そんな価値観も分からない親族ですので大変です。でもせめて生きている間はそのままに保管したいのです。
自己満足といってしまえばそれまででしょうか。近年こだわる人が減っているのか、不景気で購入できないのか、プリントに興味がないのか分かりませんがインクジェットプリントで作品制作は減少傾向でしょうか。
グループ展で数枚なら外注で銀塩プリントの方が維持費は低コストなのが正直なところです。プロラボがここまで減ってしまうとは10数年前まで考えられませんでした。
昔のガッコンガッコンうるさくて解像度の悪いプリンターを知っているからこそ、現代のプリンターの良さも理解しているつもりです。少なくともモノクロ作品はインクジェットでないと黒白のニュートラルさがが厳しいでしょうか。もちろん最終的には好みなのですが安定させるのは大変です。
それから、メインのプリンターを交換すると印刷も変わります。良くも悪くもです。作風を安定させるのも維持費がかかります。インクカートリッジの生産維持、プリンターのメンテナンス期間、限界があります。
【まとめ】
何かと費用がかかるインクジェットプリントです。B1などはレンタルもありますし、外注も探せばあるでしょうか。いずれにせよ安くはありません。
先日スマホでポチの写真をA4サイズに伸ばしてみました。一昔前のスマホカメラに比べると綺麗ですが、それでもパキパキです。恐らく気にしなければA3は平気でしょうが作品展などにはやはり本格的カメラが欲しいです。
スマホ&SNSでプリンターの需要は激減してしまったといってもいいでしょうか。写真雑誌も相次いで休刊です。プロもアマチュアも表現の場所が減ってしまいした。現在はSNSに良質な作品が増えたのは事実でしょうか。年賀状も絶滅危惧種です。SNSであけおめの方に出すと不愉快に思われるようで出しません。
ただ私は透過原稿ではなく反射原稿を見たいのです。
結論から申し上げますと紙の重量は凄いです。いつまで保管維持できるかは自分でも分かりません。今回アーカイバル用品を少し購入してしまったのでフレームは先延ばしです。現在では趣味になってしまいました。
写真集は重くて大きくて、本棚もDIYやらです。
昔、アマチュアの方に聞いたのですがファインアートペーパーに何故興味がないのですか?と。すると良いのは分かるんだけど高い!から使えないんだそうです。諧調が出るクリスピア等で十分なんです。これがデジタルカメラ販売台数全盛期の頃の話ですので、フォトコンの場が減ってしまった現在どうなのでしょうか。
アマチュアの写真グループも高齢化です。若者はSNSにアップで終わりです。確かに独特な世界観になるでしょうか。私も相当変わっているかもしれませんが。とにかく、とことんこだわるなら自前でプリントは楽しいです。
P.S.
バライタなど、印刷時埃に注意してください。また気になったことがあればアップします。
それでは、本日もお疲れ様でした。
【オーバーマット用 印刷】
これが、アートな作品かどうかは別にしてモノクロ作品を印刷してみました。
紙はクリスピアです。モニターでは多分こちらの方が綺麗に見えてしまうと思います。余白はせめて15mmほどとり、マットは10mmの余白を更に作れるようにします。見た目は御洒落になります。
バライタへのプリントです。黄ばんで見えてしまうでしょうか?ただ下のアーカイバルボックスも無酸性紙で、蛍光漂白剤を無使用だとこのような白になります。間に挟んだクリスピアの白が不自然に感じられるかもしれませんがモニターでは綺麗に見えてしまいます。
なおプリントの時はグレースケールで出力します。フォルダを開いて閲覧する場合面倒なので通常sRGBにしていますが。sRGBのモノクロプリントを好む方もいらっしゃいますがインクジェットでは通常グレースケールでとなるとAdobeのソフト依存は高くなります。
眼の錯覚で浮き出て見えてしまうかもしれませんが、写真10mm余白のオーバーマットの角です。マットも大胆に余白を大きくとるとアート風により見えます。(写真の余白と10mmあけたマットの拡大写真です)紙はバライタ、マットはピュアホワイト2mmです。
アマチュアの多くは、マットの面積が小さい傾向でしょうか。大きくマットを切る場合、左右均等、上45%、下55%の比率にすると更に御洒落です。
この場合、マットの厚みは2mmで十分です。お好みで3mmもアリでしょうが、ピュアホワイトはお取り寄せが多いです。近年マットも無酸性紙が増えたことは喜ばしいことでしょう。通常扱いで無酸性紙が多いです。
また一部の方は、一度カットしたマットを使いまわしする方もいらっしゃるようですが、その都度切る方が綺麗ですし、作品に合わせて美しく制作することが可能です。マットは画材屋さんで機械があればやってくれますが決して安くはないのも事実でしょうか。
フレームは写真展の場合、アクリルガラスは使わない方が良い場合が大半です。鑑賞者がガラスの映り込みで作品が見ずらくなります。ただ自宅で常時展示の場合、写真が汚れやすいのでアクリルガラスの使用をお薦めします。
フレームのフチは、作品展のお好みで個性を出すのも有効でしょう。ただ作品自体を引き立たせるならシンプルな方が効果的です。個人的には黒の細いフレームを使用することが多いです。(画材屋さんでよく扱ってます)
また大判印刷で断ち落としの場合、アルミに貼り付けもありでして展示方法には様々な手法があります。
取り敢えず、本日はここまで。
お疲れ様でした。