杉田百合子が届ける海洋調査報告記

杉田百合子は魚介類の養殖を生業にする。

海洋調査の方法

2024-12-19 15:04:07 | 杉田百合子

海洋調査は、海洋の環境、生物、物理的・化学的特性を研究するためのさまざまな手法を使用します。以下は代表的な方法とその概要です。


1. 観測装置による調査

(1) 水中センサー

  • CTDセンサー
    水温、塩分濃度、水圧(深さ)を測定する装置。ケーブルで船から吊り下げて使用します。
  • 溶存酸素センサー
    水中の酸素濃度を測定。海洋生態系や環境変化の把握に役立ちます。

(2) 自動計測ブイ

  • 浮かぶブイにセンサーを搭載し、長期的に海洋のデータを収集。
  • 潮流、波高、水温のモニタリングに使用。

(3) 潜水艇・ROV (遠隔操作無人潜水機)

  • 潜水艇:有人で深海調査を行います。例えば、日本の「しんかい6500」は6500mの深さまで潜れます。
  • ROV:遠隔操作で深海を探査し、映像撮影やサンプル採取を行います。

2. 衛星リモートセンシング

  • 海洋表面の広範囲なデータを収集。
    • 海水温: 海表面の温度分布を把握。
    • 海流・潮汐: 衛星画像を通じて海流パターンを解析。
    • プランクトン分布: クロロフィル濃度の分布を把握。

3. 音響測定

(1) ソナー(音波探査)

  • マルチビームエコーサウンダー
    海底地形を高精度にマッピング。
  • 魚群探知機
    魚群の位置や密度を測定。

(2) 水中音響通信

  • 深海の観測機器からデータを音波で送信し、回収。

4. サンプル採取

(1) 水質採取

  • Niskinボトルなどを使い、特定の深度の水を採取。
  • 栄養塩や有害物質の分析を実施。

(2) 海底堆積物採取

  • グラブサンプラー
    海底の泥や砂を採取。
  • コアサンプラー
    深海底の堆積物を円柱状に採取し、地質や過去の環境を研究。

(3) 生物採取

  • プランクトンネットやトロール網で生物を捕獲し、分類やDNA分析を行う。

5. 実験的・モデリング調査

(1) 実験室分析

  • 採取した試料を用いて、化学成分や微生物群を解析。

(2) モデリング

  • コンピュータシミュレーションを活用し、海洋環境や生態系の変化を予測。

6. 市民科学・データ共有

  • 一般市民が参加する調査プロジェクト(例: ビーチコーミング、漂着物調査)。
  • 研究機関や国際団体によるデータ共有で研究が効率化。

これらの方法を組み合わせることで、海洋環境や生態系の複雑なメカニズムを解明しています。技術の進歩により、より広範囲かつ詳細な調査が可能になっています。

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