保証書の期限すぎればそののちは壊れてもよい電気製品

この電車は三宮まで停まりません。パニックとなりし各駅停車 (ああびっくりしたぁ所収)

・・・七色の黄昏

2021年08月16日 | 日記

夕べは出身大学の名を出してしまった。ついでに私がどうして神戸大を志望したか書きたい。当時通っていた高校は堺にあった。2年の秋、1971年、私は祖母と愛媛を旅行した。祖母は新居浜の生まれで今治にも親戚があった。いわば里帰りに同伴したのや。行きは宇野高松連絡船。船を降りたら座席を確保するため汽車まで全力疾走する。私はこのためにかり出されたのかもしれない。高松から予讃本線で新居浜へ。帰路は今治から広島の三原へ渡り、国鉄の急行列車で大阪へ向かった。それはエメロンシャンプーの、髪がなびくCMの頃。三宮についた時、私は途中下車した。神戸はどんな街か見たかった。センター街をぶらぶらした。そして初めて阪急神戸線に乗車した。黄昏の頃、特急電車の山側ドアに立っていた。電車が走り出した。そこから見る風景は素晴らしかった。大地は六甲山の麓から海に緩やかに傾き、緑の中に良質な住宅が並んでいる。風景が目まぐるしく過ぎていく。美しいマンションが次々と現れる。阪和沿線にはなかったマンションという建物、それも豪華そうな物がいっぱいある。ここに住む人達は一体どんな暮らしをしているのだろうか。違うと思った。圧倒されるばかりだった。六甲、御影、岡本、芦屋川、夙川。こういうところで大切な青春を過ごすのはどうか。どこも絵になる。楽しいに違いない。よし、自分は神戸大に行こうか。担任には東大も勧められたが。阪大では通学路でハマグリを売っていると言うしな。アカデミックに欠けている。神戸大は今見た緑のロマンチックの中にたたずんでいるはず。

黄昏の頃。七色の黄昏おりてきて。ド、ソドソミ、ミファラーソ・・こんな感じやったね。うきうき。夢のような時間。