2021年7月31日、土曜日、晴。今日は白馬岳に登り、三国境から雪倉岳の道を取り水平道で朝日小屋までだ。朝日小屋の予約を取るときに小屋の女将さんから、6時には山荘を出て、荷物は極力軽くと言われた。がこちらは栂海新道を下るのでそのための食料を持たねばならぬからまだまだ重い。同行のKさんは吾輩より5割増しの17,8㎏を担いでいるのではなかろうか。お互い老体に鞭打って担いでいる(笑い)。


5時から朝食・給水(2L)を済ませ表に出ると、未明の激しい風雨は嘘のように晴れ渡る。
目の前に杓子岳、白馬鑓ヶ岳、旭岳の素晴らしい眺望だ。


白馬鑓の右には後半で登る予定の剱岳(右)が雲の上に覗く。

5時45分、山荘を出発。山頂に近づくにしたがい、祖母谷へのルート旭岳(左)から清水岳(しょうずだけ)への稜線、

これから歩く、雪倉岳(中右)や朝日岳(中)が望めるようになる。

ゆっくり20分かけて登り、6時4分に白馬岳山頂に着く。

山頂から白馬鑓方向を眺めると東側(左側)は絶壁だ。

山頂を後にして、まずは雪倉岳と白馬大池の分岐三国境(新潟、富山、長野)
に下る。下る右前方に小蓮華山、

左手にこれから向かう雪倉岳と朝日岳・水平道・朝日小屋まで見通せる。

歩き始めなので瘦せた尾根の岩場などは慎重に下り、6時46分三国境に着く。雪倉岳までの登山道がすっかり見渡せる。

10分ほどのザレ場を下り終えると、お花畑を眺めながらの下りだ。ウルップソウも群生しているがすでに花期は終えてしまった。





7時36分鉱山道の分岐まで下る。


ここからは鉢ヶ岳の東側を巻くトラバースだ。所々で雪田を渡るがアイゼンは不要だ。

トラバース道に入ると山腹がお花畑だ。
イワカガミとチングルマ

ハクサンイチゲ

イワイチョウ

ハクサンイチゲとキンポウゲのお花畑

キンポウゲとピンクの花はハクサンコザクラのお花畑。

白いシャジンも見ましたよ。

お花畑を抜けて、広い小石の原のザラ道を下ると避難小屋に8時50分に着く。
ここから雪倉岳への登が始まる。標高差200mだが今までの下りから登りにギアを切り替えるのは大変だ。未明の雨と高い気温で早くもガスが出てきた。


20分ほど頑張って登ると勾配も緩やかになり、山頂部のザラ道になる。

9時32分標識がやけに立派な雪倉岳に着く。

山頂で朝日小屋を目指す数組が一緒になる。人気の小屋は土日は歩く人も多いね。

朝日岳へ向かう道も出端はザラ道でガスにまかれたら方向を見失うような道だ。

その先も石礫の道だが花には事欠かないで赤男山(あかおとこ)南の鞍部(ツバメ平)まで下る。





鞍部手前のお花畑あたりで雲が濃くなりポツリポツリと雨粒が落ちてきたが、

11時1分鞍部が見通せるところまで下ると、雲の下に出て雨の心配もなくなる。数分前に雨具を早々付けた組はここで脱ぐことになる。雨の心配がなくなったのでここで昼食。

11時32分鞍部に着いて、赤男山の西を巻く樹林帯の道となる。

10分ほど歩いた11時42分燕岩から崩れ落ちた岩のガレ場にでる。

さらに15分も歩くと木道が始まる。小桜ヶ原の緒に着いたのだろう。

木道の原にはコバイケソウやわずかに残るミズバショウが目を引く。

木道と樹林等が交互に続く巻き道だ。

12時35分水平道と朝日岳の分岐に着く。残雪の状況では朝日岳に登るルートで朝日小屋に行くことになる。時間的にはどちらも同じだ。水平道とは名ばかりで登降の繰り返しが多く辟易する。

所々に雪田が残っている。

雪解けのじめっとしたところには、ショウジョウバカマ、キヌガサソウが観られる。


水平道は登降の繰り返しに辟易するが、一方でお花畑を眺めながらの、のどかな歩きもある。



木道の歩きも終わり、13時54分鎖場を過ぎるとそろそろ小屋が左前方に見えるのだがガスっていて見えませんね。


14時20分ガスが切れて視界が利くようになると小屋はもう目の前だ。

14時27分小屋と朝日岳の分岐に着いて、

木道を数分登ると、14時35分こじんまりとした朝日小屋に着く。ちょうどNHKの小さな旅?の収録が行われていた(9月19日放映予定)。運良ければ吾輩も登場か?

朝日小屋の楽しみは何といっても、山小屋とは思えないこの夕食の豪華さだ。ヒラメの昆布じめ、ホタルイカの醬油漬けがいいね、赤ワインも付いているのだ。

夕食後、雲が切れた19時、明日の朝日岳と、

今日歩いた白馬岳(中央の横長あたり)、雪倉岳(左)を眺める。

明日はいよいよ本命の栂海新道だ。
今日の行程、
白馬山荘5:45-6:04白馬岳6:09-6:46三国境-7:36鉱山道分岐-8:35避難小屋8:50-9:32雪倉岳9:43-11:01昼食11:22-11:27鞍部(アヤメ平)11:32-11:42燕岩-12:35朝日岳分岐-14:35朝日小屋
(注)休憩は30分から1時間毎に5から10分取っている。

