2022年9月12日、月曜日、晴。今日まで天気が良さそうなので富良野岳に登る。天気が良ければ上ホロまで足を延ばすつもりだ。前夜は登山口に近い白金温泉の道の駅に泊り、7時前に駅を出て、登山口の十勝岳温泉(凌雲閣)に8時前に着く。8時登山口を出発。
沢を渡るまで工事用道路を歩く。正面に見えるのは化物岩か。山裾は黄葉が始まった。昨日とは一変して風が強い。
8時15分正面に見える三段山への道を左に見送る。早くも下山の人とすれ違うと山頂は凄い風ですよの情報。
沢を渡る手前まで来ると、正面から強烈な風が吹きつける。
8時27分沢で折り返すように対岸に渡り、
山影に入ると、後方からのそよ風に変わり、ハイマツに囲まれた登山道が始まる。
渡った沢は雨のないときは涸れ沢で、上流は安政火口に通じているのだろう。
8時47分一瞬正面に富良野岳が見えたが直ぐに雲に覆われる。
岩がゴロゴロする登山道になり間もなくすると、
8時55分、上ホロ分岐(上ホロカメットク分岐)に着き、富良野岳へ向かう。
分岐から数分も登ると、一旦下り坂になる。
下り終わると、木段で登り返す。
登り上がったところで目の前に広がる黄葉。
また緩やかに下って行くと、9時17分水の流れがある沢を渡る。
渡り終え僅か登り上がり、振り返ると山襞に沿って歩いているのが分かる。
次はガレの登りだ。
山腹を彩る、緑と黄がいい風景を醸し出す。
足元には一面チングルマの畑が出現し始めた。
これはブルベリーの実、それともハゼ。
真っ赤な葉はトリカブト?
9時34分、雲の切れ間に富良野岳が姿を現す。
右下の山裾に黄葉の富良野庭園(勝手に呼称)が広がる。
後方の眺めも、何度振返って見ても飽きさせない。後方は十勝だ。
10時手摺のある階段を登る。
そこから間もなく、壊れた土留が現れ、緩やかな登りになる。鞍部が近いのでは。
10時15分鞍部に着く。風は強いが体があおられるほどでない。先ずは富良野岳のピストンだ。上ホロへの縦走は戻って来てからの天候次第だ。
イワギキョウが登山道沿いに咲き誇る。
すれ違った二人組から、さっきまで物凄い風が吹いていたよ。いいタイミングの登りだねと云われる。
上ホロ方面はまだ雲の中だ。こんな状態なら行けないな。
富良野岳への登りは、尾根の南側を登るが、南から雲が次々と流れて来る。
斜面の赤茶色は全てチングルマの葉の紅葉だ。
10時36分うっすら雲のかかる山頂が見えて来た。
10時42分、山頂下まで来た。雲が切れて来た。
10時50分山頂。十勝岳、美瑛岳まで見渡せる。ここでもさっきまで何も見えなかったのにいいタイミングで登ったねと。
山頂から見下ろす十勝岳温泉登山口(中央の白い点)。
富良野岳から富良野へ続く縦走路。
10時58分富良野岳を後にする頃には、今まで見え隠れしていた稜線から雲が切れ始め、陽差しも強くなって来た。
富良野岳南側の原始ヶ原もすっかり見渡せる。ここも魅力を感じさせる所だな。
中腹まで下り振り返ると、雲がすっかり取れた富良野岳だ。
右前方に見えるのは美瑛富士の先のオプタテシケかな。二泊ぐらいしないと登れない山だが一度は登ってみたい山だ。
11時24分、鞍部に戻る。雲がかかっていたら、風も強いし、ここから往路を引き返すつもりであったが、言い訳が見つからぬくらいの好天気になってしまった。頑張って上ホロを目指そう。
上ホロに行くにしても、陽が沈むと急に気温が下がるので、16時には登山口に下りたいから、時間を惜しんで飯は歩きながら食べる。福岡のガイドに教えてもらった塩昆布の握り飯だ。
三峰山の中腹に岩場が見えるが、難所でなければよいが。
縦走路に咲くイワギキョウとチングルマの風車が秋を感じさせる。またシラタマノキも所々に見られる。
11時42分岩場に着くと、難所でもなくすんなり通過。
左下には朝、鞍部を目指した登山道が見える。
右後方には富良野の原始ヶ原。
三峰山の山頂近くまで登り、返り見る富良野岳。山は登り終わってから眺めるのがいい。雲もすっかり消え昨日並みの好天だ。
12時9分三峰山の山頂だ。コースタイムよりだいぶ早く着き大喜び。が、岩の周りを探しても標識がない。GPSを確認すると山頂はまだ先だ。
エッー、一旦下って登り返したところが三峰山なのだ。
下山時、下から眺めた三峰山は三つピークがあり中央が三峰山だ。吾輩は右のピークを三峰山と勘違い。
気を取り直し、10分後三峰山に着く。
三峰山から眺める上富良野岳への道は左側が切れ落ちている。高度感を感じさせるルートは好みでない。風は右から左へ吹いている。なるべく右を歩こう。一旦下って、小ピークを越えた先、崖の上が上富良野岳のようだ。
向かう途中、ハイマツで隠れていたが左側が切れ落ちている所も。
小ピークを越えて上富良野岳へ。左に十勝岳だ。
上富良野岳を目の前にして雲が出て来た。今しばらく雲さん待ってよ。
12時53分、崖上の上富良野岳山頂に着く。山頂標識より先には行けませんでなく、行きません。
上ホロに向かおうとすると、また雲がかかり始めたが、
1分後には切れた。この登りも左側が切れ落ちて嫌ですね。
鞍部まで下ったところで、道標は無いが右へ避難小屋への巻道だろう。
登る途中の左へ切れ落ちる斜面は眺めがすごすぎます。左の岩が八ツ手岩?
13時9分上ホロ山頂に着くと、想像したより山頂は広い。安堵。
先に続く十勝岳への道も左が切れ落ちている。噴煙もすごい。
山頂から安政火口側を見下ろすと谷の先端に、十勝岳登山口の凌雲閣が見える。下れるなら最短ルートだ。
一方で南側は、緑に覆われた原野が広がる。
上ホロから、一旦上富良野岳まで戻り、登山口へ下るのだ。先ずは上ホロからの下りを躓かないように慎重に!目の前上富良野岳。
足元を見て歩くから、ハイマツの間に一株こんな花を見つけた。葉はツガザクラに似ているな。
13時29分、十勝岳温泉への分岐(上富良野岳)に戻る。
下り始めが滑り易い急なザレで緊張。
山頂の下を左から巻くよう入り、尾根の南側を下る。
途中には、今にも崩れそうな岩、
右が切れ落ちたザレがあるので気は抜けない。
13時50分ザレの先端に出ると、沢が見下ろせるようになる。
ハイマツの中に入ると13時52分、木段の長い下りが始まる。
かなり急な下りで、沢に向かっているようだ。
14時2分10分間の木段下りが終わる。数百段は有っただろう。太ももに堪えます。
続いて、涸沢と思える石道を10分弱下って、
14時15分、朝道を分けた上ホロ分岐に出た。
14時28分、工事用道路に登り上がる沢が見えて来た。
ようやく余裕が出たのか、周りを見て歩けるようになったのか、赤い葉の木にブルーベリーに似た実を見る。艶があり過ぎかな。
少し葉の形に丸みがあるが、もっとブルーベリーらしい実が付いた木もある。登る時には気付かなかったが、道脇に沢山ある。ハゼなのかな。
ブルーべりならいいななどと思いながら、15時5分登山口に下山。登山口から見上げる三峰山方向の始まったばかりの黄葉が、西日を受けて朝方より鮮やかに見える。
昨日、今日と天候の恵まれ、キツイ中にも快適な山行が出来たのは、幸運であった。富良野岳、次は花の時期に訪れよう。
今日の行程、
十勝岳温泉8:02ー8:27沢ー8:55上ホロ分岐-9:17水あり沢-10:15鞍部-10:50富良野岳10:58-11:24鞍部-11:42岩場-12:18三峰山-12:53上富良野岳-13:09上ホロー13:29上富良野岳-14:15上ホロ分岐-14:40沢-15:05十勝岳温泉
今日も吹上温泉の露天の湯で汗を流す。平日だけど地元の人、観光客と多くの人が浸かりに来ていた。
白金温泉近くの道の駅に帰り、夕食はラム肉ジンギスカンの野菜炒めとミニチキンラーメン。ラム肉は柔らかくて美味しいです。
明日は白金温泉あたりの散策だ。