クリスマス・パーティを開いてから、
癖になり小遣い稼ぎの為に月に1回週末の土曜日にパーティを開く事にした。
開くとは言っても規模は小さく喫茶店等のお店を借りきってやる程度で良く使っているのが、
銀座の「48」通称ヨンパチは銀座でも京橋よりの一丁目裏通りにある
薄暗い純喫茶で入り口が小さく店に入るとすぐレジカウンターが有り
その後にキッチンと奥のフロァに繋がる通路に沿って4人掛けのテーブルが3卓ならんでいて、
奥に入ると4人掛けテーブルが20卓位入る広いフロァが有る。
ここがメインの会場になる。
キッチン等が入り口付近に有るので店の人も奥には入ってこないので都合が良いのだ。
夕方6時から始まるので一時間位前には店に行き準備をはじめる。
テーブルの三分の二位を外に出し椅子を店入り口通路側にずら~っと並べ奥のフロァでは、
中央を踊るスペースにしてそれを囲むように壁側に背を向けて椅子を並べ
その間にグラス等を置く為のテーブルを壁に付けて並べる。
事前にお店に注文をしておいたサンドイッチや飲み物、グラス、取り皿、
灰皿等はフロァ入り口付近にテーブルを並べて
その上に用意をして各自が取りやすいようにセットをして置く。
そして一番肝心なのは女の子。
少ないと次回に参加してくれなくなるので、
一番大変な所だがこれが一番大事な部分。
ヨンパチは5分ぐらい歩くと銀座4丁目、
土曜日の夕方なので女の子は選り取り見取り。
一緒に開催する友達数人と手分けして声を掛けまくり軟派する。
「ねぇ、今、パーティをやっているんだけど、遊びに来ない?女性は無料だし・・・」
「パーティが有るんだけど踊りに来ない?女の子はタダなんだ」
「会費なしでパーティに入れるけれど行かない?」
「これからパーティに行くけれど一緒に行かない?」等々と声を掛けまくる。
特にお金が掛からない事をアピールして誘う。
飲んで食べて踊れてそして男子と知り会える。
特に用事のない子は大抵参加してくる。
店まで案内して中にいる男友達に紹介をする。
そしてまた外に・・・・・。
何度か繰り返し店に女の子を送り込む。
特に良い子を見つけた時等は友達には紹介しないで、
しっかりと自分で抑えて置く
「主催者だからチョット忙しいので、そこで待っていて直ぐに戻って来るから・・・」
と言った具合に店の奥には連れていかずに入り口付近の椅子に座らせ待っていて貰う。
パーティには夏に知り会った友達や女の子、
そして学校の友達や友達の友達とかに声を掛けたり、
知り合いの女の子、
特定の相手つまりフリ-の子達に声をかけ友達をつれて来てもらう
無論この子達の会費も取らない、
原則として女性は無料なのでみんな気楽に遊びに来てくれるしパーティに花を添えてくれる。
パーティを一回開くと少なくとも3、40人が集まる。
ただで楽しめて、新しいガールフレンドを見付けられ、その上、小使い稼ぎになるので一石三兆だ。
内の学校は私立の男子高なので女の子と話す機会が全くないだけに、
特に興味を持っているのでパーティが有ると誘うと殆どが参加してくれる。
後は当日に使う音楽、レコード盤を私が事前に用意する。
これが二番目に大事な部分で正味3時間のパーティを盛り上げるかどうかはこれで決まる。
モンキーダンス、ソウル、サーフイン、ツイスト、ジルバ等の踊りやすいハイテンポの曲に
メインとなるチークタイムのスローな曲等々のレコード盤を事前に用意をする。
まず始めの30分位は会話がしやすいような軽いBGMの様な曲を流す。
まずは日本の曲で一曲、ザ・リガニーズの「海は恋している」
そして次は洋楽のビージーズ「マサチュウセッツ」
荒木一郎の「空に星があるように」
テリ・スタッフォードの「サスピション」
ナンシー・シナトラとリー・ヘイゼルウッドの「初恋の並木道」
ガロの「学生街の喫茶店」
クリフ・リチャードの「ラッキー・リップス」
ザ・ワイルドワンズの「思い出の渚」
「若者達」
「長い髪の少女」
「花のサンフランシスコ」
ザ・サベージの「この手のひらに愛を」
ザ・ビートルズの「抱きしめたい」
「君に会いたい」等と日本の曲を中心に14、5曲を流し
タン、タン、タタタ、タタタタ・レッゴーとベンチャーズのリズミカルな曲「レッゴー」で
ダンス音楽に切り替える。
まずはチャビー・チェッカーの「ザ・ツイスト」初めは皆、照れが有るので踊りださないのでそう言う時には自分が女の娘を誘って率先して踊るか、踊れる連中に声を掛け踊るように勧める。
ジョイ・ディーの「ペパーミント・ツイスト」
ジーン・ビンセントの「ビー・パップ・ルーラ」
リトル・リチャードの「ツリィ・フリィ」
リトル・リチャードの「ル・シール」と
ツイスト音楽を続けて掛けて一気に雰囲気を盛り上げて次は
モンキーダンスの「ハンキー・パンキー」を、
次はサーフィンダンスのアストロノウツの「太陽の彼方に」
ベンチャーズの「ウォーク・ドント・ラン」
そして「ドック・オブ・ザ・ベィ」
「セブン・サン」
「マイ・ガール」
「ルイ・ルイ」
レイ・チャールズの「アンチェイン・マイ・ハート」
「サティスファクション」
ザ・ビートルズの「ロックンロールミュージック」
アレサ・フランクリンの「チェーン・オブ・フール」
「ヒッピー・ヒッピー・シェイク」
「ムスタング・サリー」
「カリフォルニア・サン」
チャック・ベリーの「ジョニー・ビー・グッド」
「ブーン・ブーン」
幾つかのカップルも出来たその頃合いを見て
ママス・アンド・パパスの「夢のカルフォルニア」
でちょっと曲のリズムを替え照明を落としてチークタイクへ
まずはライチャーズ・ブラザーズの「アンチェインド・メロディ」
「ミスター・ロンリー」
「愛なき世界」
「太陽の誘惑」
ナット・キング・コールの「アイ・キャン・ストップ・ラビング・ユー」
エルビス・プレスリーの「ラブレター」
「甘い暴力」
リッキー・ネルソンの「ロンサム・タウン」
ブレンダリーの「世界の果てに」
ポール・アンカの「君は我が運命」
ピーターとゴードンの「愛なき世界」
そしてチークダンスには最高の曲
「思わせぶり」
「10代のロマンス」
「恋する乙女」
「サントワマミー」等々とムードを一層盛り上げる。
暗いフロァ、奥に居る人の顔がぼんやりと見える程度の中、
かすかに囁くように聞こえる生々しい女の声「やめて~」
ここまでくれば今回のパーティは大成功。
そして再びダンスタイムへ次がチークタイムと交互に
それぞれの時間や曲はその時々の雰囲気や様子を見て替えて行く方が喜ばれる。
最後がチークタイムこの頃にはフロアは真っ暗でカップルが彼方此方に、雰囲気は絶好調、
残り15分位でパーティが終わりなるのでここ等で次の手を打たないと女の娘に逃げられてしまう。
既に軟派して連れて来た娘が2人位帰った。
女性慣れしていない連中がチークタイムで強引過ぎたらしい。
まぁこれも仕方がない何度か繰り返しているうちに上手くなる。
我々達のように・・・。
帰ってしまう女の娘にはしっかりとフォローをして置く「また、遊びにおいでよ」
「毎月、1回ここでパーティやっているからさ~」
「もし良かったら電話番号教えといてよ」
「次、何かの時に連絡するから」と言った具合に・・・。
タン、タン、タタタ、タタタタ・レッゴー、
タン、タン、タタタ、タタタタ・レッゴー、
タン、タン、タタタ、タタタタ・レッゴー。