「社会保険」 と 「乾いた雑巾」 其の弐

　国民民主党の伊藤孝恵議員が「社会保障費の歳出改革」を「乾いた雑巾はもう絞れない」と喩えたのですが、その絞り取る液体が「掃除前の清水」なのか「掃除後の汚水や油」なのかは判りません。

　「新品の雑巾」は小売店で１０枚数百円で売っているのですが、大概は使い古しで捨てる前の布切れを再利用します。しかも、使用前の雑巾は乾燥しているので、こぼれた液体を拭きとるには便利ですが、大抵は少し水で湿らしてから汚れを拭き取ります。

　現行の「社会保障」が「乾いた雑巾」ならば、雑巾を使う予定が無い時には乾燥させておくので「社会保障は機能していない」ことを意味します。それでも、「乾いた雑巾」は水を絞り出す事は出来ませんが、液体（水や油）を拭き取るのには役立ちます。ここでは「清水は保険料」で「汚水は税金」、そして「油は国債」と考えます。

　「歳出改革」が「雑巾から絞り取る液体」ならば、「清水」であろうと「汚水」であろうと、先ずは乾燥している「雑巾」に液体を含ませる必要が有ります。その場合は「絞る」でなく「搾る」となり、「水」の場合は国民から保険料や税金として搾り取るのですが、「油」の場合は国債なので「搾る」必要は無く、発行すれば勝手に集まります。「油」は、それ自体に価値が有り、例え廃油でも燃料になります。

　石油（化石燃料）は、世界の経済成長が今程度ならば、あと数千年分は有るとされています。石油を燃やして二酸化炭素を排出すると植物の栄養素になって、食糧危機を回避できます。これを「循環型社会」と言うのですが 、「脱炭素社会」は持続不可能な社会で「人口削減」が必須となります。

　国債が満期を迎えたら「借り換え国債」を発行する事で「循環型経済」が成立し、「増税経済」は持続不可能な経済となり「少子化政策（対策では無い）」が必須となります。

　「社会保険」は、万が一の病気やケガなどに備えて、国民自身が積み立ててる公的保健で、税金の補填も否定はしませんが、本来は「掛け金」や「補償金」に対する優遇税制で対応すべきです。

　「子育て支援金」や「教育投資」などの公的支出は、その対象が「災厄」では無いので「社会保険」の対象外なので、その財源を国債発行で賄うか税収で対応するかは兎も角、「財政支出」が本筋と言えます。当然乍ら、経済成長に伴う「税収増」での対応が最善策と言えます。

【Wikipedia】
保険；偶然に発生する事故（保険事故）によって生じる財産上の損失に備えて、多数の者が金銭（保険料）を出し合い、その資金によって事故が発生した者に金銭（保険金）を給付するための制度。