硯日記

書道の話、硯の話、字の話、いろんな話をします。

全てのひらがなはひらがなに通ず

2020-09-07 21:23:00 | 日記
恵美さん、前回までの長編作、お疲れ様でした!
早くも硯ロスなので、次の硯の話が待ち遠しいです(;ω;`*)
ってみなさまこんにちは!
今回は硯の話はしません!なんかごめん!硯コレクターの恵美です!三( ゜∀゜)やぁ


私、硯コレクターと名乗ってはおりますが
普段は書の先生をしておりまして
ひらがなフェチでもあります。



待ってください!( ´∀`)Σ⊂(゚Д゚ )
なんだよひらがなフェチって
超怖いんですけどーっ((( ;゚Д゚)))
て思って、私を避けないでください!
ひらがなって面白いんですよ!
許されるなら硯同様、朝から晩まで、晩から夜明けまでひらがなを語り続けたいところです。


少しだけ私のお教室の説明をします。
普通のお習字教室と言うと、だいたいみんなお手本を見て、その時の課題を書いて、添削や提出をする、みたいな感じの内容だと思うのですが
私のお教室はえらく自由な指導方法をとっていて、特に課題もなく、お手本もなく、生徒さんがその日に練習したい字を好きに書いてもらっています。

こうやって言うと、私がものすごくゆるふわの先生に思われそうなので一応付け加えておくと、字の指導に関してはけっこう厳しいと思います。
あ、こうやって言うと、私がものすごく怖い先生に思われそうなのでさらに付け足しますが、面白くて優しい先生です。(と信じたい!)

そんな好き放題の私のお教室だったのですが、
生徒さんの多くは自分で「ひらがなから勉強したい」と五十音からはじめていました
また、好きな文章やよく使う文章などの中にあるひらがなだけをピックアップして、重点的に練習する方もいました。

最初は私も、なんとも思わずに指導していたのですが、日に日にモヤモヤするようになったのです。


なんか
なんか
なんか……
このひらがなの練習方法、効率が悪すぎではなかろうか……( ̄Д ̄ )






もちろんもちろん、生徒さんは悪くないんです。
これは完全に私の指導のミスで、習っている側の生徒さんがどう学べば効率がいいのか気づけって方が無理な話で、私がやり方を提示するべきだったのです。

添削しながら超モヤモヤしまくりました。

「ああ、この字を練習したなら、この字も一緒に習得しちゃえば早いのになぁ」モヤモヤ
「この字をいきなりは難しいから、こっちの字を練習してからの方が書きやすいのになぁ」モヤモヤ

こうしてモヤモヤを積み重ねた私はふと突然
そう、突然思ったのです。


五十音順でひらがなを練習するって誰が決めたん!(ノ`Д´)ノ彡┻━┻

五十音順にひらがなを練習するってめちゃめちゃ効率が悪いと思うのですいろは順も。
だって五十音順って、ひらがなを五十音で並べた順番じゃないですか。いろはもただの歌じゃないですか。書き方を学ぶための順番じゃないんです。
不思議な話です。書き方を学ぶための順番ではないにも関わらず、みんなこの順番で練習してるなんて。
なぜこの世に、「ひらがなの書き方を学ぶ順」が 存在しないのでしょうか。






ということで作っちゃいました。




何日も何日もひらがなを入れかえながら、
いかに効率よく、応用のみ
ひらがなの書き方を学ばせられるか。

私が出した結論です(ノ゚ー゚)ノ


例えば「あ」の書き方を学んだあと、五十音順だと「い」を書きますよね。「あ」と全く関係ない字になるんです。
「あ」と関係がある字は「め」と 「ぬ」。でも五十音順では出てくるのはまだまだずっと先です。きっと「め」と「ぬ」を書く頃には「あ」の書き方なんて忘れちゃってます。

この3文字が連続するよう、並べかえてみましょう。


「あ」の上の部分を消せば「め」になり 、「め」の最終画を丸めれば「ぬ」になります。
さらにその丸めを応用し、「な」が書けるようになり……。

五十音順で学ぶよりも絶対に効率がいいし、こうやって考えると、ひらがなって超面白くないですか(o≧▽≦)ノ
一見関係のないような文字でも、書きまくってみると、共通点に気づいたりするんです。


他のひらがなの共通点も見てみます。
似てるように見えない「つ」「わ」


上がりすぎず、とがらず、急カーブを描き、中心に向かってはらう動きが、ほぼ同じなんです。

でも五十音順だと、「つ」と「わ」は赤い糸で結ばれた生き別れの恋人同士のよう。デートすることも手を繋ぐこともできないのです。電話くらいはできるのかしら。なんて悲しい恋物語なのでしょう…。゚(゚´Д`゚)゚。


このように、共通する書き方のある字を応用して次の字を書いていくと、ひらがなはスルスルと芋づる式のように、まるで一本の糸のように、全てが繋がっていきます。

ひらがなはただの文字ではないのです。
一文字一文字を読み解くことによって書き方が学べる、文章を持たない物語なのです。

だからこそ、私はひらがなが超楽しくてたまらないです。
他にも楽しいひらがなのお話はまだまだたくさんあるけれど
それはまた、いつか。

ではまた!(*≧∇≦)ノ


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