硯日記

書道の話、硯の話、字の話、いろんな話をします。

限りなく無意味に近いグレー② 〜飲みの席で盛り上がる硯の話編〜

2020-08-31 14:50:00 | 日記

えっ、待って待って!
墨を磨るって無意味なの!?
えっ、じゃあ恵美さんは毎日無意味なことしてるの!?

ってパニック状態のみなさんこんばんは!

まぁまぁ、はやまるでない。
硯コレクターの恵美です(=゚ω゚)ノぃょぅ


さてさて、前回
小学生が墨を磨る行為は無意味である、と突然の問題提起がありました。
幸いにも、まだ教育関係者からのクレームはありません。:(;゙゚'ω゚'):ヒヤヒヤ


今回は前回挙げた3つの質問

「小学生のときの硯って、プラスチックでしたか?石でしたか?」
「墨は磨りましたか?」
「(磨った場合)磨るのにどれくらい時間がかかりましたか?」

こちらを詳しく掘り下げていきたいと思います。

今回も見切り発車ノープランノー理性のため、長くなったら突然切り上げます!よろしく!


では一個目の質問

「小学生のとき、硯は石でしたか?プラスチックでしたか?」

これね、ジェネレーションギャップを楽しむのに超おすすめの話題だから、ぜひみなさん、飲みの席で試してほしいんですけど

よくあるじゃないですか。
若い人といっぱしの年齢の人の飲みの席で

「えー、昔ってそうだったんですねぇ」
 ( ´゚д゚)(゚д゚` )
   「えー、今の若い子ってそうなのぉ?」

みたいな会話。


いつも同じ会話、みんなが言うような内容……
……そんなマンネリな毎日にはもう飽きちゃったよっていうそこのアナタ!
そんなアナタにとびっきりの話題、ありますよ!
この言葉を使って、アナタの毎日を刺激的にしませんか?

その魔法の言葉とは……



す・ず・り❤️



「小学生のとき、硯って石だった? プラスチックだった?」

飲みの席でこの話題を出そうもんなら、もうワーキャーの大騒ぎは確実!
もれなく超刺激的な時間になるでしょう!(たぶん)


……さて、落ち着いて説明します。

最近の小学校では、特定のブルジョワ市民や、よほどの私立校でない限り、プラスチック硯がほとんどです。
もちろん購入している生協や、個々家庭状況にもよるので一概には言えませんが、プラスチック硯の方が安価でなおかつ軽いため、石をわざわざ用意するご家庭は珍しいです。


え…。
でも子供には✨石の硯の手触り✨とか、そういう✨伝統的✨なものをちゃんと教えたい。石の硯の方がいい…。

みたいな✨キラキラ✨した教育方針を持っているママさんパパさん、いらっしゃるでしょう。

うん、わかるよわかる。そういうキラキラ教育の気持ちわかるけど、残念ながら小学校の書写教育では硯の石の良さを教えることは不要なのです。


話がそれましたが、現在の小学生はプラスチック硯が主だと述べました。
いつ頃からプラスチックになりはじめたのか、断定するのは難しいですが、私はだいたい今から20年前くらいからではないかと推測しています
毛筆がはじまるのは小学三年生からなので、だいたい現在30歳前後の方が、石とプラスチックでウロウロしている年代ということになります。
若くなるにつれて、ほぼプラスチック世代となり年を重ねてらっしゃると、石世代となっていきます。


さらにプラスチック硯の進化を侮るなかれ!

このようにただのプラスチック硯から


裏面に深い池(墨汁を溜めるところ)があるリバーシブルタイプが生まれます。
(これのお陰で、書き初めのときにわざわざ大きな墨池を買うことも少なくなりました)


そうすると、プラスチック硯の重量が軽くなりすぎて落としてしまう子が続出したため、滑り止め加工がつき、


さらにみさなん、出しすぎた墨汁をボトルに戻すのに、苦労しませんでしたか?
スポイトで吸ったりしたけど、ハネちゃったりするんですよね、アレ。
そんな子のために!墨汁をボトルに戻す注ぎ口まで作られています!



プラスチックすごい!!(✷‿✷)

若い子になればなるほど、プラスチック硯の性能があがってますよ!
みなさん、飲みの席での話題にぜひ参考にしてくださいね。( ´∀`)σ)д゚)


さて、ここまで絶賛しておきながら、プラスチック硯には最大の欠点があります。

それは……


プラスチック硯は……


墨が磨れません。

 






……………(´・ω・`)


うん、だよね、だよね。
みんななんとなく感じていたよね。
そうなの。磨れないの。
めっちゃ便利グッズ感すごいのにね。衝撃的な結末だよね。

プラスチック硯のパッケージによく、
「墨が磨れる!」
みたいなことが書いてあって、
あれ、別に誇大広告とは言わないですし。

うん、そう、
たぶん一回くらいは磨れる。

でも、よくよく考えてもらいたいんですけど、本来石を使って磨っているものをプラスチックで磨るって、超絶難易度高くないですか?

そりゃあまともに磨れないので、うっすーいグレーの墨ができあがります。
カッターでマグロの解体に挑むみたいなもんです。

学校でそんな奇妙なことをさせることはないので、プラスチック硯の人たちは学校では墨を磨っていません。

と思ってたら意外や意外、
・体験として磨らされたことがある
・習字教室で(プラスチック硯で)磨らされていた
という方、5人に1人くらいの割合でいらっしゃいます。(恵美調べ)

そりゃあもう…カッターでマグロの解体お疲れさまでした…と……(´;ω;`)


さて、「墨を磨ったか」案件には、もう一つ意外な回答がありますのでご紹介します。

「小学生の時、墨を磨りましたか?」

って質問に、結構な割合で

「墨汁をいれて、墨を磨った」





   !?!?!?!?!?!?
工工工エエエエェェェェ(゚Д゚)ェェェェエエエエ工工工

なんですか!その、カレーのルウを入れたあとに、シチューのルウを入れた的なノリは!!

私は最初にこの返答を聞いたときに、脳内プチパニックを起こしたのですが、案外この方多いんです!

これを読んでいるソコのアナタも、ぎゃ!∑(゚Д゚;)と思っているのでは!?


プラスチックの硯でこれをやってもまず無意味ってことは、みなさんここまで読んでわかってくださるかと思います。

では石の硯では・・・?

残念ながら無意味なことには変わりありません。


これは磨った墨とボトルに入っている墨汁が成分的に別物である、ということがまず問題なのですが、いつかこの話はするとして、墨汁は硯の凸凹を埋めてしまうので、墨は磨れなくなるんです。

というかそもそもボトルの墨汁って、出してすぐに書けるように濃く作られているので、それを濃くなるように磨るってどういうことなんだろう……?(困惑)



あ、また無駄な話をしすぎて長くなってしまった!

石×水で磨る場合はまた次の話で!

次回こそ、もうちょっと硯の真髄に至る話になるはずです。なるといいな(・∀・)


ではまた|ω・`)ノ



限りなく無意味に近いグレー① 〜書写の授業をふりかえる編〜

2020-08-29 18:11:00 | 日記

いやー恵美さん。
前回のブログ長すぎだよ…。長すぎてお腹いっぱいで次の記事読む力がないよ……。

ってみなさんこんにちは!
前回の記事でもうヘトヘトで二度と書く気がしないです、やる気がないです、硯コレクターの恵美です(─.─||)グッタリ

いでよ根性!!
と呪文をとなえながら今回もガシガシと書いていきます!


前回硯とはどのようなものなのか、やんわりとお話ししました。

もちろん、ちゃんとノートはとってありますよね?( ̄ー ̄)

と言っても、あまりみなさんの日常には馴染みのない話だったと思います。
別世界の話だ俺には関係ねぇwwと思ったかもしれません。

ダメッ!
地球温暖化と硯は他人事じゃない自分事だよ!

という押しつけがましいポリシーのもと、今回も図々しく硯を語っていこうと思います。


私が
「書を学んでいます」
「硯が大好きです
と言うと、みなさん

「じゃあ小さい頃から墨を磨ってらっしゃるんですか……?」

とおっしゃるんですけど、

ぜんっぜんそんなことありせん(°▽°)ドーン


いやですそんな小さい頃から墨を磨るなんてやってらんないです。そんなことしてまで字を書きたくないです。めんどくさいです。(本音ダダ流し)

小学生の頃は、通っていたお習字教室の墨磨り体験みたいな時にしか磨ったことはありません。もちろん学校でも磨ったことはありません。
そして今、大人になって硯を愛でて暮らしていて改めて思うのは、小学生が墨を磨るという行為は、ほぼ無意味に近いということ。



むっ、無意味だと…!?
待ってくれ…、小学生の頃やたら墨を磨らされたことあるんだが…!?

という方もいらっしゃるでしょう。
申し訳ないのですが、今回は心を鬼にして、言おうじゃないか!

それは
無意味だ━━(゚∀゚)━━ッッッ!!



小学生の時にみなさんが受けた書写の授業の、あれ、それ、こんなことがいかに無意味だったか

硯で墨を磨る行為の仕組みを説明しながら、お話していきたいと思います。

(教育現場の方にブチ切れられそうです。怖いです。ガクガク(((( ;゚Д゚))))ブルブル)


あともう長く書くのは嫌なので(笑)、数回にわけて書いていきたいと思います!
この時点で長いんだけどね!どうしたもんかね!


まず大前提として、小学生の時、みなさんは書写の授業の時間ありましたよね?
なかったらなかったでそれはちょっと問題なんですけど、あったという体でお話を進めていきます。



私は出会った方に、必ずする質問がいくつかあって、その中にこんなのがあります。
ぜひみなさんも、心の中で返答しながら読み進めてみてください。


「小学生のときの硯って、プラスチックでしたか?石でしたか?

「墨は磨りましたか?」

「(磨った場合)磨るのにどれくらい時間がかかりましたか?」


このあと、返答内容によってさらに色々質問をしていくのですが、とにかく私が訊きたいことは

・どのような方針で
・どのような道具の扱い方をし
・どのように先生が教えていたか

この3つです。
 

なんでこんな質問をするかというと、答えがみんな違うからです。同じ義務教育を受けたとは思えないくらい違っていて超面白いからです。

それもそのはず。なぜならば小学校の書写の時間って、先生によって三者三様だから
教え方が先生によって違うっていうのは他の科目でもあるあるの話ではあると思うのですが、書写の授業はマジで違うんです。じ学校、同じ学年、同じ教科書であっても先生によって、めちゃくちゃ異なるんです。

なぜ、書写だけがこんなにも異なるのか。
理由は、ただ一つで、

小学校の先生は
書に関して素人だから。





うぁぁぁぁぁ違うのー。゚(゚´Д`゚)゚。
別に世の先生方を批判したいわけではないのー。゚(゚´Д`゚)゚。石ぶつけないでー!

小学校の先生が書写の素人なのは当たり前の話なのです。
だって小学校のときって、音楽の先生、図工の先生って別にいたじゃないですか。
不思議なのは、書写の先生が別にいないことなのです。

変だよねー🤔🤔
高校になると芸術科目で、書道・音楽・美術に専門の先生がいるのにー🤔🤔🤔


(ぶっちゃけて言うと、素人でも高校書道の免許は取れるし、教えてるけど…コソコソ)


あらっ、大変!
こんな超中途半端なタイミングだけど、長く書きすぎちゃったみたい!(゚ο゚人))


では続きはまた(*・ω・)ノ



硯に恋に落ちるまで 〜How I met my Suzuri〜

2020-08-18 18:55:33 | 日記

硯………

す  ず  り

    とは…!!!


???(´・∀・`)エーット…



硯って……

硯って、アレ……?

え、もしかして小学校の習字の時間に使っていたアレのこと??


って思っているみなさん、こんにちは!
そしてはじめまして!

硯コレクターの恵美です(ノ◕ヮ◕)ノ*.ヤッホー

私は普段、書道講師をしたり、お手本を書いたり、テキストを作ったりしつつ、硯を収集して生きています。

硯とは、もちろんみなさんが想像している、アノ硯のことです。


これとか



こんな感じのものですよね。




習字セットに入っている、黒くて四角い石の物体!


わかる!私は察している!
みんな思っていたでしょう!
小学生時代、硯と文鎮さえなければ、どんなに習字セットが軽くなるかと……!
なんせ私も超そう思ってた!(ノ∀`)アハ

そんな重い石の物体を、なぜコレクションするようになったのか。
これには色々と、全然深くない話があるのです。

これから自己紹介をふまえつつ、その経緯を図々しくお話したいと思います!ついてきてね!(σ・ω・)σ

 



そもそも硯ってなんだと思いますか?

この話すごーく大事だから、ぜひノートを取りながら聞いてもらいたいんですけど、

硯とは……
墨を磨って墨汁をこしらえるための道具のことです。






……ちょっ、ちょっと待って!
そんなの知ってるわwwって思って読むのやめないで!汗

問題は、その使用方法でどれくらい使われているか、ということなんです。
思い出してみてください。
硯を使うとき、墨を磨ってこしらえる墨汁を注ぐ、どちらの使用方法が多かったですか?

これね、とても重要な話で、このコンピュータージャングルの時代、誤って教わっている場合が多いんです。なんせ、プロのはずのお習字教室の先生でさえ「硯に墨汁を入れる」と言うことがほとんどなのだから。みなさんも考えてみて!そう言われてみればそうだな(°o°)……って思いませんか?

何度もしつこく言いまくりますが、硯は墨汁を入れるもの……ではないんです。墨汁は皿でも鍋でも好きなものに入れればいいんです。小学校の書写の時間にマグカップに墨汁を入れても、全く問題ないんです。(ちなみに墨汁を入れる容器は「墨池」といいます)

硯はあくまでも墨をこしらえるもの。墨汁を入れるための器ではありませんし、よくよく考えてみると液体を入れる器にしては平面部分が広すぎてめっちゃこぼれやすいし、超使いにくくないですか?
もし硯が墨汁を入れるための容器なら、人類よもっと進歩しろ!(┛◉Д◉)┛彡┻━┻と言いたくなります。

さて、ここまでくれば、私がなぜ硯をコレクションしているのかわかってもらえると思います。
墨汁をただ入れる容器なら、別にそんなにいろんな種類を集める必要はないんです。たくさんはいらないんです。
墨汁をこしらえる道具だからこそ、色んな特徴や個性があって、ほしくなるのです。コレクションしたくなるのです!



私の出身大学は書道専門の大学ではありませんが、書道の授業を毎日受け、書道のゼミで、書道の教授とずっと一緒にいたので、在学中は毎日字を書いていました。

当時の一番の悩みは、墨汁をどうするか🤔ということ。

いつかまた別の機会にお話しますが、市販の墨汁と、硯でこしらえた墨汁には、超めちゃくちゃ大きい差があるのです。そして私は、市販の墨汁を使いたくなかった。

毎日大きな硯を持って通学するのは根性でどうにか乗り切るとして、問題は墨を磨る時間が足りないこと。

これもいつかの機会にお話しますが、墨を磨るのは、みなさんが思っているよりも時間はかかりません。
でもまぁ、時間がかからないと言っても一瞬で出来上がるものでもありません。
休み時間は20分。移動したり、飲み食いしたり、キャンパスライフを謳歌していたら、墨を磨る時間なんてあっと言う間になくなっちゃいます。だからってうっすーーーい墨で授業を受けるわけにもいかない…。


さて、どうしたもんかね…
困ったナー(*´・ω・)(´・ω・`)(・ω・`*)ナー




ところでこの当時、とある硯が市場に出回りはじめ、書道界をザワザワさせておりました。

その名も

✨ダイヤモンド硯✨

ダイヤモンドが表面に加工してあり、普通の硯よりもスーパー早く墨が磨れる、という硯です。

これ、話題になっていたんです。
話題のレベルとしてはアップルウォッチのザワザワと同じくらいです。


授業の墨をどうするか問題の解決策の選択肢が増えました。


     休み時間にひたすら磨る
     授業中先生の話を聞かずに磨る
(☞゚ヮ゚)☞ダイヤモンド硯を使う
     もう書くのをやめる

 キミだー!
   キミに決めたーーー!


さっそく言語学の時間をサボって、書道専門店に行き、ダイヤモンド硯をゲットして来ることに成功しました(=゚ω゚)ノ --==≡≡ 卍 シュッ!




(ちょっと見えにくいですが、このアミアミの面のところにダイヤモンドが入っていて、少しキラキラしています。)


その磨れる早さたるや、早いの早くないのなんのって、もう、はやいこと!
無事に授業前に濃い墨をこしらえることが可能になりました。


余談ですが、墨にもはやおり墨という、その名の通り早く磨れる墨がありまして、

ダイヤモンド硯
       ×
     はやおり墨

という、鬼に金棒…いやむしろ、金棒を持った鬼を持った状態で書道の授業に臨むこととなったのです。


さてここでめでたしめでたしになれば良かったのですが、この話にはめでたしになれなかった結末があります。


私には、親の次にずっと長く一緒にいる、長年お世話になっている書道の師がいます。

師は新しい物好きで、コレクター精神もあり、このダイヤモンド硯については以前より


ドウナンダロウネー
   (*´・д・)(・д・`*)
         キニナルネー

とよく二人で話していたのです。

そんなわけで、さっそく私は買いたてホヤホヤの硯を先生に見せに行きました。


「先生見て見て!ダイヤモンド硯買ったんです!」

「ほほーーーぉぉぅ」


一緒に墨を磨りながら


「どうですかどうですか!?すっごく早く磨れるんです!」

「ほほーーーぉぉぅ」

ねっ!?ねっ!?
  (>▽<)  (´ι_` )ウーーン


すると出来上がった墨を見て、先生が一言。


「荒い墨になる。悪し」









…………(´゚д゚`)

あ……悪し……っ……!?






衝撃的な一言でした。



悪し。



「え、先生、どういうところが悪いんですか?」

「……自分で考えて比べて見ればわかる」


私の師は、必要最低限のことしか言わず、手とり足取り教えることはしない方なのです。
なので、このときもこれ以上は教えてくれませんでした。

しかし気になった私は、家で、当時持っていた硯、
・端渓
・羅紋
・雄勝
(石の種類の名前です)
で墨を磨り、その違いを比べてみました。

すると、
違ったんです。

今まで気にしたことがなかった微々たる差に気づいたのです。

この差については、すごく嫌な言い方をすると、素人にはわからないと思いますし、書道をやっている人でも墨をこしらえる習慣がない方にはわからないと思います。


硯によって、できあがる墨が違う。

なんともお恥ずかしい話ですが、私は墨をこしらえることにこだわっていたくせに、どんな墨をこしらえるかという本質的な部分に気づいていなかったのです。

さらに言うと、ダイヤモンド硯は筆に及ぼす影響も異なり、筆と硯という視点からも観察をするようになりました。


では、どんな硯だとどんな墨ができあがるのか。
そもそも硯にはどんな種類があるのか。
どのような硯が優れているのか。……

調べれば調べるほど、硯の世界は奥深く、そしてはるか昔から現代まで、細く長く繋がり続けるものだったのです。

この出来事がきっかけで、私は硯をコレクションしはじめました。
というか、コレクションするつもりはなかったのですが、勝手に増え続けてコレクションになってしまいました。

可愛い女の子になりたいと思っていたはずが、洋服やコスメを置く場所もないくらい、部屋は硯だらけです。トホホ・・・

硯はなかなか高価なもので、集めるのには時間がかかる上、真贋の保証がないものも多く、コレクションするには自分の目と手を養わなくてはなりません。

たまに偽物を買ってしまったり、高い金額で騙されてしまったり、いただきものをしたり……悪戦苦闘しながら硯を触り続け、コレクション数が50を超えた現在、やっと誤った買い物をしないようになりました。それでもたまに、ウッカリ「これは違ったな……」というものを買ってしまうことがあります。まだまだ修行が足りません。あと収納場所も足りません。




さてさて以上が私がどのようにして硯に恋に落ちたのか、のお話でした。

みんなも硯が欲しくなったかな?(゚∀゚)

次回もしつこく硯の話をする予定だよ!墨を磨りながら待っててね!