今日、工房で仕上げたのは片口である。彫刻刀で点線を描いてみたら、面白いことに気がついた。直線を彫っているのに、曲線になってしまう。曲面を彫るとそうなるもんだと講師は語り、その証拠に、日本を掘っていくと、南半球のブラジルに到達するという話をした。地球が傾いているからかなあ~と、私が訊くと、違うそうだ。球体だから、一番深くて、遠いところをめざすんだと断言する。フ~ン。それで、緯度は無視して、南半球へ行っちまうのかと、半ば信じて、半ば不信な私。
約束どおり、12時ごろ訪ねてきた若い友人は、講師に、城野のご指導、ヨロシクお願いしますと丁重に頭を下げた。エーッ、そういう間柄?!と笑う講師。「ちゃぶだい」でお昼を食べてから、歩きまわった下高井戸の町は楽しかった。私が結婚してから、10年間も住んだ懐かしい町だ。それでも、千歳船橋へ引っ越してからの歳月のほうがずっと、ずっと長い。ほとんどの店がガラリ変貌していたけれど、昔ながらの魚屋や八百屋に寄って、買い物した。自慢したいほど、安かった。
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ドライフラワーを赤~白へと
グラデーションに並べたリース