伊兼源太郎『ブラックリスト』とは、警視庁の内部を取り締まるための監察ファイルを表しています。
刑罰の軽さに忸怩たる思いをもち、悪人達に密かに私的刑罰を行う〝互助会〟な る存在に迫るお話
一応、解決するも(もっと上層部に指揮官がいるのでは?)と佐良警部補の疑問は、ラストの一言で指揮官が誰かわかる仕掛けです
いやー、逢坂剛『百舌の叫ぶ夜』は、面白かったです。
流石、3年半掛けて書いただけ有りますね
公安、警察と暴力団(バックの政治家は登場せず)を巡る戦いですが、初めからルール破りのやりたい放題の暴力団に比べて、ルールと組織の縛りの多い刑事の方がタフでないと、やってられないのですわ。
人物設定も面白いです。
最後に、刑事が悪者を殺すことに正当理由があり、無理な悪者は殺し屋にさせているのは、都合が良過ぎるけどね
逢坂さん、書くうちに刑事さんの苦労やストレスが気の毒で、ついこうした結末としたのかな