吉田ナゴヤ堂本舗・店主の日記

まぬけTシャツ一本勝負!「吉田ナゴヤ堂本舗」店主がTシャツを作る! 売る! 売れない!

船橋で危険な愛に触れる

2009-09-29 21:30:06 | 日記
さあ! いよいよシルバーウィークのことを・・・って、もうあれ10日ほども前のことなんですね。

ともかく、あのワンダー72「七日間戦争part2」が始まった日、ワタクシは搬入を終えると、友人の高倉仮面、「たい」くんと3人で出かけたのでした。

行き先は「船橋」。

いや、特に大きな目標があったわけではありません。

ただ「東京湾1周」の時にいつも電車から船橋のオートレース場やIKEAさんのあたりを眺めてまして、


「そういえば、あの辺もあんまり歩かないね」


なんて言っていたのです。

大ネタの散歩が続いたあたりで、箸休め的にぶらっと行ってみようってことで、今回登板。

JR総武線の船橋駅から、オートレース場などのあるJR京葉線の南船橋駅方面へ歩き出します。



あまり馴染みのない街だったのですが、程よいレトロ感と、若干のいかがわしさを含んだ賑やかさが何となく心地よくて好感。

例えば、この

001lion.jpg

シャッターに描かれた「明らかに何かが足りない感満点のライオン」なんてのは逸品でした。

「ゲームフジ」船橋店には、「アフターバーナー」や「ソルバルウ」など、一部マニアだけにわかるゲームがあって、しかも¥50!

特に「アフターバーナー(無印)」というのは、スケジュールの都合から「ゲームバランスの調整が十分行われていなかった上、スロットルレバーがない状態でプロトタイプとして出荷された(Wikipediaより)」ものだそうで、高倉仮面曰く、


高「アフターバーナーなのにアフターバーナーが出ないアフターバーナーなんだよ!」


とのこと。マニアの方のみ、頷いてください。



前日、地図を見ていますと、この辺りにはやたら神社が多いようでしたので、南船橋を目指しつつそれらを巡るという方針で臨んだのですが、それにしてもいちいち鳥居がおもしろかったのです。

順に写真をお見せしますが、まずは船橋道祖神社の鳥居。

004douso-jinja.jpg

そして、それをくぐって左を向きますと、

005mitsumine-jinja.jpg

小さくてかわいい「三峰神社」の鳥居が。

これはかなり小さくて、「三峰神社」の看板は、ワタクシでもその気になれば取り外せる低さでした。

さらに通りを行くと「船橋東照宮」って案内がありまして、住宅地に囲まれた路地の奥に、

006toushougu1.jpg

こんな鳥居が。松の木がなんともいい感じですね!

この船橋東照宮は、日本一小さな東照宮なんだそうです。

中に入りますと、

007toushougu-goteninari.jpg

左が東照宮、右は御殿稲荷神社、白と赤の鳥居が今度は横並びでの2ショット!


ワ「うわー、カッコいい!」


ワタクシは興奮気味に写真を撮りますが、あとの2人は何だかしらけムード。

ブチ切れたワタクシは、そう言えば前にも天空橋の突然鳥居をわざわざ見に行ったりと、実は以前からその傾向があったようでもあるのですが、この瞬間から正式に「鳥居ファン」を主張することになります。

別に神社の歴史とか宗教的意義とか、そういうことはどうでもよくて、ただ「鳥居、カッコいい!」って叫んで写真撮るだけの活動です。

今後の散歩でも、この件しばらく登場することになりますので、ご了承くださいね。

他にも、御蔵稲荷の真っ赤な鳥居とか

009mikurainari.jpg

ビルの谷間の厳島神社の鳥居とか

010itsukushima.jpg

変り種としては、後で訪れるららぽーとTOKYO BAY伏見稲荷とか、実に鳥居が豊富な街でした。

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しかし・・・船橋大神宮にはなぜか行かずに通過・・・。アカンやん。



さあ、モチロン鳥居だけではありませんで、街道沿いの街として古くから栄えただけに、古い建物などもかなり残っているようです。

008tsuruya-ito.jpg

こちらの「つるや伊藤」さんは、安政元年(1854)創業の染色・織物のお店。

ぜひ見てみたかったんですが、この日は残念ながらお休みでした・・・。

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こちらは本町通り沿いのお菓子屋さん「ひろせ直船堂」さん。

012hirose2.jpg

店内にあった看板がステキすぎです!

みんなでおはぎを買って食べました。

ワタクシはこしあん、あとの2人は粒あん。しっかり甘くておいしい!



ららぽーと方面へ歩いて行きますと、今回絶対通りたかった、

013bashibashi.jpg

「船橋橋」です!

いや、橋の写真も撮ったのですが・・・どうもこう、イマイチたいした写真が撮れませんで・・・。

しかも、橋をよーく見ますと、名前はどうも「ふなばしはし」というのが正しいようでした。マジで!?

さらに「新船橋」という橋を渡っていますと、近くに姿のいい「浜町橋」という橋が見えました。

014hamamachi.jpg

ワ「これ、アレだよ。もしも、おれに彼女ができて、結婚したいなと思ったら、デートでここに来るね。

   で、この橋の上で『ちょっとここで待ってて。コレでも読んで』って言って『初歩の手旗信号』って本を渡すんだ」

高・た「?」

ワ「で、おれが浜町橋から『け』『っ』『こ』『ん』『し』『て』って、手旗で・・・」

高・た「アホか!」

ワ「アホじゃねえよ! こんなロマンチックなプロポーズねえって!」


京葉道路をくぐって、船橋港のゾーンへ。

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港には、海老川水門があったり、親水公園があったりして、なかなか和めますよ。

トイレを借りてメシを食うという、最低限って言うか、最低って言うか、そういう内容で船橋ららぽーとをほぼ通過しまして、とうとう今回の目玉!

016ikea1.jpg

こちらが「IKEA」さんでございます!

いやぁ、アレでしょ? 流行ってるんでしょ? 

全然知らないけど。ただ「普段やらないことをする」ってだけで来ちゃいましたけど。

まぁ、結婚を控えた「たい」くんはともかく、ワタクシや高倉仮面には、何の用事もなさそうなこのお店を遊んでやろうというのが趣旨だったのですが、これはエライことになりました。


ワ「ふん、こんなオシャレな椅子なんか、これ見よがしに並べおって。こんなのどうせ高いんだろ? ・・・え、意外とお安いのね・・・。

    いやでも、ただの椅子じゃん。別に死ぬほど座り心地がいいってわけでも・・・



      ああっ!! 死ぬぅー! 座り心地よくて死ぬぅー!

              身体が沈んで、椅子から出られーん!!」


必死で椅子の中で足をバタバタさせて、しばらくしてからようやく椅子を這い出して見ますと、あとの2人がベッドに寝転がってわめいていました。


た「靴のままで寝転べるんですよ! 楽だー! 死ぬー!」

高「吉田くん! これはダメだ! もう立てないぞ!」


それから後は、もうメチャクチャでした。

次々に椅子やベッドに転がり込んでは「死ぬ死ぬ」とわめき続けます。

あっと言う間に頭がバカになってしまいました。



アレですよ。

ワタクシなんてのは、もう、モテないのが高じて、人間らしい温もりとか家族の愛情に包まれて、なんてフレーズを聞くと、条件反射的に


「ケッ」


という言葉が出てしまうようなささくれ立った人間なのです。

「あんなもん、いらんわい」と心に決めている人なのです。

しかし、悲しいかなワタクシも動物なのですね。

椅子だのベッドだのというのは、本当に全身を受け止めてくれるじゃないですか。

背中から抱きしめて、包み込んでくれるじゃないですか。

好きなだけ甘えなさいって、受け入れてくれるじゃないですか。

椅子に座り、ベッドに寝転がった瞬間、ささくれ立っているはずのワタクシの心の、本能の部分が疼いたのをワタクシは感じました。

その瞬間「負けた」と思うしかなかったのです。

みなさん! 「IKEA」さんには「愛」があったのでした!

ワタクシなんか二度と手に入らないと思っていた「愛」が、です。



しかし! これは非常に危険な「愛」だとも言えるのですよ!

次々に椅子に座り、ベッドに寝転びながら、ワタクシ達はどこかで


「こんなことは、いつまでも続かない。これは、かりそめの愛だ」


と思ってるわけです。

そりゃそうだ。いくら何でも椅子やベッドを買うのかって言うと、そんなことはないわけですから。

やはり、依然として、これは手に入らない快楽なわけです。

しかし、手に入らない快楽がそこにある、ということを、ワタクシ達は知ってしまったのです。

3人とも、少しでも長いこと、そして多くの椅子やベッドから愛を受けたいと必死になってしまいました。

今やすっかりボケボケになってしまった頭で、アホのように、


「ダメだー。この愛は、人間をダメにするぞー」


などとお互いに言い合うワタクシ達です。

でも、誰も椅子を立とうとしないのでした・・・。

「IKEA」さんを出ると、外はもう真っ暗。

その後の散歩なんか、どうでもよくなっちゃってました。


「いやぁ、危険な施設だった・・・」


てんでに口にしつつ、ワタクシ達はJR南船橋の駅へと歩いていったのでした・・・。


<完>

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
日本一小さいと、言われる・・・ (伊藤吉之助)
2010-03-02 21:19:54
つるや伊藤の5代目です。「日本一´小さい´と、言われている東照宮」ですが、私どもでは【権現様】と呼んでいます。少子高齢化とやらで子どもたちが遊ぶ姿が見えませんが、かつては連日大勢の子どもたちでごった返していました。べいゴマ、ビー玉、メンコでさしずめ「賭場」のような場所。なにしろ、ベイゴマで自転車を買った悪ガキがいたくらいですから。それも今は昔の話・・・・ですね。また、お越しください。
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ご訪問、ありがとうございます! (吉田ナゴヤ)
2010-03-06 21:02:51
なんと「つるや伊藤」さんのご主人さま!
わざわざお越しいただきまして、ありがとうございます!
これまであまりご縁がなく、よく知らなかった船橋という土地でしたが、いい風情のある街で、楽しい散歩になりました。
お邪魔しました。

確かに最近は、こういうところで遊ぶ子供達は少なくなっていますが、「権現様」の佇まいはかつてそういう人気の場所だったことを伺わせてくれますね。
ぜひ次回はお店にもお邪魔させていただきたいと思います!
その時はよろしくお願いします!
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