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なぜ旅に出るのか、その7

山田洋次監督「男はつらいよ」の話でした。

1作を見直して、妹を持つ兄として普遍的な物語を感じました。


ですが普通と異なる部分もあります。


この第一作からおよそ20年ぶりに、寅さんは、おいちゃんおばちゃん、妹のところに毎年長期滞在するようになります。

ここが故郷になります。

本来、普通の人にとっては日常のはずの葛飾柴又が、寅さんにとっては非日常なのです。

彼にとっては旅が日常なので。


そしてこれも少し分かるところがあるのです。

それは、年に1回は作りたくなる演劇です。


常に違うことを毎日していたいのですが、演劇を作る時だけは長期に渡ってその作品のことを考え、ある種のルーティン、勉強稽古勉強稽古という形に入ります。


本当に私にとって旅が日常であるなら,演劇は非日常であり、普通の人にとっての日常というか故郷・・・、になるのかな、と。

作らずにはおれない、帰らずにはいられない、そういう場所が稽古場なんでしょうねえ。


と、いうことで「なぜ旅に出るのか」というに対する答え。

「旅が日常だから」というエッセイを、これで終わりにしたい、と思います。


次回から多分、今までの旅の日誌を振り返っていきたい,と思っています。


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