朝とは言っても早朝ウオーキングが終わった時間帯でモーニング作成中、
マンションの下をふと見降ろすと、草色のチョッキユニホームと運動帽子をかぶった定年をとっくに過ぎた風情のオジサンが交差点に立っている。
子供たちが学校に行く時間帯に当番制か、またはボランティアで交通立証をしていると見た。
コーヒーを沸かしながら、そのオジサンを何気なく見ていたらそのオジサン、
どっか 変・・・・・ ・・・・・・・
目の前の横断歩道前を通り抜ける車やバイクに向かって、帽子を取り頭を下げているのだ。
まぁ、ここは田舎のちょっとだけ小都会で、通り過ぎる車もあまりないとは思うが
それでも、じっと15度姿勢で頭を下げるのだ。
何でじゃ? 何で目の前の通行車両に頭を?
それで、じっと見てたら、
横断歩道を渡ってくる人々に出迎えでもするように二歩、三歩と進み 帽子を取り頭を下げる
多分、声かけをしているのだろうか、「おはようござます、朝から御苦労さまです」くらいの声かけ時間を感じる。
挨拶をされた人も自転車もバイクも車も速度がゆっくりになって、返事を返しているような
無返事の人も多分にいるのだろうが、笑顔で会話しているサラリーマン兄ちゃん風とか、おばさん風とかもいる。
そして子供たちがやってきて、オジサンとお互いに帽子を取り挨拶を交わし、話をして信号を待ち、
オジサンはメモを取り始める。
通り過ぎる子供たちの名前を書いているのか、もしくは、通過する子供の数を記入しているのか
そんな感じに見える。何しろ11階から眺めているので、雰囲気でわかるだけで、正確ではないが。
向かい側にも立証のオジサンは居るけどそのオジサンは8時7分前にはさっさと引き上げて行ったけど
その風変わりなオジサンは8時10分まで子供が居なくなるまで、立っていた。
こうして見ている私たちは 感動していた。
だって、あの挨拶は、感謝の気持ちを持って挨拶しているに違いない。
それをこうして、毎日行えると言う事は、
自分も社会と繋がっている事に感謝するという気持ちを持つ優しい人に違いない。
だから、挨拶を返してくれる人も、返さない人でも心の中は温かくなっているだろう。
そんな人になれるには、このオジサンと同じ年齢を取るまでかかるのだろうか。
こんな気持ちが湧いてきて、ただただ、二人で感動した。