尾島清次「裏表っていうのは、やっぱりあるんじゃないですか? 悪いから悪いって、なんでもかんでも、あばけばいいってもんじゃないんじゃないんですか?」
吉岡晋太郎「そんなことで、どうする? お前が一生かかってあばいたって、まだ裏はあるんだ。はじめから、世の中こんなもんだ、と決めてどうするんだ?」「汚いことは汚いことだ。悪事は悪事だ。それを曖昧にして、結局はうまく立ち回った奴が勝ちというような事が多すぎる」
ーー「男たちの旅路」(山田太一・作、里山社・刊)第Ⅳ部第2話「影の領域」から
〈9月17日追記〉尾島清次は清水健太郎、吉岡晋太郎は鶴田浩二が演じました。YouTubeを視聴すると吉岡と鶴田をないまぜにしたオマージュがコメント欄に綴られています。
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