勇気を持って明るく「生きる」! -B型肝炎ウィルスキャリアの肝臓がん闘病記

  「あと半年、生きているかどうかわかりませんよ!」と医師に宣告され、がん(癌)を克服し「生きる」ことを考える。

B型肝炎訴訟 原告・被害者を切捨てるな!

2010年07月29日 08時08分09秒 | 明るく生きる
 2010年7月28日午後3時から、札幌地方裁判所で、B型肝炎訴訟の和解期日が開かれました。
 原告団は、前日に札幌地方裁判所に、和解協議に当たっての意見書を提出しました。
 意見書の中で、札幌地方裁判所の和解勧告から4ヶ月、国による和解協議入り表明から2ヶ月が経過しているにもかかわらず、被害者認定基準の一部しか示さず、除斥期間についての考え方や、賠償額については全く示していないことから、札幌地方裁判所の次回の和解期日である9月1日までに、和解案の全体像を示すよう求めています。
 また、加害者である国が、40年にわたる回しうちを行い、その後20年以上その被害を放置し続けてきたことから、多くの被害者が、母を亡くしており、母子感染ではないという最も強力な証明方法である母親の詳細な血液検査データが提出できない状態になっていることを指摘し、代わりの信頼性のある証拠を提出しているから、被害者と認めるよう求めています。
 また、国は、7月6日の札幌地方裁判所の和解期日において、「母子手帳が無くとも原告らが予防接種を受けたという代替立証は認める。しかし、予防接種台帳のような信頼性の高いものがないか。原告らが予防接種を行った時期のものは残っていないだろうが、調査はしていない。」などと、人ごとのような発言をしていました。
 原告団は、調査した限り、①原告らが打った時期の予防接種台帳が存在していなかったという調査結果と、② 厚生労働省の予防接種率の統計資料から考えると、資料が存在する昭和37年から63年までの間で、7歳になるまでの時期に1回も予防接種を受けていない人がいる確率は、どの時期でも1%未満であることを示した資料を提出しました。
 このことは、厚生労働省は、当然承知しているはずですが、被害者が一生懸命調査しても、なかなか重い腰を上げようとしません。
 今回の和解期日においても、台帳の存在については、「調査する方向で動いている」と言ってみたり、「昭和60年ころからなら残っているところもないわけではない。残ってないところの方が多いのではないかといわれても答えられない。いつ調査を終える予定なのかも言えない。」などという回答に終始しました。
加害者である国は、いったいいつ頃被害者に謝罪して償おうと考えているのかが全く見えません。そもそも、被害者に謝罪して償おうという気があるのかどうかも見えません。
裁判長は、和解期日の最後に、原告被告とも同席の上で、「国の和解案の全体像について、なるべく早期に示して頂きたい。」と、国に対し、和解協議を促進するよう求める所見を出しました。
国の不誠実な態度は、裁判所から見ても目に余るものであったといえます。
 国が、次回9月1日にどういう回答をするのかが注目されます。




B型肝炎訴訟・和解協議について(コメント)

                        全国B型肝炎訴訟原告団
                        全国B型肝炎訴訟弁護団

1 本日、札幌地方裁判所で、B型肝炎訴訟の第2回目の和解協議が行われた。本協議において、われわれは、前回の和解協議において被告国から示された見解に対する原告側の見解を示した。われわれの見解は、集団予防接種によりB型肝炎ウイルスに感染した原告ら被害者の切り捨てを許さないための要件を明らかにしたものである。
これに対して、被告国は、いずれの論点についても、検討をするという回答のみで、たとえば、母子健康手帳にかわる証明方法についてもなお検討中であるとして、検討結果も示されなかった。具体的な要件について、何一つ決めることができなかったものである。

2 さらに、今後の和解協議の進行についても、どのようなテンポ、スケジュールで進めるのかについても、被告国は明らかにしなかった。次回期日に何を明らかにするかも全く示さなかったのである。

3 これに対して、裁判所は、国側に、早期に全対案について出来る限り早期に示すように国に努力されたいと強く求めた。国は、政府に「裁判所の見解を政府に伝える」との回答をしたのみである。

4 われわれは、このような被告国の対応を厳しく批判するとともに、被告国には、裁判所の所見に従い、早期に、被害者を一人も切り捨てない内容での和解に関する全体像をしめすことを求めるものである。                                   

 以上

詳しくはこちらから
http://www.hbvq.info/

8月2日(月) B型肝炎訴訟を考える会に参加しませんか?

2010年07月26日 18時55分25秒 | 明るく生きる
みなさま

 暑い日が続きますが、お元気ですか?

 大学生協の諸先輩のみなさま方が嬉しい企画をたててくれました。

 お時間がありましたら、ご参加いただければ幸いです。


追伸

 B型肝炎訴訟は和解案が国から示されましたが、被害者、原告の切捨て、線引きで、原告から批判が高まっています。

 まだまだ、闘いは続きそうです。

 引き続きのご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。



 月1回の検査はありますが、元気に暮らしております。

 職場も東京インターカレッジコープと渋谷になり、通勤も随分と楽になりました。

 どうぞ、みなさまもお身体ご自愛ください。





以下、案内文




B型肝炎訴訟を一緒に考えませんか



2010年7月16日


暑中お見舞い申し上げます



猛暑にも負けずにお過ごしのことと存じます。東大生協OB会では、1年ぶりに懐かしいお顔に会うことができ、また元東大生協職員の田中義信さんが原告になっているB型肝炎訴訟の署名で、たくさんの方のご協力をいただき誠にありがとうございました。

その後田中さんは、この6月に横浜市立大生協から大学生協東京インターカレッジコープに移り、専務として元気に活躍しています。

B型肝炎訴訟については、厚生労働省との和解の議論が一部で始まっていますが、認定の方法などをめぐりまだ解決への道のりは長く厳しいようです。学校で強制的にさせられた集団予防接種によって、推定で140万人もが感染している可能性があるとのことです。50歳代から60歳代の私たちにとって、決して他人事ではありません。注射器の使いまわしによる感染の危険性は国際的には指摘されていましたが、当時の厚生省は必要な対策を講じませんでした。こうしてみるとB型肝炎訴訟は、田中さんたち原告の個人の問題でなく、私たち国民一人ひとりが正面から受け止めるべき課題でもあります。

そこで下記のような内容で一緒にB型肝炎訴訟について学習し、田中さんの支援を含めてどのようなことが私たちにできるのか意見交換したいと考えています。暑い中ですが、参加をよろしくお願いします。



日時  8月2日(月) 4時~5時 田中義信さんからB型肝炎訴訟についての報告

            5時~   場所を移して懇親

場所  元大学生協コープイン渋谷1階ロビー:渋谷区神宮前6-24-4

東京事業連合渋谷会館の横です。山手線沿線で、JR渋谷駅と原宿駅のほぼ中間で代々木公園の反対側にあります。神宮通り公園の原宿寄り



参加  どなたでも自由ですので、まわりに関心のある方がいましたらお誘いください。参加していただける方は、資料の関係もあり前日までに西村(ichiro429nishimura@msn.com   080-5038-3199)まで連絡を願います。



呼び掛け人  伊藤 光男

       桑田 富夫

       江尻 行広

       佐川 まこと

       西村 一郎

B型肝炎訴訟、被害者の切り捨ては人の道に外れた行いだ!

2010年07月17日 10時59分10秒 | 明るく生きる

B型肝炎訴訟の国からの和解案がようやく出ました。
しかし、それは被害者の切り捨て、命の線引きをするもので、和解できる代物ではありません。

以下、全国B型肝炎訴訟原告団、弁護団の見解を記載します。


2010年7月6日
B型肝炎訴訟・和解協議のおける国の見解について
               全国B型肝炎訴訟原告団
               全国B型肝炎訴訟弁護団

1 本日、札幌地方裁判所の和解協議において、被告国から協議に向けての見解が示された。
見解は集団予防接種によりB型肝炎ウイルスに感染したことの証明方法等に関して出されたが、認定基準・認定方法について不当に狭い要件を求めており、札幌地方裁判所の示した「救済範囲を巡る本件訴訟の各争点については、その救済範囲を広くとらえる方向で判断し」との指針に反する「被害者切り捨ての和解案」であると言わなければならない。
 すなわち、
⑴ 予防接種を受けたことの証明として、国は「母子手帳」の提出を必ずしも要件にしないとしたが、あくまで、それに代わる「予防接種を受けた証拠」を求めており、実質的に極めて困難な証明を求めるに等しいものである。そもそも、予防接種は、刑罰を科して国民に接種を義務付けたものであり、予防接種を受けていない国民は皆無に等しいのであって、予防接種を受けたことの立証を求めること自体が不当と言わなければならないのである。
⑵ また、母子感染否定の要件として、母親がすでに亡くなっている場合についても、母親の血液データ以外による代替立証を認めるとするが、年長のきょうだいの血液データによる当然のケースを限定的に認めているにすぎず、この点でも多くの被害者を切り捨てるものである。
⑶ さらに、国は、父子感染の問題及びB型肝炎ウイルスの遺伝子型(ジェノタイプ)の問題をあくまでも和解条件に持ち込むとして、父親の血液検査の提出、原告のウイルスの遺伝子型の提出を求めている。札幌地方裁判所は、すでに「原告らの父親の検査結果の提出は求めない、原告のウイルスの遺伝子型の提出は求めない」との所見を示しているのであるが、その裁判所の所見に反するものであり、到底容認できるものではない。

2 その他、病態・症状の証明のための資料の範囲についての問題に加え、今後の和解協議の進行についても、国は、原告らとの直接協議はしないとの態度を変えず、さらに、裁判所の和解期日についても、最終解決を目指した日程を入れることを拒んでいる。国には早期に被害者救済するとの姿勢がないと言わざるを得ない。

3 以上のとおり、本日提案された国の見解は、救済範囲を狭め、被害者に不当な証明負担を課すものであり、到底受け入れられないものである。
菅内閣が発足して1カ月が経過した。われわれは、菅首相の「最小不幸社会」を目指すとの意気込み、官僚に抵抗して薬害エイズ問題を解決に導いた政治姿勢に期待し、本日の見解を待った。しかし、その内容は上記のとおり被害者救済に程遠いものであった。われわれは、菅内閣に対して、本B型肝炎問題に対する姿勢を転換し、被害者を1人も切り捨てることなく、本件を全面解決するための和解の実現のため、最大限の努力をすることを、改めて求めるものである。



B型肝炎 母子手帳無しも救済

2010年07月05日 07時00分06秒 | 明るく生きる
B型肝炎 母子手帳無しも救済

(7月5日 4時11分 動画あり)


B型肝炎に感染したのは予防接種が原因だとして、患者らが国を訴えている裁判で、国は、母子手帳が無くても、予防接種を受けたことを証明できれば救済の対象とする方針を固めました。

この裁判は、B型肝炎の患者や遺族あわせて452人が「子どものときに受けた予防接種で、注射器を使い回されたのが感染の原因だ」と訴えて、国に賠償を求めて全国10か所の裁判所で起こしているもので、このうち札幌と福岡の裁判所では和解に向けた協議が始まっています。これまでの裁判で、国は、母子手帳によって予防接種を受けたことを証明するよう求めていますが、今後は、母子手帳が無くてもほかの方法で予防接種を受けたことを証明できれば救済の対象とする方針を固めました。また、母子感染ではないことを証明するのに必要としていた、母親の血液検査のデータが無い場合でも、ほかの証明方法があれば救済の対象とすることを検討しています。これについて、国は、6日に札幌地方裁判所で開かれる和解協議の中で原告側に説明して、それぞれの証明方法などについてさらに協議を進めたいとしています。

NHKニュースより
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100705/k10015534671000.html



半歩前進かな?
明日の札幌地裁の和解協議を聞いてみないと何とも言えませんが・・・



みなさまにお願いです!

7月7日(水) はB型肝炎訴訟の宣伝行動です。
7月6日(火)は、札幌地裁での和解期日、この結果を受けて宣伝行動です。 12:30~ 厚生労働省前宣伝行動 13:30~14:00 官邸前抗議宣伝行動 15:30~16:30 マリオン前宣伝行動皆様のご参加をお待ちしております。


 私にとっては、昨年7月1日はB型肝炎からの癌再発が疑いがあり、抗がん剤治療の3クール目の入院が決まった日でした。そして、10日に入院、16日から抗ウイルス剤(核酸アナログ製剤)を飲み始めた。
 あれから、1年が経ちます。
 5年、10年と生きるより、その日その日を大事に、目的を持って生きることを考えています。


B型肝炎・アスベスト被害者は救済策注視 参院選

2010年06月21日 12時31分41秒 | 明るく生きる
2010年6月21日(月)

日本経済新聞(2010年6月21日朝刊)に、

B型肝炎 救済進まず

命かけ問う 国の責任

原告患者「国民と向き合って」


というタイトルで、記事が掲載されました。


B型肝炎・アスベスト被害者は救済策注視 参院選

 B型肝炎の患者やアスベスト(石綿)の被害者らは、参院選で候補者や各党が被害者救済をどう訴えるか注視している。国の責任を問う訴訟の原告らは「残された時間は少ない」と切実。だが国は和解に慎重姿勢を崩さず、菅直人首相も「国民の理解と協力を得たい」と述べるだけだ。国の果たすべき役割は何か。国政選挙を前に、患者らは命をかけて問いかけている。

 東京都中野区の団体職員、田中義信さん(51)が体に異変を感じたのは2008年秋。趣味のダイビングをしても疲れが取れなかったり、ほとんど飲んでいないのに酒臭さが残ったり……。09年1月の精密検査でB型肝炎感染に伴うがんの疑いが濃厚と診断された。

 思わぬ診断結果に戸惑い、「仕事の都合で入院は8月にしてほしい」と伝えると、医師に「8月だと生きているか分からない」と言われ、事態の深刻さに言葉を失った。

 野球ボール大のがんを切り取ったが、手術は1度で終わらず、検査も含めて1年間で3カ月近く入院。「生存率は5年で50%」との医師の言葉が重くのしかかる。

 幼いころに当然のように受けていた集団予防接種しか感染源は見あたらない。国と争うことに戸惑いはあったものの、「同じことが起きないよう、自分の命を役に立てたい」とB型肝炎訴訟に加わった。

 全国で救済を求める患者は約450人。提訴後に亡くなった人もおり、原告側は早期解決を求めるが、国は慎重姿勢。感染が集団予防接種によるものか、他の原因かの特定が困難なため、救済基準次第で、対象が数十万人、国庫負担も兆円単位となりうるからだ。

 参院選でも国の財政立て直しは大きなテーマ。厚生労働省の担当者は「B型肝炎問題を解決しようという姿勢は原告と同じ」としつつも「国の財布は税金。合理的な基準でなければ、国民の納得が得られない」と話す。

 7月には札幌地裁で和解協議が開かれるが、一挙に解決に向かうかは現段階では不透明。田中さんは提訴を通じ、国のあり方を改めて問い直すようになった。「06年にもB型肝炎訴訟で国は敗訴したのに放置し続けている。裁判中にも人は亡くなっているというのに」。参院選は国民生活に向き合い、患者の願いに応える施策を打ち出す政党に投票するつもりだ。