想いを馳せる

2022-05-11 11:38:14 | 言語


オークランドは本日も凄く良い天気ですね

(↓5月11日 13時頃撮影)


昨日蛹から出てきた蝶が、今朝無事に飛び立っていきました。(お陰様でさらに喜ばしい朝です)




本日は出かける予定もないので、先日図書館で借りてきたこちらの本↓を
念を入れて読みたいと思います。



翻訳版は「宇宙を支配する6つの数」というタイトルで紹介されていて、

アマゾンの作品紹介には以下のようにあります。

人類は古代より宇宙を理解するための研究を積み重ね、そしてついに宇宙を支配する6つの数にたどり着いた。その6つの数とは、物質間の相互作用の強さを表す「N」、原子の組み立てをつかさどる「ε」、宇宙崩壊の鍵を握る「Ω」、1998年に発見され大反響を呼んだ反重力「λ」、宇宙の構造を決める「Q」、そして我々の世界の次元を決定する「D」である。宇宙物理学は我々の存在がこの6つの数の微妙なバランスの上に成り立っていることを明らかにした。もし、これら6つの数が現在の値と微妙にずれていたら、我々の存在はない。
「偶然の一致か、神の意志か、それとも多宇宙か」
6つの数の存在、そして、そのバランスはどのようにして実現されたのか。我々の世界の存在の根底にあるものとは何か。6つの数の関連はいまだ解明されていない。


以前は読みたい本があるとアマゾンですぐに購入していたのですが、
「そうか、英語で出版されているなら現地の図書館で借りられるではないか」と気がついて
(やっと最近気が付きました)
オークランドライブラリーのサイトで検索をしたところ、違う地域の図書館に置いてあるとのこと。
リクエストをすると数日で近所の図書館に送ってくださいました。
有り難いサービスです

英語で読むと、やはり日本語で読むよりも時間がかかってしまうのですが、
英語で読むと意外に意味が分かりやすい面もあるなと感じます。
日本語よりも構造がくっきりとしているからでしょうか。



宇宙は魅力的だなと思うのですが、宇宙飛行士にならない限り実際に体験することはできないですよね。(観測は
多少できるけど)宇宙飛行士でも、遠くて月までしか行っていないし。

ハイデガーさんが言うには

「経験をつんだ人は、物事をこうであると知っているが、なぜそうであるかということを知らない」

のだそうですが、

なかなか経験できない宇宙に想いを馳せるのは、面白いですね


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セオリーの機能

2022-05-09 13:59:08 | 言語


オークランドは今日ちょっと雲がでましたが、
昨日までの数日間、本当に気持ちの良い天気でしたね

(5月7日午後17時過ぎのオークランド↓)


(5月6日にモナークバタフライの幼虫の1匹が蛹になりました


(そして本日のブラウンズベイ、ちょっと用事があってひとっ走りいって参りました)




先日の、理論(セオリー)が研究エビデンスと実践の架け橋になるというお話しですが、


例えば、第二言語の取得で、スピーキングの「了解度」を上げるにはどうすればよいか?というテーマをあげると

発話されたプロダクツに注目をする研究者もいれば、

了解度は聞き手に左右されるところも多い、といったようなところに注目をする研究者もいるわけで・・・。

発音で注視する場所がズレていると了解度に影響するという理論を採用すれば、
母音の長さや破裂音など、ポイントとなる発音の訓練を実践しよう、となるかもしれませんし

人間関係など非言語的な要因が了解度に影響を及ぼすという理論を採用すれば
精神状態や環境の整え方を提案するかもしれません。

取り組むテーマを決めて、どのような哲学的観点でリサーチをするのかを考えると、
自分がどのように現実を捉えているのかが見えてきて
色々な理論に触れると、
自分の視点がニュートラルになってくる、といった感じでしょうか。

フレームに入れる抽象度や場によっても現象は違ってくるし、
理論も発展していくし、
でも自分自身のことを知るきっかけになるという理論の機能は変化しないので、
そこが注視すべきポイントなのかも (と、個人的には思ったり)

自分はこんなふうに世界を読み取っている、

そのフィルターでこんな感情が生まれて・・・

こんな行動に繋がっていたんだ・・・みたいな。

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にじの音

2022-05-02 07:45:02 | 言語


昨日散歩に出かけた際、空に綺麗な「にじ」が架かっていました。



にじは漢字で虹と書きますが、

この文字(シンボル)には「竜になる大蛇が大空を貫く時に作られるものが「にじ」である」という古代中国の思想が込められているようです。

和語である「にじ」の語源は諸説あるようですが、

====
『万葉集』では、虹は『ヌジ』、平安時代初期の説話集『日本霊異記』では『ニジ』とあり、池や沼にいる主(ぬし)の語源と一緒という説がある
====

のだそうです。(にこにこニュース


日本では漢字が入ってくる前に「にじ」という音(変化しているでしょうが)で、空に架かる数色のアーチを呼んでいたわけですが、万葉集が書かれた頃には要するに既に漢字が入ってきていたので、意味も多少変化していたかもしれませんね。

漢字が入ってくる前に日本にいた人たちは、「にじ」という音にどんな意味を持たせていたのでしょうか。

現在の私たちは「虹」というと、

===
大気中に浮遊する水滴の中を光が通過する際に、分散することで特徴的な模様が見られる大気光学現象
===
だな、と思うわけです。

日本では虹は7色というイメージがありますが、5色や6色というイメージが定着している国もあるそうです。

まあ、多く色が確認できる時もあれば、そうでない時もあるように思いますが。


そして、英語のRainbow という単語の語源は「Rain(雨)+Bow(弓=曲がったりアーチ状になっているもの)らしいです。

聖書では「虹」が神との契約の象徴となっていたり、

虹を見たときの感じ方もそれぞれでしょうね。


でも、古代のように虹に対して畏怖を感じることはないですし、ただシンプルに「美しいものをみたな」と
喜びを感じるのです 散歩中にいいもの見せて頂いて、ありがとうございます

ニュージーランドの冬には、虹が頻繁にみられるので、
雨の日が増えても、そんな楽しみもありますよね。

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バイアスを探せ

2022-04-29 11:47:17 | 言語


わたくし毎年モナークバタフライの幼虫をお家の中で飼っておりまして、

成長記録 (何日間で脱皮をしたかとか、蛹になったとか、蛹から蝶になったとか) をつけようかなと思うのですが、
その度にモナークバタフライの幼虫の成長に関わる要因は何だろう?と悩み、結局記録はとらずに今まできております

日にちと、室内外の気温と湿度と、あと日の当たり具合とか、餌の量とか?
でも卵から孵った日は正確には分からないし、どの幼虫がどれだけ餌を食べたとかも正確には分からない、
とか思うと、「まあいっか、自然と育ってくれますから」となってしまいます(笑)

モナークバタフライの幼虫が食べる「スワンプラント」という植物は、Milkweed (ミルクウィード) といって
葉や茎を折ったり切ったりすると、ミルク色の汁が出てきます。

そしてモナークの幼虫が食べる葉っぱに含まれるこの汁の量がconfounding (交換因子)になっているかもしれません。(分かりませんが)

Confounding (交絡)はWkikiでは以下のように説明されています

「統計モデルの中の従属変数と独立変数の両方に(肯定的または否定的に)相関する外部変数が存在すること。そのような外部変数を交絡変数(confounding variable)、交絡因子(confounding factor、confounder)、潜伏変数(lurking variable)などと呼ぶ。」


汁の量に成長が左右されるのであれば、葉っぱに含まれる汁の量にバラツキがあった場合、同じ量の葉っぱを摂取したからといって、同じだけ幼虫が成長するわけではないわけです。(ちょっと強引ですが「汁の量」を外部変数ということに)

さらに、さらに、幼虫それぞれにも汁の栄養素を体内に取り入れる能力に違いがあるかもしれない、とかですね(笑)

いや、生き物の観察は難しい! ざっくりデータをとればシンプルにパターンが見えてくるのかもしれませんが。


関連して(内容のレベルは全く違いますが)、
友人が関わっているジャーナルで、音源の位置を特定するのに視覚情報が Confounding (交換因子)になっている可能性があるという内容が含まれるものがあるのでリンクを貼っております→Localisation of Sound - A New Zealand Revelation

音に関連する活動が視覚情報で特定された位置に音がローカライズされる傾向があるように見えた。脳の可塑性と、ローカリゼーションの手がかりを解釈するプロセスを変更可能にする必要があるという要件を考えると、本能的なプロセスが応答を再調整したということである。短時間に聴覚をローカリゼーションの手がかりに再調整するのは比較的簡単かもしれず、ローカリゼーションの精度を維持するには、視覚的(またはその他の)フィードバックによる定期的な強化が必要であると推測される。

えっと、要は、脳は錯覚を起こすから、音源の位置を正確に特定するには、
常に色々な情報を確認して定期的にアップデートする必要がある、ということでしょうか。

でもこう考えると、人間の脳は柔軟で、その分無意識のバイアスが掛かってしまうので、
色々な角度から物事を捉えて、バランスを取りながら歩む必要があるよなぁと改めて思ったりするのです。

今日も1匹、大きくて綺麗な蝶が蛹からでてきました


明日は天気が良さそうなので、元気に飛び立っていくことでしょう

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全てはコンシエンスに向かう

2022-04-26 13:33:11 | 言語


「21世紀の科学は良心に向かう」

こちらは東京理科大学125周年記念のコンセプトらしいです。

アンシンメトリー(非対称、不均衡)のことを調べていた際に、このような素晴らしい記事に出会いました

科学(Science),良心(Conscience), 責任(Responsibility)

 


何かしらを「知りたい」という思いには、対象に関心を持ち、理解して受け入れたいという意識が働いているし、

何かを知ろうとすると自ずと自分も見えてきますし、

さらに誠実に応答する責任を果たすことによって、成熟したものが出来上がってくるっていう感じですかねぇ。

科学も良心へ向かっているし、その他諸々も良心へ向かっているし、

それが宇宙の意思というか、自然な流れなのかなと。


以前(部分的に)読んだ、アントニオ・ダマシオさんの

"The Feeling of What Happens. Body and Emotion in the Making of Consciousness" という本に
(日本語に翻訳されていて「意識と自己」というタイトルで紹介されています)

意識と良心について次のような記述がありました。

If there is no mind, there is no consciousness. Consciousness is a particular state of mind, enriched by a sense of the particular organism in which a mind is operating, and the state of mind includes the knowledge to the effect that the said existence is situated, that there are objects and events surrounding it. Consciousness is a state of mind with a self process added to it.

Conscience, a complex function that does require consciousness but goes well beyond it and pertains to moral responsibility.

=直訳に近い形で訳すとこんな感じでしょうか=
心(マインド)がなければ意識は存在しない。
意識とは特有な心の状態であり、心が働いている生命体の感覚によって豊かになる。
そして心の状態は、その存在が位置付けられているという効果、
心を取り巻く物体や出来事があるという効果に対する知識を含む。
意識とは、自己プロセスが追加された心の状態である。

良心とは、意識を必要とするがそれをはるかに超えて道徳的責任に関係する複雑な機能である。


ちょっと分かりにくいですが、意識は「自分」を主体とした感覚による感じ方に物事の捉え方が加わった心の状態で、

良心はさらに高度な、自分に有利な判断を置いておいて道徳に沿った行いができる機能ということでしょうか。

常にその状態でいられることが、理想ですよね・・・・・・


今日はAUTのシティーキャンパス内にある
図書館で半日過ごしました。


どっしり落ち着いた雰囲気に囲まれて


たまにはいいですよね、こういうのも



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