原題:CAPITALISM: A LOVE STORY
公開:2010/01/09
製作国:アメリカ
上映時間:127分
監督:マイケル・ムーア
出演:マイケル・ムーア
こんな世界に誰がした!?
Story: 2008年9月15日、リーマン・ブラザーズの経営破綻は大規模な金融危機を引き起こし、世界経済は100年に一度と言われる同時大不況に陥った。アメリカでは住宅市場の大暴落と企業や銀行の倒産で、自宅や職を失う人々が続出。本作を撮影中だったムーア監督は、$マークのついた大袋を手にウォール街へと突入して行く。(シネマトゥディより)
キャピタリズム(資本主義)支配下の経済問題に迫るドキュメンタリー。
デビュー作『ロジャー&ミー』で元GM(ゼネラル・モーターズ)会長に突撃取材をした監督、その20年後にはGMが破綻・・・。まさか20年前にはこんなことは予想もしてなかったでしょうね。
といいつつも、監督の作品は『シッコ』しか観てないので偉そうなことは言えないワタクシ。過激な取材のイメージがある監督ですが、思ってたよりもおとなしかったような気がしますね。『シッコ』で見た迫力があまり見られなかったかなぁ。
とは言え、ウォール街へ$マークの付いた袋を持って行って金返せっとしてみたり、市民逮捕だと大企業に行ってみたり、挙げ句には立ち入り禁止テープで企業の建物の周りをグルグルしたりとユーモアたっぷりな行動は最高でしたわ。全編でちらちら入る
挿入歌も苦笑いしてしまうような楽曲が流れてて選曲がうまい。
日本にいてはわからないような事実もあって驚きます。大企業が勝手に従業員に保険をかけて保険金をがっぽり稼いでるのはほんとショックでした。しかも、亡くなった人の家族側にはお金は支払われないなんて・・・。よく知る大企業だったりするからさらに驚きです。
意外にもパイロットの収入が低かったりしたのもビックリ。最後に今のアメリカはこんな感じで映された画像みてたら泣けてきましたよ~。日本もひどいけどまだマシ?とさえ思ってしまいます。
金持ちにしか金は入らない仕組みになってるんだね・・・
とにかくあまりにもアメリカの大企業のいやらしさには言葉がありませんでした。
あの神父さんたちでさえビックリ発言もあるし。
アメリカの現状を知る点では大変勉強にはなったんですが、驚きも多かったですね。突然会社を解雇され、会社側との交渉を続けて頑張ってる人たち、それを応援する人たちの姿はとても印象的でした。
ラスト、監督の“私ひとりではもう無理だ”には今の本音がうかがえます。社会を変えるにはそう簡単にはいかないもんですしね。じゃあマイケル・ムーア監督のクローンを増産すれば・・・。←そういうもんではないっ
※2010/01/09、TOHOシネマズにて
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