【CONVICTION】 2010年劇場未公開 アメリカ 107分
監督:トニー・ゴールドウィン
出演:ヒラリー・スワンク、サム・ロックウェル、ミニー・ドライヴァー、メリッサ・レオ、ピーター・ギャラガー、ジュリエット・ルイス
貧しい家に生まれ、どんな時でも寄り添って生きてきたベティ・アンと兄のケニーは、大人になった今でも仲の良い兄妹だった。だがある日、突然ケニーが殺人容疑で逮捕されてしまう。終身刑を言い渡されたケニーの無実をただひとり信じるベティ・アンだったが、厳しい生活の中、弁護士費用を工面できるはずもなかった。何としてでも兄を救いたい彼女は、すべてを投げうって弁護士資格を取る決意をする。それは、想像を絶する戦いの始まりだった...
終身刑となった兄の無実を証明するために弁護士になった女性の実話を『マネーボール』のスタッフが映画化した、日本では未公開作品です。弁護士となった妹のベティ・アンにヒラリー・スワンク、兄のケニーにサム・ロックウェル。2010年ボストン映画祭最優秀作品賞受賞をはじめ、最優秀男優賞(サム・ロックウェル)、助演女優賞(ジュリエット・ルイス)など多数受賞した作品。
【TSUTAYA独占】のレンタルですが大当たりでした!
劇場未公開なのが本当にもったいないくらい良い作品でしたよ。ヒラリー・スワンク自らがプロデューサーを務め、何度かの困難のすえ9年の製作期間をかけて完成させたというもの。
無実を証明するまでに18年間。ケニーが逮捕された時、娘は赤ちゃんだったのが大人になってしまうという長い年月....。ただ兄を救うためにいろんなことを犠牲にしてきた。高校を卒業してなかったので卒業資格をとり、さらに弁護士にまでなった。この兄妹はあまり良いとはいえない環境で育ってきたようで、よけいに兄妹の絆が深かったのかもしれませんね。
ベティ・アンが弁護士になるまではあっさりめだったけれど、DNA鑑定を受けるための証拠さがしが多めに時間が取られてました。この頃は、DNA鑑定は始まったばかりようで証拠品の保管もかなりいい加減だったみたいですね。証拠集めは気が遠くなりそうなほどで、証拠品が見つかったからといって簡単に無実になるわけでもないところがつらい。権力というものは使う人によって善にも悪にもなってしまう所がこわいですね。
本当は無実だということはわかって観ているんだけど、ケニーは軽く前科もあるし気性が荒い性格なもんだから疑われてしまった...。とにかくサム・ロックウェルの演技がうまいので本当に無実かな?と思いながら観てしまうところもありました。
そしてヒラリー・スワンクもさすがという演技。弁護士になる前と後で雰囲気が全く違ってたし、彼女の演技にぐいぐい引き込まれていきました。
ラストは意外にあっさりなんですが、後からじわじわ感動がやってくる感じでとても見応えのある作品でした。最後にケニーとベティ・アンご本人の写真が出てきます。
アメリカでは州によって法律も違うから、死刑のある州だったらすでにケニーは死んでたわけで...死刑制度についても考えさせられる所もありました。
★★★★.3
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