「サイレント・トーキョー」

2020/12/04公開 日本 99分
監督：波多野貴文
出演：佐藤浩市、石田ゆり子、西島秀俊、中村倫也、広瀬アリス、井之脇海、勝地涼

聖夜に、絶望を。

STORY:12月24日、東京。ＴＶ局に爆弾テロの犯行予告の電話が入り、恵比寿の指定の場所へと向かった来栖公太は、そこでベンチに座ったまま動けずにいる主婦・山口アイコと出会う。そして２人は犯人の巧みな罠によって実行犯へと仕立てられていく。その様子を謎の男・朝比奈仁が見つめていた。ほどなく、渋谷を標的とした新たな犯行予告が出され、犯人は首相との生対談を要求してくるのだったが... （allcinemaより）

秦建日子の同名ベストセラーを映画化したクライム・サスペンス。クリスマスでにぎわう東京を舞台に、非情な連続爆破テロ犯に翻弄される国家と、事件に巻き込まれた人々の運命を描く。監督は「SP」シリーズ、「コールドケース」シリーズなどの波多野貴文。

東京に爆弾テロ?（ハテナ）がついてしまうほどリアリティを感じないけれど、それがこの中に登場する日本人なのかもしれない。こういった犯行予告に対しても全く危機感のない人たち。日時も場所も指定されているのに、そんなことはない、自分は大丈夫と現場に向かって大騒ぎをする若者たち...。それがわりとリアイリティがあって、実際に犯行予告があっても同じことをしそう...とゾッとした。

物語は99分なのでちょっと急ぎ足な展開で登場人物たちに感情移入しにくい所はあるけれど、爆弾がどうのというよりも日本人の危機感のない行動が恐ろしく感じた。思ったよりもハラハラしたし、なかなかの衝撃さもあって映画としては面白かった。犯人探しではないので動機が気になる感じで観られた。

渋谷のスクランブル交差点は栃木県足利市で撮影されたようだけど、本当に渋谷で撮影されたのかなと思うほどリアル。1万人近いエキストラが集まっただけになかなかのパニックシーンだった。一番の見どころかも。

鑑賞日:2020/12/04