夜叉桜
2021-06-20 | 読む
江戸の町で女が次々と殺された。
北定町廻り同心の木暮信次郎は、
被害者が挿していた簪が小間物問屋主人・清之介の「遠野屋」で売られていたことを知る。
因縁ある二人が再び交差したとき、事件の真相とともに女たちの哀しすぎる過去が浮かび上がった。
生きることの辛さ、人間の怖ろしさと同時に、人の深い愛を『バッテリー』の著者が満を持して描いたシリーズ第二作。
以上、内容紹介はアマゾンよりお借りしました。
文庫版の解説は三浦しをんさんです。
「弥勒の月」の児玉清さんにも熱烈な愛を感じましたが、
三浦さんも作家さんでありながら本を読むことがとてもお好きなんだろうなあと
想像できます。
読む前に邪魔にならない程度の踏み込み方でありながら、なんか面白そうな
わくわくする読書体験ができそうな予感にさせてくれるのもさすがです。
今回は犯人捜しはちょっと後半にバタバタした感がありますが
同心の信次郎、小間物屋の清之介、岡っ引きの親分伊佐治
個性のまったく異なる三人が織りなす人間模様にわくわくどきどきでした。
人は弥勒にも夜叉にも、鬼にも仏にもなれる・・だから面白れぇ・・
伊佐治親分の言葉ですが、全編これに尽きると思います。
次作を読むのが楽しみなシリーズです^^
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