靴ひも

荒らされた家、消えた猫……本当に失ったものは何だったのか。
ふたりの子どもと妻を残して、夫は若い女と暮らすために家を出た。
四十年前の危機を、乗り越えてきたはずの家族。
彼らを繫ぎ留めていた紐帯は、留守宅を襲う何者かによって、ぷつりと断たれた――。
ジュンパ・ラヒリが惚れ込んで英訳し、全米で絶賛された家族小説。
以上、内容の紹介はアマゾンよりお借りしました。
表紙のカバー絵、ステキです~♪
色もきれいで明るい印象・・・というのはあてにならない第一印象(笑)
よく見ると、こわばった表情の4人家族、なにか不穏な空気が漂っています。
一発触発のピリピリ感とでもいうのでしょうか。
これが全編に漂っているのです^^
なかなかつらいものがありますよね。
一冊まるごと、人間の複雑さ、矛盾をこれでもかと描いていて
読み通すのがしんどいですが、それでもページを繰る手が止まらないのは
できれば見ないでおきたい真実が次々と晒されているからかなあ。。
共感できる部分、これはあかんやろ!許せない!な部分、
読者それぞれ10人いれば10通りの感想が生まれるのが
この本の特徴かもしれません。
家族はこうあるべき、とか、理想の家族像を持つ人は
どんな感想をいだくのでしょうか。。
家族神話は崩壊させましょう~♪
楽ですよ^^
倹約家で自分の思うように家族をあやつりたい妻、
若くで結婚した事を悔やみ、若い愛人との不倫に生き甲斐を見出す夫、
大学を出たが仕事が続かず、親にお金を無心する兄妹、
と一行で書いてしまうと、とんでもない家族みたいですね(笑)
でも、
私たちだって一行で書けば、大差ないかもしれません。
おもしろく読んだ部分もたくさんあって
年老いた夫が、隠していた愛人の写真が無くなったことでうろたえるシーン
事情聴取した警官に、思わず過去の自分の栄光を語るシーン
常に妻の顔色を伺いおろおろするシーン・・・等々
これらは、つまり、高齢者あるあるのおもしろさですね。
数年後、再読したい本ではあります。
覚えていたらの話しですが(笑)
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