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罪の声

2016-11-29 | 読む

 

「グリコ森永事件」を題材にしたミステリですが、フィクションとノンフィクションの混ざり方が

絶妙で、いったいどこからどこまで真実なのか頭を悩ませます。

 

登場人物も次から次へと現れてその関係を追いかけるのに何度もページを戻る始末(笑)

 

タイトルの「罪の声」とは、事件の時脅迫テープに使われた子どもの声のことでしょうか・・・

大人になった彼がひょんなことから自宅にあったテープを聞き驚愕しつつ真相を知るべく奔走するという設定が

なんとも素晴らしい! よくこんなこと思いついたなあ・・とシロウトは感心するばかりです。

 

最後まで少しもひっかかりや破たんを感じさせることなく、ひょっとすると真相ってこれに近いんじゃないの?と思わせるほどリアルです。

このテープ声の青年と、昔の未解決事件特集の取材でこの事件を追う記者が出てくるのですが、この二人がいつ遭遇するのか・・

これがすごーくやきもきさせられました。

二人が持つ情報が合わせれば真相にぐぐぐーっと近づくのですからね^^

 

読み応え十分で、なおかつ「グリ森事件」に関する本を読んでみたい気持ちにさせられます。

当時はいろんな規制があってあえて伏せられていた事実も含めて私たちが知らされていなかった事が

たくさんあったようです。

 

予想外なラスト、灯台もと暗し・・なんていう古臭い言い回しをあえて使わせていただきます(笑)

そしてもう一方の脅迫テープの子どもの人生が切なくてウルウルですよ。

読んで損なしオススメです^^

 

 

 



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