冷たい朝

自然科学(数学、物理学、化学、生物学)のサイトです。
よろしくお願い申し上げます。

2020-12-13 07:13:36 | 2020年
芸術は、繋がれるべき糸に喩えられる。それは音楽の音色であったり、些細な小石が放物線を飛ぶ時に大きな軌跡を描き、人生全体を変える事すら考えられる。
一方で、自然科学は、1+1=2という初等教育から始まり、次第に内容が難しくなって行くが理解できる範囲で扱うのが正しい姿勢と言えよう。従って、突然に成績が上がることはあっても、急に大学の授業の内容を分かり得るという可能性は低い。勿論、優秀な環境に置かれている人は、中学生ぐらいでも大学生の内容がわかる場合がある。順序に従っているからだ。ニュートンやアインシュタインから、もの凄く自然科学というものは発達してきた。一人の考えた事を信じている内に、次々と議論が起こってアポロは月に行ってしまった。また、発光ダイオードの発見によって光という魔術が大きく変化した。芸術に言い訳はあるが、自然科学に言い訳はない。理論と実験が合致した時、それを応用してみようかと「実際にアクションを起こした時」、物事は進化する。私はこの自然科学系の日記を通して、川の流れに沿っている芸術と自然科学をさらに糸で結んでみようと試みる。その糸は、壮大なるものである。一人の人間が眠りにつく頃、知らぬ内に赤い糸で結ばれるかのように。

花の義務

2020-07-23 16:50:01 | 2020年
花柄が好きだった。シャボン玉の水たま模様が好きだった。
人は、そんな場所に帰っていくのかと思われた。森の息吹は、ジャングルを予感させるアナーキーな道が拓けていた。
 
シモーヌ・ヴェイユが
「集団的な思考は、思考としては存在することができず、「もの」(記号、機械など)の中へ移って行ってしまう。そこから、次のような逆説が生じる。ものが思考して、人間は「もの」の状態まで押しやられてしまうという逆説が」
 
と言っていた。
人間は、何の為に働くのだろうか。
 
私は、マクロ経済に疎い。だから、こういう。
 
「わたしたちに義務が与えられているのは、我欲を殺すためである。というのに、わたしはこんなに貴重な道具をさびつくままに放置してきた。外の世界が確かに存在すると信じる為に、命じられたときに、自分の義務を果たさねばならない。そして、時間が確かに存在すると信じなければならない。」
 
こんな事を書いていると、何だか義務というものが、羽みたいに軽くなって「確かに存在していること」は、一途なことだからきっと良いことだろうとさえ思ったのだ。人々に小さな歌を書きたいと思える程に、義務というのは外の世界が存在している事を確かめる。その中で上下の関係があったりするのであれば、自分が本当に知らないことを探すことは愛くるしいほど、前向きな事だ。
 
騎士団がやってきた。彼らの心は、律儀な忠誠があるんだ。そういう不思議な風を裂いて、華やかな君と僕は何かを守らなければならない。しかし、こういう事は一種の自己欺瞞だろうかと胸が張り裂けそうに心が動いた。秒針が、短針を超えていくようにいよいよ不安的になった。花というのは、誇張ではない。生命がうまれる時に、一緒に咲いているものを「仲間」だと、共鳴する為にあるのだ。君は気がついてないうちに、マタイにも何もかもに触れているんだ。あの頃、君はどうしていましたか。そういう風に、騎士団が女性に優しく語りかけた。僕は、突然に走り出した。「もの」というのが、時空になるという物語は語らぬ。騎士団の一人が、あなたの持っているペンダントはわたしも持っていますと。ここでいう「もの」とは、ペンダントではないことがわかって、騎士団長に部下が、休みを少し下さいと言った。団長は、花が将来を決めてくれるのならば、決まっているじゃないかと、頷いた。
 
運命は、橋にもかかっていた。それは歩道橋に見え隠れする月、そう言った瞬間に、義務というは転嫁され、どこにでも僕はいます。そう律儀にいったようだった。
 
フーリエ変換、シャドウボクシング、キレのあるタイピング、今宵、桜の散った後、小雨、夜の酒、風を切って走る馬車、雨、雨、刹那、ラグランジュ、雪の思い出、入り江、港町、微かな啓発、叩き散る夜露の剣、さみだれ、酒の果実。

君と出会うまで

2020-07-19 19:58:10 | 2020年

君が大きくなってわかる誰もが考えた未来。

僕には、知らないことが多すぎる。

1、観察可能な地平線の外の領域に存在

2、無限の宇宙の中にポツリポツリと存在

ここからは、これから君が描く大きく力強い物語。君は、これからの歴史を作れるかい。

小さな花畑で、大きな夢を繰り広げて生きていく。人間の特許というものを知っているか。それは考える事だと強く思う。僕の文章は切ないけれど、君が死す時に、故郷を忘れることはないだろう。君の中で広げられていく大きな物語。僕は、小さな花になろう。その時、雨が降って哀しみを癒すだろう。ちっぽけな掲示板がどこかに存在しており、それは樹木のようにフラクタルに人々の心に打ち付ける。

小さな事から始めましょう。青年は、街頭演説に対してそういった。老人はすでに怒っている。春の陽射しがまっすぐに差し込んでくる。青年は、ヘミングウェイの小説を読んでおりました。老人は僕はアル中ですからねと小声でいった。酒豪。そんな言葉を思いながら、青年はボーアの話を始めた。シャボン玉の中に泡が出来て、黄色やら緑などが光線を浴びて、夜の風を細かく通り始めた。小雨の夜に話した密話がいと恋しくなっていた。回転する逆賊のサーカス団員が、彫刻を掘って掘って掘り続けました。お宝が出てきたと卑屈な笑いをした。青年は、ヘミングウェイの小説を語り続けて、大海原におりました。そこは、竜宮城とでも何とも言い難い雰囲気の秋の祭りでございました。どうしました?ニュアンスが違った風の支配人は、青白い虹を見つけてしまった気分になって、ようやく自分が酩酊している事に気がついたのです。その時に、思いついた文章をスケッチしていた量子論の世界の番人が、淡くほろ苦い思い出を記録していたので、支離滅裂な形でありますが載せておきます。

「犬の鳴き声、真っ白な雪、返すことのない手紙、窮屈な教室、差し出した形容詞、そんなものが、明るい月光から思い出の尺度として降ってきて、小さな竹刀で練習をしている黄金の足軽が近づいてきた。青い芸術を、片手のポケットにしまって、喜びに吹雪いた並木道の桜は、一回転して万華鏡のように一人の若者と出逢いました。去っていく時間は、短くも長くもありません。ただ、生命だけが真っ当な生き方をしているように感じられて、時の経つのも忘れた深い海のシーラカンスと不死鳥だけが、猛烈な勢いで互いに体当たりしました。方角がずれてしまったけれど、今宵の乱舞は永遠のような白い景色です。生きてきた、生きている、よく今まで生きてきたと不死鳥は、震えて怯えている何かにいった。昨日の朝に芽を出した双葉が笑っていた。宙返りした愛すべき歌は、小鳥の親鳥が大きな風の中にくるくると廻って、どこかに消えていった。虹が伸びていた。その瞬間に人々は、一斉に歩道を渡って小さな歌は、コンクリートを反射するように現れた。古びた剣が日差しを浴びて柔らかな影が伸びている」

 


テラスの希望

2020-07-14 03:59:27 | 2020年

皆さんは霊を信じますか?不思議なことには、興味を持つ。1+1=2ということには、殆ど興味を持たない。しかし1人の人間が、あの世の1人と相互作用があったとする、川端康成氏の伊豆の踊子に収録されている「抒情歌」から引用。

「この世の魂とあの世の魂と熱烈な一団の霊の兵士たちは、生と死とを隔てる人の考えの習わしを滅ぼし、二つの間に橋を架け道を開き、死別の悲しみをこの世からなくそうと戦っていると心霊学者達は言っております」

私はこの文章を読んで、地球に住んでいる人間とあの世の人間が相互作用を持つ可能性、それが形は違ったとしてもロマンチックだと思った。花の咲き乱れる綺麗な古都で、そういう美しさがあったらと古い感傷かも知れませんが感じた。

今年は、七夕にて天の河がみられなかった。もしかしたら、そういう1年に1回のロマンが、殆どみられる可能性は無くなるかも知れない。皆様の心に、サーっと流れてくる感情が無くなったならば、また一つ文化が無くなってしまうことになる。私は、肉体と意識(こころ)の繋がりを大切にしていて、生きていること自体が摩訶不思議な空間の中で、悔しさが晴れる伝達というものを考えていました。その一つに詩があります。

「恋に落ちた舞姫、今宵の空を眺める。愛すべきものは、花の結晶になりてわたしはただ一人、ただ一人の人間になります。衛兵が闇夜の前に、古汚い格好でずっと待っている。私は、テラスの窓を閉めます。別れの季節、悲しい別れの季節、よく生きてきたね?と寄り添った黄昏。あの日、虹をみたんだ、七色の綺麗な虹を。あの人にサーカスの前売り券があるよ、そう言われた時の可愛らしさ。わたしには、死別の言葉というよりも永遠に時が止まって欲しいと願い申し上げました。わからないで下さい。勇敢な戦士として、槍を持って儚く鎧をまとう幻影。空には、恋。空には、星。空には… いえ、何もございません。わたしは狂ったのでしょうか、水鳥が羽ばたく風景を脳裏に浮かべて、自分の心を落ち着かせたものです。恋から、震えるほどの怒り、哀しみ、悔しさが湧いてきた。何もなかった。七夕の夜に、あの人が天の河を通して、記憶の中に流れ落ちてくるように一年に1回だけの恋をしました。兵隊さん、いってらっしゃい…無邪気にわたしは云いました。聖書を持っていたんです。微風が吹いて、明日はどうすれば生きていけるのか恐ろしくなりました。幻影、幻影、幻影… 神を祀る偽の姿など要らぬ。わたしが舞姫のように輝いていた頃、とても「こころ」が豊かだったんです。あなたにかける言葉は、お喋りのピエロみたいに、茶化していました。兵隊に彼が行く前、幾重の夢の言葉をかけてくれたのです。お茶目になれよ、恋はわたしに染み付き、裏切りなど考えた事もありませんでした。歩調があった今、一歩、向き合おうとしている今、冬の暖炉の中で温かみをくれたあなたに告げます。わたしは最近、いいことがあったの…本当は風の音も、夢の人も出てこなかったけれど、何か兆候が感ぜられた。あなたは、無限の夢幻の塔にいて、喜怒哀楽の中で戦っているのね、ではわたしの秘め事なんてわからないでしょう。小さな春の息吹が射し込んできたのよ、3年後には小さな春の光と、小さな舞踏会で踊るわ、無くなった夢幻の生命を思いながら、よく生きてきたね?長い旅路の果てで、あなたと出逢う。その日まで花鳥気分でいるわ、私はまたその言葉をかけるから」

こういう風な古い詩を書いてみたけれど、いかがだったでしょうか。座っている彼女の横顔が、くるりとこちらを向いてワルツの中で、舞い上がって行く夢鳥。黒い鳥が、舞うようにやってきて夢鳥の邪魔をしようとする。けれども、君と重ねたモノローグは消えることはありますまい。