木村翔龍 川柳のかけら

気の向くままに5.7.5
批評、感想、その他 あらゆるコメント大歓迎です
(H25.5.5 ブログタイトル変更)

2016-07-12 00:47:49 | 17音字の詩(川柳)
遮断機はあかぬ真夏の通り雨
休日の陽射しを載せて浜日傘

160709

2016-07-09 00:59:18 | 17音字の詩(川柳)
背伸びした象の瞳は濡れている
あの角を越した時からどしゃ降りで
いたいげな子猫ぐっしょり箱の中
山走る博多の街を熱くする
ティシャツを濡らす無心と言う絆

濡れる 160702

2016-07-02 10:50:22 | 17音字の詩(川柳)
頬骨は濡れるし会話途切れるし
黄昏の真ん中へんで濡れている
母が逝き庭の紫陽花枯れました


2016-06-30 23:40:56 | 17音字の詩(川柳)
平凡な幸せ傘を買いました
くるくると傘を躍らす待ち合わせ
繕えど所詮は親の傘の中

2016-06-09 00:41:28 | 17音字の詩(川柳)
主を待つ日傘雨傘放置傘

葦群 夏の句会

2016-06-08 22:23:55 | 入選句
ゆっくりと飲めや 話は聞いてやる 「ゆっくり」
色落ちに注意 紳士のまる洗い 「紳士」
マイク手に金歯銀歯のハーモニー 「歯」
神様を信じて開く歯科の椅子 「歯」
明日のため振り切るように閉じる傘 「雑詠」

H28.6.5  葦群 夏の句会

時効

2016-06-04 00:08:06 | 17音字の詩(川柳)
時効だとはしゃぐ詐欺師と一つ傘
スカートのゴムが時効と言いたげに
食パンの耳に時効を説いている
返せぬまま眠り続ける女傘

日傘

2016-05-30 08:30:31 | 17音字の詩(川柳)
すれちがう日傘まばゆい陽を放ち
臍の緒の取れぬ男の金束子
妻の背で愛しき人の死を悼む
あやしげな扉におとこ吸い込まれ

2016-05-29 08:18:51 | 17音字の詩(川柳)
打ち水の少女ほのかに初夏薫る
涼しげに風鈴夏の夜を遊ぶ
水音をまくらに初夏の雲を追う

脱ぐ

2016-05-19 23:15:55 | 入選句
磨くよち残し 路傍の石でいる「石」
透明になれよなれよと窓拭う「拭く」
砂利道を行くぞ昭和の残り飯「雑詠」
一枚を脱げば広がる小宇宙「脱ぐ」
川柳葦群 春の句会 H28.3.6