木村翔龍 川柳のかけら

気の向くままに5.7.5
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「鰻」

2015-07-25 08:59:41 | 17音字の詩(川柳)
昨日は土用の丑の日、この暑さを乗り切るために
鰻を奮発した方も多いのではなかろうか。
そういう私も、妻が買ってきたスーパーのウナギで
ささやかに舌鼓を打たせてもらった。
それにちなみ、「うなぎ」の文字を含む川柳を探してみたが、あまり探せなかった。

舌先が笑う天然うなぎだな       川路 泰山
忙しい閻魔鰻の舌も抜く        牧内ヨシ江
キリストのやうな顔して鰻ゐる     川上三太郎
飽きるほど鰻を食べたことがない    田中山海
半額の中国産で鰻の日         田中山海


「掬う」の文字を含む川柳

2015-07-24 05:49:32 | 17音字の詩(川柳)
「掬う」の文字を含む川柳を集めてみました。


透きとおるあしためざしてすくう灰汁   さくら・ことのは
負の行へ忘れて掬う朧月         安藤哲郎
十指みなひろげて掬う春の水        善子
幸せを掬うこの掌が浅すぎる        郁夫
湯豆腐がうまく掬える人が好き     杉山昌善.
掬っても掬っても幸せ落ちる     森田 一
終い湯の慙愧を掬う備忘録     近藤良樹
日がな一日雲を掬っている私     鳥海ゆい
上澄みを掬い小さく生きている      川瀬晶子
こぼれてはまた掬いとる深い欲      萩原大介
すれちがうたびに笑顔を掬い合う     鶴見若子
異形の僧ら金魚掬うて立ち去れり     石部 明
気まぐれに掬うた金魚殺せない      田中山海
コンビニで季節を掬う雛あられ      斎木美佐緒
ごめんねは甖(かめ)に溜まってから掬う   芝岡勘右衛門
湯豆腐が掬えぬひとで寂しがり      明日歌
手で掬う水の零れて夕暮れに      大西俊和
とても大きな網に掬えたものがない      たむらあきこ
百選の水の命を掬う和紙          上村 脩
追憶をそっと掬えば砂の音      古俣麻子
錆ついた言葉掬って日が沈む      斎藤はる香