5月9日(金曜日)
家から徒歩で15分の所に城陽市観音堂がある。ここで10~11日の二日間「花しょうぶまつり」が開かれる。土、日はきっとお客さんが沢山来ると思い、プールの帰りに花の鑑賞に行ってきた。ハウスでは花し
ょうぶが満開で見事だった。そして散策道「花の小径(こみち)」のそばにはカキツバタが満開を迎えていた。どちらも紫色の花なので、一般の人(花にあまり詳しくない人)はどっちがどっちか分からないと
思う。古くから甲乙つけがたいものの例えに「いずれがアヤメかカキツバタ」と言われているように「アヤメ」「カキツバタ」「ハナショウブ」は形がよく似ているので、大変区別がし難い。分からないときは知ったかぶりしないで「いずれがアヤメかカキツバタ」と言ってごまかそう。カキツバタは約6万本咲いていて15日頃まで楽しめるとのこと。花を見に来ていた人は老人ホームの方ばかりで、マイクロバスの中から花を観賞していた。
[豆知識]
カキツバタ(燕子花、杜若 Iris laevigata):アヤメ科アヤメ属
湿地に群生し、5月から6月にかけて紫色の花を付ける。内花被片が細く直立し,外花被片の中央部に白ないし淡黄色の斑紋があることなどを特徴とする。
愛知県の県花であるが、これは『伊勢物語』で在原業平が有名なカキツバタの歌を詠ったとされる場所が三河国八橋(現在の知立市八橋とその周辺(安城市・豊田市など)と言われる。知立と八橋は別の地名。)であることに由来している。下は、その時に在原業平が詠んだ歌である。
から衣 きつつなれにし つましあれば はるばる来ぬる たびをしぞ思ふ
江戸時代の前半にはすでに多くの品種が成立しており、古典園芸植物の一つでもあるが、江戸時代後半にはハナショウブが非常に発展して、カキツバタはあまり注目されなかった。現代では再び品種改良が進められている。
漢字表記の一つ「杜若」は、本来はヤブミョウガという別種の漢名(「とじゃく」と読む)であったが、カキツバタと混同されたものである。
ショウブ :アヤメ科・ショウブ属
花言葉:優雅
池や湿地に生える多年草。地下茎は太く横にはい、直径1~2センチ。葉は剣状線型で直立し、高さ50~90センチ。幅1.5センチ。鮮緑色で光沢がある。
ショウブの民俗 古くはその芳香が強いことから邪気を払う効果があるとして頭に飾ったり、枕の下に敷しいたり、入浴の際に湯に入れてショウブ湯にしたり、酒に浸して飲むなどの習慣がありました。また、武家社会ではショウブの音(オン)を「尚武」あるいは「勝負」と通わせ、その葉を腰にさして刀に見立てたり、あるいは兜を編んで男児の遊びに用いたそうです。5月5日にはショウブとヨモギなどを軒にさしてまじないにするところから、この日を男児の節句とするようになりましたが、この習慣はもともと「女の家」と言って、5月の田植えの前に邪気を払う忌みこもりとして、田植え女がショウブとヨモギをふいた小屋にこもる習慣があったものが変化したものだそうです。現在でも5月5日の端午の節句にヨモギを束ねて屋根に上げたりする習慣は各地で残っているようです。民間薬としては、煎じて打撲傷・捻挫などに療を施したり、解熱剤として根をおろして汁を塗布したりもされました。また、しもやけにも効果があるとも言われます。
アヤメ、カキツバタ、ハナショウブの見分け方
種別 花の色 葉 花の特徴 適地 開花期
アヤメ :紫、まれに白 主脈不明瞭 網目模様
外側の花びらに黄色い模様がある かわいた所に育つ 5月上旬~中旬
カキツバタ: 青紫のほか紫、白、紋など 主脈細小 網目なし 水中や湿った所に育つ 5月中旬~下旬
ハナショウブ :紅紫、紫、絞、覆輪など 主脈太い 網目なし
花の色はいろいろある 湿ったところに育つ 6月上旬~下旬
外花被片の模様での見分け方
種別 花の特徴
アヤメ: 外花被片に網目模様が有る
カキツバタ :外花被片に網目模様無し
外花被片に白い斑紋が有る
ハナショウブ: 外花被片に網目模様無し
外花被片に黄色い斑紋が有る